花粉症の症状は目や鼻以外にも!対策方法&3種の最新治療薬とは?

花粉症の症状は目や鼻以外にも!対策方法&3種の最新治療薬とは?

みなさんこんにちは。

今年の花粉の飛散量は昨年の2.7倍、例年の6倍なのだそう。”かなり多い”と聞いてはいましたがこれ程とは。

去年は記録的な猛暑で、その暑さにより花粉を飛ばす雄花がよく育ってしまった為、この春は例年より花粉の飛散量が多くなる傾向にあるそうです。

長年重度の花粉症に悩んできた私はというと、舌下免疫療法がうまく進んでいることもあり、症状は比較的軽め(日によって薬を飲む程度)です。

ところが、今年はこれまで花粉症と無縁だった子供たちが発症する事態に。顔が痒いと言い掻いてしまうため目の周りが真っ赤です。周囲でも今年から発症してしまい悩んでいるという話をちらほら。

タイムリーに朝の情報番組「ビビット」で花粉症についての特集があり、とてもためになる内容でしたのでまとめました。

花粉が原因「花粉皮膚炎」とは?

花粉症

花粉症といえば、目のかゆみ・くしゃみ・鼻水が一般的な症状ですが、それだけではありませんでした。

花粉症の症状は、目や鼻だけでなく肌にあらわれることもあるとのこと。その名も「花粉皮膚炎」。

首やおでこ、まぶた、目の下に赤みが出て、痒みも出ます。皮膚科には花粉皮膚炎に悩む患者さんが多く訪れているそうです。

私自身、長年花粉症に悩まされ、シーズン中は化粧がのらないほど肌荒れが酷くなることがありましたが、それは花粉皮膚炎だったのだと思います。今年から花粉症を発症した息子は目の下が赤くて痒がっており、まさに花粉皮膚炎の症状です。

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花粉皮膚炎の仕組み

冬場の乾燥などが原因で、皮膚のバリア機能は低下します。弱った皮膚の内部へ花粉が入り込むとアレルギー反応を起こすため皮膚の炎症が起きてしまいます。

皮膚科医によると、女性は化粧をして目の周りをこすって洗ってしまうことが多く、皮膚のバリアが弱くなりやすい目の周りに症状が出やすくなるのだそうです。

花粉皮膚炎を防ぐためには?

花粉皮膚炎を防ぐためには、肌のバリア機能を高める為とにかく保湿することが重要となります。

花粉を落とすことも大切です。外出後、自宅に帰ったら顔と首周りを洗い、ワセリンを使った保湿を行うようにします。乾きやすい口の周りや目の周りをしっかり保湿することがポイントだそうです。

花粉症に潜む危険「口腔アレルギー症候群」

スギ花粉

スギ花粉症患者数は年々増加しており、ここ30年で5倍に増加、2人に1人が花粉症を発症しているそうです。また、花粉症は低年齢化しており、近所の薬局でも子供用の花粉症メガネが飛ぶように売れているとのことでした。

鼻や目の症状だけでなく、様々な症状を引き起こす「花粉」。花粉症の人が注意しなくてはならないのは、花粉皮膚炎だけではありません。

”今は花粉症の症状が無い”という人も注意が必要なのが「口腔アレルギー症候群」。

初めて耳にする名前でしたが、内容に心当たりが・・という方もいらっしゃると思います。

口腔アレルギー症候群は、花粉に反応する抗体が果物や生野菜の成分を誤認識して起こるものです。

口の中や喉の奥にかゆみやしびれむくみ、中には呼吸困難やアナフィラキシーショックを引き起こすこともあるそうです。

果物

果物と花粉の関係は決まっていて(下の表だとスギの花粉ならトマト)、例えばスギの抗体を持っている人がトマトを食べると、トマトを食べているのにスギが入ってきたと誤認識して喉を攻撃してしまいます。

そのため舌や口や喉が痒くなったり痛くなるといったアレルギー反応が出ます。ひどくなると呼吸困難、喘息発作を起こすことも。アナフィラキシーショックの報告もあるのだとか。

抵抗力がある人は誤認識しにくいか?というとそうではなく、体の中には既に免疫が出来ている為、スギ花粉に対する抗体があった場合、10パーセントの人がトマトに対してのアレルギーを起こす可能性があるのだそうです。

