ノラが丸一日姿を見せなくて
私も心配しながら山から帰宅したその日の夜
オジサンからラインが届いた。
「6時前にフラリとやって来て、パクついている」
「鶏の骨と焼肉の豪華版だわ!安堵したよ」
どうやら、ノラが姿を見せたらしい。
そして、写メも送られてきた。
何事もなかったようにご飯にパクつくノラ。
やれやれ…何とも人騒がせなニャンだこと…!(笑)
そして、ペロリと完食するとすぐに居なくなったらしい。
ちゃっかりご飯だけ食べに来たようだ。(笑)
いつにもまして愛想なしのノラにゃんだが
ひとまず元気そうで…ホッと一安心。
ところがその後、ノラが居なくなったテラスに
今度は可愛い仔猫の黒ノラくんがやって来たらしい。
ピンぼけ写真で申し訳ないが…(笑)
この子は以前にも2~3回見たことがある。
ノラとの関係はどうか知らないが
もしかするとこの子もネコ食堂を利用したいのかも…。
さあ、オジサン!どうする?(笑)
次の日、朝早くまたラインが来た。
ノラにゃんのことだった。(笑)
7時前にやって来て、オジサンが優しく声かけしたら
テラスから室内を覗き見ていたという。
そして、次のようなことが書いてあった。
「自分の思い上がりを気づかされた!」
「ノラ君は、お互いに山で暮らしている連帯感を与えてくれる」
「自ら働きかけて感じ取らないと気づかぬこと多し…」
何とも殊勝な言葉が綴られていた。
どこまでも真面目でピュアなオジサン…
ノラが来なくなったことがよっぽど堪えたようだ。(笑)
さらに続けて
「もの言わぬ小さき生き物から多くの学びが得られる!」
「それだけでも彼は仕事をしている。食事をもらう権利ありだね」
そうか、オジサンは多くのことを学んだんだ…。
それにしても、ずいぶん謙虚な気持ちに辿り着いたものだ。
この先もずーっとその気持ちが続けばいいけど…
今度また猫パンチされたらどうかな?(笑)
それからしばらくしてまたラインが届いた。
ノラはカリカリを食べてからもテラスに居たらしい。
そこでオジサンがパンを与えたら
ノラは手でパンを叩き落としてから食べたという。
それって、猫パンチじゃん!(笑)
でも今回のオジサンの解釈は違った。
「人から手渡しで食べ物をもらったことが無いんだ!」
「そうやって生きてきたのだ。攻撃したのではなかった!」と
今までになく好意的な見方が綴られていた。
だから
「前回も、そうやって容器に跳びかかったり、猫パンチしたのだ」
「餌は自分で獲るものと、逞しく生き延びて来たのだ」
「刺身のつまの大根を食べた意味がわかる!」(笑)
とまで書いてあった。
どうやら、ノラの猫パンチを攻撃と思い込んでいた
オジサンの誤解がようやく解けたようだ。
やれやれ…これで一件落着となりそうだ。(笑)
まずは、めでたしめでたし…かな?