BUMP OF CHICKENの「アリア」は2016年7月に配信リリースされた楽曲です。ツアー中に作曲された疾走感のあるテンポと清涼感あふれるサウンドが印象的な曲です。
この記事では「アリア」の意味・歌詞の解釈について解説します。
楽曲基本情報
作曲時期:2016年5月
録音時期:2016年6月22日前後
録音場所:Sound City 世田谷 Studio
リリース日:2016月8月17日 「アリア」
アルバム:2019年7月11日 「aurora arc」
楽曲キー:E♭*「仰げば尊し」と同じ
ドラマ「仰げば尊し」主題歌の書き下ろし
2016年、BUMP OF CHICKENはドラマ「仰げば尊し」主題歌の依頼を受けます。藤原基央さんはドラマの基本的なあらすじと1話分の脚本しかない状況で「アリア」を書き上げました。
「アリア」の意味
アリア [伊] Aria [英] Air
叙情的、旋律的な特徴の強い独唱曲で、オペラなどの中に含まれるものを指す
アリアとは西洋音楽で独唱曲のひとつの形態を意味します。複数で唱う合唱曲に対してオペラなどでソロで歌う楽曲のがアリアです。
藤原はなぜ「アリア」と名付けたのか?
舞台が合唱コンクールのドラマ「仰げば尊し」(合唱曲:Choir)に対し「アリア」(独唱:Aria)と対義的な曲名です。なぜ、藤原基央さんは逆の意味を主題歌のタイトルにしたのでしょうか。
藤原基央さんの書き下ろし楽曲は「タイアップ作品」と「BUMP OF CHICKEN」の共通するテーマを歌詞・メロディにします。合唱曲というのはひとり一人の独唱の集合体です。ドラマのストーリー、「アリア」の歌詞の内容のどちらも「自己」と「他者」の反応の連鎖が描かれています。藤原さんはその部分にクローズアップをしたかったのではないかと思います。
ツアー中の熱量が入ったサウンド
2016年ライブリハーサルをするBUMP OF CHICKEN Embedded from Twitter@boc_chama
「アリア」は全国ツアー「STADIUM TOUR 2016 “BFLY”」の期間中に制作されたことにより、レコーディングした音にツアー中の熱量や情報が入っているといいます。
藤原 – ライブの汗感とか、人の声とかみんなが挙げてくれた拳とか、ああいう情報感がこのサウンドの雰囲気に過分に入ってると思いますね。
出典:MUSICA 2019.08
同じく「STADIUM TOUR 2016 “BFLY”」の期間中に「望遠のマーチ」、「GOLD GLIDER TOUR 2012」の期間に生まれた「firefly」でもリスナー・観客の顔が浮かんだといます。ツアー中の制作活動には通常とは違う熱量が入ることが多いようです。
増川弘明のギター・レコーディング
最近はレコーディングもしてます🚧
ヒロ&Les Paul Special 😳🔥 pic.twitter.com/PtYLkCkNIc— CHAMA (@boc_chama) June 12, 2016
2016年6月22日、撮影場所はサウンドシティ世田谷スタジオにてギターを弾く増川弘明。2カポを付けていることから「アリア」を弾いてることがわかる。
2016年6月、Sound City 世田谷 Studioにて増川弘明さんのギターが録音されました。このテイクが使用されたかは定かではありませんが、藤原所有のGibson Les Paul Special Historic Collectionを弾いています。増川さんが弾いているのはサビ〜間奏に遠鳴りで重ね録りされたコード弾きだと推測されます。
BUMP OF CHICKEN最速級のビート
STADIUM TOUR 2016 “BFLY”日産スタジアムまで2週間をきっております🔥
今日も4人で音をあわせてました🚧#BFLY_YOK pic.twitter.com/zOfLO8xosN— CHAMA (@boc_chama) July 3, 2016
「アリア」のドラムのレコーディングをする升秀夫。「音合わせ」と書いているがステージリハーサル用スタジオではなくレコーディングスタジオの専用ブースでの撮影の為、リハ日にレコーディング時の写真をアップしたと思われる。
「アリア」の速さはBUMP OF CHICKENでは最速級のBPM220です。藤原さんが升さんに「BPM220でハイハットを刻める?」連絡したところ、升さんからプライベートスタジオでBPM220を叩く自撮り動画が送られてしました。
配信シングルと「arurora arc」で異なるミキシング
配信シングル版 (2016年) とアルバム版 (2019年) の「アリア」では音源のミキシングに変更が加えられています。
3:16〜
アルバム:ストリングスが強くなっている
BUMP OF CHICKENの楽曲は公言していない作品でもリミックス・リマスタリングされているケースがあります。インディーズアルバムの再販盤、カップリング集、ベストアルバムも全てリマスタリングされています。
レコーディングして終了!ではなく、過去作品に対しても常に最適な形を望んでいるBUMP OF CHICKENの姿勢がすごいところですね。
ミュージックビデオ
撮影ロケ地:東京都港区台場「DMM.プラネッツ Art by teamLab」
お台場チームラボで撮影
teamLabの「Wander through the Crystal Universe」にて「アリア」のMV撮影をさせて頂きました🙌🏻凄い綺麗でした💯完成が楽しみです😋https://t.co/8HgAgL6oLd pic.twitter.com/W6nkaLw7hz
— CHAMA (@boc_chama) August 16, 2016
「アリア」のMV (PV)は、2016年8月15日に東京都お台場にある「DMM.プラネッツ Art by teamLab」で撮影されました。
「アリア」PV撮影のオフショット (撮影:太田好治)This photo is embedded from EMTG.NEWS
この日の撮影の模様はフジテレビ系「めざましテレビ」でも密着取材されていました。
下見で事前見学した藤原
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2016年8月2日、藤原基央さんは猪子寿之氏(チームラボ・代表)のInstagramに2ショットが掲載されています。事前に撮影場所として使われる場所を下見に来ていたようです。
ライブ演奏記録・使用機材
演奏回数 | 26回 |
演奏頻度 | ★★☆☆☆ |
ライブ初披露 | 2016年7月16日「BFLY」横浜日産スタジアム |
最終演奏 | 2019年11月3日「aurora ark」東京ドーム |
演奏ツアー | 2016年「BFLY」 2017年「PATHFINDER」 2019年「aurora ark」 |
使用機材 |
藤原基央 – Gibson Les Paul Special Historic Special *2カポ |
増川弘明 – Gibson Historic Collection *2カポ用 濃い赤橙色 | |
直井由文 – Fender Custom Shop Jazz Bass |
aurora ark では幻想的なステンドグラスが映し出される
2019年11月3日「aurora ark」東京ドームにて「アリア」を演奏するBUMP OF CHICKEN *embedded from natalie.mu
2019年の全国ツアー「aurora ark」のアリーナ公演ではスクリーンに巨大なステンドグラスが映し出され、幻想的な空間を演出しました。まるで大聖堂内部で演奏しているかのような雰囲気は特別な時間を観る人に与えてくれています。
「アリア」ライブ映像収録作品
2016年「BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 “BFLY”NISSAN STADIUM」 |
2018年「BUMP OF CHICKEN TOUR 2017-2018 PATHFINDER SAITAMA SUPER ARENA」 |
2020年「aurora ark (予定)」 |
以上、BUMP OF CHICKENの「アリア」の制作エピソードと歌詞解釈を紹介しました。「アリア」を聴く時に参考にしていただければ幸いです!
BFLYで書かれたもう1つの曲「望遠のマーチ」!
アルバム『aurora arc』全曲解説はこちら!