今更、どうしようもないことだけど、
過ぎた時間は戻らないから、やり直しは効かないから、どうにもならないけれど
もっと、早く一人暮らしをすべきだったと
最近、よく思う。
一人娘だし、生まれつき障害があったし、
どうせ、親が遺してくれる戸建て住宅に暮らし続けていくことに
何の疑問を持っていなかったから、一人暮らしなんて考えてもみなかった。
厳密に言えば、夢はあった。
一人暮らしをするという夢というか、憧れ。
母と、そのことについて、20代半ば頃には、幾度となく衝突し
そのたびに決裂して、終わった。
母は、
とにかく、私を手元に置きたがった。
「一人じゃ何もできないでしょ!!」が口癖だった。
一人暮らし以外のことで、実現したいことは、すべて実現した。
だから、今、やり残していることと言えば、一人暮らしだが、
十数年前と違って、状況が変わった。
両親とも年老いた。
この年老いていく両親を残して、今更、一人暮らしをすると言い
家を飛び出して行く勇気が今の私にはない。
母は、5年前から体調を頻繁に崩すようになったし、
父は、昨年から手術と入院を繰り返している。おまけに、100歳近い祖母もいる。
そんな中に居て、結婚でもしない限り、実家を出て行く口実が
見つからない。
でも、会社に行けば、同じ障害をもっていても、
結婚をして、ママさん社員は多いし、一人暮らしの社員は、もっと多い。
私は、何をしてきたんだろうと周りの人たちを見て
つくづく考えさせられる。
私だって、頑張ってきた。
頑張ってきたはずなのに、こんなはずじゃなかった…と思ってしまう。
一人暮らしをする決断を逃してしまい、失敗したなぁ~と思っても、
もはや後の祭りである。
家族がいるだけで幸せよ、と言うヘルパーさんがいる。
確かに、それも一理あると思う。
家族がいる幸せと、家族がいるがゆえの煩わしさと、どちらも比べようがないけれど、
とにかく、やってみればよかったのだ。
出られるうちに、実家を出て、一人暮らしにチャレンジしてみれば
たとえ、失敗したとしても
今のように、気持ちが燻ることはなかったと思う。
やらないで後悔するより
やって後悔したほうが、ずっと良い。
ずっと幸せ。
今は、本当にそう思う。
曼珠沙華の群生地の土手に
ただ、居て
その燃えるような紅く紅い群れを眺めていたら、そんな想いが
心の奥底から、
烈火の如く湧き上がった。
今日もお読み戴きましてありがとうございます(*˘︶˘*).。.:*♡