スカイツリーを眼前に臨む「和食 國見」にて「お江戸春鹿会」 | じきの食歴

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世の中には、美味しいいもので溢れている。
そんな美味なる料理やお酒の記録を食の歴史として記しておこう

メールにて180名分の参加募集をかけても、すぐに満席となってしまう超プレミアムな日本酒会がある。(ちなみに自分は、今回繰り上げ当選)
「お江戸春鹿会」
春鹿を醸す今西清兵衛商店主催のこの会、五代目蔵元の今西清隆さんが毎回事前に料理の味見を行い、お酒に合わせるために料理に対してダメ出しをするといった拘りのある会。
それだけに、こちらの会での料理と日本酒のマリアージュは、実に素晴らしい。
そんな拘りの会が、今回はスカイツリーがすぐ目の前にそびえる東京ソラマチ 31Fの「和食 國見」にて開催された。
事前にあまり店のことを調べてなかったのだが、この店、北千住の「明日香」や「宇豆基野」、上野の「韻松亭」等の系列店舗とのこと。
そう言えば、先ほどから店内で従業員に指示している和服の女将とは以前会ったことがあった。
かなり昔になるが、宇豆基野に置いてる酒を飲みほして、お酒の持込みの許可を初めて取ったときに、女将が日本酒にも興味があるということで、わざわざご挨拶にいらしてくれたことがある。
女将もその時のことを覚えてくれていたようで、懐かしくお話をさせていただいた。
その話の中で出てきたのだが、なんでも、今度は植物園の中で食事ができる店舗を作りたいとのこと。こちらの店もオープンが楽しみである。
そうこうしているうちに会が始まり、料理とお酒が出てくる。
「自家製唐墨の藁苞飯蒸 酒肴盛 めふん 三升漬 ヘしこバター」
カラスミは自家製とのこと。これは、全ての日本酒にマッチする。
また思わず唸ったのが、へしこバター。鯖のぬか漬けであるへしことバターを合わせたもの。
ああ、バターと日本酒の間にへしこが入ることによって、なんでこんなにもマッチするのだろうか。
「鮑の柔煮と松茸揚 あわびの濃厚肝ソース」
鮑も旨いが、松茸が立派なもので、これがフライで出てくる。
松茸って、油との相性が良い。噛んだときにじわりと溢れ出る松茸のエキスが口の中に広がると同時に、その香りに圧倒される。
他にも、毛蟹の炊き込みご飯等も出てきた。
そしてこれらの料理に併せた日本酒が次々と出てくる。
ああ、至福のひと時だ。
ちなみに、それらの日本酒を飲むために配された盃は、1つウン万円もするものだとか。
これを人数分60杯揃えたというのだから、これまた凄い。
いやはや、なんとも贅沢な会ではないか。
これで13000円というのは、破格の会費だった。

ちなみに、今回のような特別料理でなければ、もっとリーズナブルに料理もいただけるそうだ。