これはもう水戸黄門だ「アンサングシンデレラ」第4回感想 | 感想亭備忘録

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これはもう水戸黄門的な見方をするしかなさそうです。

主人公だから万能で、すべては主人公にとって都合よくうまくいく。そういう予定調和な世界のお話と割り切るしかないでしょう。

病院薬剤師がそこまで患者と接触する時間があるのか、とかのツッコミは水戸黄門があの年齢であの期間でそんな距離移動できるわけない、と突っ込むようなもんです。そういう世界なんです。

 

にしてもこの脚本書いた人は医者に強烈な嫌悪を感じてるんでしょうか。出てくる医者全部がいい加減か頑固か無知か、その全てを兼ね備えてるか、という救いようのなさ。(救急の女医さんはまともそうだったかな?)そして看護師。こちらは存在自体ほぼないものとして扱われています。病院セットの置物か通行人か雑用係的な存在ですね。

 

まあ、医者や看護師が活躍しちゃったら薬剤師の出番がないじゃないかってことなんでしょうが、やりすぎじゃないんですかね。協力してなんかするとかないんでしょうか。いがみ合い敵対し合う内輪もめ満載の病院で大丈夫なんでしょうか。

 

ここまで薬剤師が万能なら、診察も診断も手術も看護も全部薬剤師がやった方がいいのに、ってことになりますよ。薬剤師が薬剤師として活躍するお話を思いつかないのなら、無理せず医師か看護師を主役にしたほうがよかったんじゃないでしょうか。

 

あと演出が石原さとみさんの圧の強さを見誤った感じもします。彼女はただ立ってるだけで存在感を発揮してしまうぐらい圧のの強い女優さんです。それが熱く正義を語り、何の躊躇もなく実行していく姿を真正面から賛美するように描くと非常に押しつけがましくなります。正しいことも正しすぎてウンザリしてしまう事になりかねないのです。

 

それなりに泣かせるシーンは描けているのに世界観的な部分でウンザリするというかついていけない感じがしてしまう、なんかもったいないドラマです。