家族会議で父がビールを飲み続けたワケ
高校は日本で通うと決めた記事で「父はひたすらビールを飲んでいました」と書きました。
お父さん、娘が家を出ることに対して感傷に浸っていたのかな...
「家族といるよりも日本に帰りたいか」とショックな気持ちをごまかしていたのかな...
そう読み取った方もいるかもしれません
実は、父がひたすらビールを飲んでいたのには、全く別の理由があったのです。
私の進路を決めるという一家の重大なターニングポイントとなるイベントの裏では、もう一つビッグな事件が起きていました。
日本はリットル、アメリカはガロン
レストランでオーダーする際、メニューはこんな感じで書かれていました。
・Beer.....pint $5.99
pintってなに??
誰も知らない単語でした。
確か液体の単位でmathの授業で習ったような...でも覚えてません
スタッフが来るまでの時間、pintが何者か家族で議論しました。
「どれくらいの量かな」
「ビールの種類とかじゃなくて?」
「そもそもこれってなんて読むの?」
「ピント?パイント?」
「ピントじゃない?」
〈解説〉
pintとは、アメリカが未だに使い続けているメジャーメントの単位です。
一番よく使うのはgallon、日本のリットル的ポジションです。
大きな容器に入った牛乳からガソリンまで、gallonで量ります。
その次がfluid ounce、日本のミリリットル的ポジションです。
ペットボトル飲料などに使われます。
カップは日本でも使いますよね。
牛乳1カップとか。
問題はpint......
いつ使うのよ
なんでもかんでも大雑把なくせに、妙なところで名前をつけたがるの、どうにかしてよ。
あれか
「コーク飲むのにカップじゃ足りないからちょっと大きいカップ的な単位、欲しいよね
"大きいカップ"だと響き的に罪悪感あるから新しく名前つけちゃおう」
ってノリか
だから太るんだよ(#゚Д゚)
ちょっと大きいカップで増量自覚しろ
とか何とか言っているうちに、スタッフがオーダーを取りにやってきました。
なんかわかんないけど注文してみよう
意を決して、父が自分のビールを注文しました。
"One beer.....ピント"
ぴんとキターーーー(゜∀゜)ーーーー!!!
店員さん、不穏な表情
あ、これ通じないやつだ。
父、メニューでビールが書かれている箇所を指差し
"ピントBeer"とダメ押し。
すると店員さん、困惑しながらも"Okay"と言って去って行きました。
なーーんだ通じたじゃん
よかったよかった、とひと段落しました。
飲み物と料理がくるまでの待ち時間。
この待っている時間で進路の話が出たのです。
私の人生の方向性が決まろうとしたその時、、、
特大ジョッキのビールがやってきました
えっ!はっ?何これ!?デカっ!
パニクる一家。
進路どころの騒ぎじゃないよ
よーーく見ると、ジョッキに見えたのは、お冷を入れる水差しだったのです
水差し......
=ピッチャー.....
ピント......
「ピ」しか合ってねーじゃねーか
あ〜〜読み方ピントじゃなくてパイントの方だったかぁ
と1/2の賭けに負けた運のなさに気づくも時すでに遅し。
だからってなんでそうなるの
アジア人一家が何だか「ピ」とか言ってたから、手近にあった「ピ」の付くものに取りあえずビール入れてみちゃったわけ
日本人もびっくりの過剰サービスだよ
ここでもう一度「パイント」に訂正することも出来たのですが、我々がわーきゃー言っている間に店員はピッチャーを置いて立ち去ってしまったので、
「もういっか」となりました。
諦めスキル高い一家だyo
母が運転しなきゃいけないので、他に飲むのを助けられる人はいません。
だから父は時間をかけて、ビールを飲み続けていたのです
私の進路相談をしたレストラン、父がピッチャーを飲んだレストラン。
旅行先でふらっと立ち寄った名も知らぬレストランでしたが、色んな意味で忘れられないレストランになりました。
飲み会でピッチャーのビールを見ると思い出します。
この顔にピントきたら110番
V
おしゃべりアルパカ
クリックしてあげてください