「僕らは奇跡でできている」最終回感想 | 感想亭備忘録

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最後はおとぎ話みたいな終わり方でしたね。

この物語全体が現代を舞台にしたおとぎ話とも言えるのですが。

 

このおとぎ話を見ながらいろいろ考えました。

 

辛いことも悲しいことも自分という光に取り込んでいけば、その光は無限大に広がる。興味や思いやりや優しさが無限に広がっていく。そういうことなのかも知れません。

 

人というものは生まれてくることがすでに奇跡的で、そして自分という存在は今までであった人々(奇跡)によってできている。「僕らは奇跡でできている」んですね。

 

出来ないことをなにかのせいにしていないだろうか。自分が行動しない責任をなにかに被せてそれを言い訳にしていないだろうか。

 

このドラマの世界はあまりにも優しい世界でした。登場人物全て善人で、悪人どころか悪意すら存在しません。

しかし僕たちの生きる現実はそうではありません。自分の利益のために他人を貶める人、他人をけなし自分の優位を確認することに血眼な人、意味もなく害意を向けてくる人。そういう存在は常に存在しこの世界を生きにくく感じさせます。

 

この物語のような優しい世界は存在しません。夢物語です。ですがもしかしたらこの物語のような優しい関係性は作り出せるのかも知れません。

自分が奇跡でできていることを自覚し、出来ない理由を探すことをやめ、「あなたの凄いところを100個言える」と言える人を一人でも多く増やすことが出来るのなら、僕たち自身の光が大きくなり優しい世界に近づける可能性がある、と考えるのは一輝に影響されすぎですかね?

 

そんな事を考えさせてくれたこのドラマは、地味ではありましたがいいドラマだったと思います。ストーリーの流れ的には「あなたの凄いところ100個」がかなり感動的で、その後そのインパクトを超えるところがなかったのは少し残念ですが、のんびり穏やかにいろいろ考えながら見ることが出来ました。楽しい時間でした。

宇宙は行き過ぎですが(笑)