スギ・ヒノキトマト
シラカンバ・ハンノキリンゴ、もも、さくらんぼ
イネ科トマト、スイカ、メロン、オレンジ、キウイ
ヨモギ・ブタクサメロン、スイカ、セロリ

これらの果物は、加熱や加工をすれば問題がないとのこと(リンゴをアップルパイにするなど)。ジュースやゼリーでもOK(物質が変性すればよい)。

自分は花粉症ではないけれど、果物を食べた時に何かおかしいなと思った場合は、それに対応した植物の花粉症を疑い血液検査(アレルギー検査)を受けてみるのもおすすめだそうです。

この時期だからスギ花粉症だろうと思い込んでいる人が、実は検査してみたら「ハンノキ」の花粉症だったということもあるそうです。

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最新の花粉症治療薬とは?

既に花粉症治療薬には様々な種類があり、市販されているものだけでも迷ってしまうほどです。

根本的な花粉症治療を目指す舌下免疫療法の”シダトレン”は現在私も服用中ですが、新しい花粉症治療薬が次々登場しています。

飲む花粉症治療薬

2016年に発売された「ビラノア」→眠気が少ない1日1錠を食前に服用します。

2017年に発売された「ルパフィン」→鼻詰まりに効果があります。

飛散開始前から服用すると、症状を抑える効果がアップするとのこと。飛散が開始してからでも効果はあり、継続服用することが大切です。

貼る花粉症治療薬

2018年に発売された「アレサガテープ」→世界初の花粉症張り薬。1日1回、腕・胸・腹・背中のいずれかに貼ります。

子供や高齢者などで、飲み薬が苦手な方におすすめです。

花粉症の根治を目指す薬

2018年に発売された「シダキュア」(錠剤)→スギ花粉エキスを使用する「舌下免疫療法」の薬です。舌下に1分間置いてから飲みます。

シダキュアは6月~11月に服用を開始します。スギ花粉の飛散ピーク期に開始すると、副作用が強く出てしまう可能性があるためです。

3年~5年ほど服用を継続しなくてはなりませんが、8割の方が症状軽減、2割は完治するのだそうです。

以前のシダトレンは液体で冷蔵保存が必要でしたが、シダキュアはそれが不要で携帯もしやすくなりました。私も今年のシーズン終わり頃からシダキュアに切り替えようと思っています。

花粉症を悪化させない方法

エレガード

花粉が衣類に付着しないよう、「洗濯物を外に干さない」「家に入る前に服をパンパンとはたく」などはよく聞く話です。

花粉の付きやすさは衣類の素材によって変わるそうで、ウールのセーターの場合、花粉の付着量は綿のシャツの4倍なんだそう。

花粉が付きにくい衣類
トレンチコート・ジャンパー・トレーナー・チノパンなど

できるだけ家の中に花粉を持ち込まないようにすることが、花粉症を悪化させない方法のひとつです。

また、静電気にも注意が必要です。

コートの裾やふくらはぎ、カバンとこすれる部分など、静電気が発生しやすい箇所に静電気防止スプレーを吹きかけるようにします。衣類の表と裏に吹きかけるのがポイントなのだそう。

花粉は静電気に吸い寄せられてたくさん付着するため、衣類の静電気をできるだけ除去することが大切です。

まとめ

痒くてヒリヒリ、見た目も痛々しい花粉皮膚炎には洗顔と保湿です。うちの子供はワセリンのベトベトを嫌がるため、ヒルドイドで保湿しています。痒くてもこすらないよう注意してみていますが、子供は無意識にかいてしまうのでなかなか大変です。

家の中にはできるだけ花粉を持ち込まないよう、衣類の素材に気を付けたり、静電気防止スプレーの使用がおすすめです。スプレーはいつも服の内側に吹き付けていましたが、外側にもスプレーするのがポイントです。

今まで花粉とは無縁だった方も、今年はまだまだ5月くらいまで注意が必要なのだそうです。

残念ながら発症してしまったという方は、シーズンが終わる6月頃から「舌下免疫療法」を始めてみてはいかがでしょうか。効果を実感している私としてはとてもおすすめです。