2019/1/20「知る・愉しむ~信楽焼」 イベント決定@大阪 | 器・空間プロデューサー 西巻顕子の ブログ

器・空間プロデューサー 西巻顕子の ブログ

レストランや飲食店のプロデュースをしています。日本全国の窯元や伝統工芸師を応援し、器をご紹介しています。
東京ドームテーブルウエアフェスティバル「優しい食空間コンテスト」で2014年、2016年の二度「大賞・経済産業大臣賞」のグランプリを受賞。

信楽へ行くのはこれで2度目。
一度目は大阪で打ち合わせがありその翌日、衝動的に何の計画もなく、ふらりと行ってみたのです。とはいえ、大阪から信楽までは2時間半ほど。
ふらっと行ける距離ではないのだけども、私はいつもこんな感じ。
スキあらば、どこか生産地に踏み入る。

そしてまずは自分の直感と嗅覚を信じて、何の計画も立てずに1人で乗り込んでいくパターンが多い。

でも正確に言うとその時は一人ではなく、前日に打ち合わせをしたホテルの総料理長が「面白そうだから俺も連れてってくれ!」と、私のその無謀な信楽旅に便乗して下さった。

信楽駅には「窯元散策マップ」が配られているので、レンタサイクルを借りて街に繰り出す。
経験上、窯元巡りには自転車が最適、しかも電動がベスト。
焼き物の生産地は登り釜が多かったので、とにかく坂道が多いのだ。

4時間程度の短時間で5~6件の窯元さんを巡り、私も料理長もすっかり信楽の虜になってしまい、「信楽焼き」の作家さんと何か、愉しくて美味しいイベントをしよう!と今回の企画をする運びとなったのです。

「草土」さんの素敵なギャラリー。

草土さんは、弊社がコンサルをさせて頂いておりますレストランで、カトラリー類を採用させて頂いておりますが、ギャラリーに伺ったのは初めてで、器も本当に温かくて素敵な物ばかり。 もちろんイベントにもご参加頂きます!

命名「ご飯が美味しくなるお茶碗」

再ブレイク寸前の有吉か?という感じに器に命名するのが最近のマイブーム。

信楽焼きは六古窯の一つ。

【日本六古窯】
中世(鎌倉時代)から現在まで生産が続く代表的な6つの窯(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)の総称。昭和23年頃、古陶磁研究家・小山冨士夫氏により命名され、平成29年に「日本遺産」に認定されました。 


信楽焼きの歴史は、奈良時代にまで遡ります。
当時の聖武天皇が、この地に離宮「紫香楽宮」(しがらきのみや)を建立する際に、屋根瓦を焼かせた事がその発祥。この紫香楽宮の歴史がまた、信楽タヌキか?とリンクするくらいに、そこはかとなく短く浅いのも何気に興味深い。

信楽焼きは、陶土を濾す事なく焼締めるので、土中の長石が赤い肌に白く浮き出るのが主な特徴。
安土桃山時代には、茶の湯の流行と共にその自然美が多くの茶人に愛された。
農家に普通にあった壺や桶が花入れや水差しに使われるようにもなったそう。


また今、信楽に行くとよく目に留まるのが信楽焼の「洗面ボウル」。
これは鎌倉時代に主に作られていた「水瓶」がルーツなのかもしれない。
私も憧れてます。陶器の洗面台、いつかオーダーしたいですね。

江戸時代になると、徳利や土鍋等日用品が多く造られ、大正時代には火鉢の国内生産の8割を占めたとも言われています。直火に強いので、今もダイナミックな土鍋や平鍋などを作られる作家さんも多くおられますが、信楽ならではのザラザラほっこりとした「わび」の佇まいが北欧系ともマッチし、女性には大人気のようです。

さてその信楽で今、大活躍の新鋭作家さん数名と、思いっきり楽しいイベントが決定しました。

来年1月20日(日)夕方~
大阪東急REIホテルにて。
作家さんのトークLive+テーブルコーディネートLive。信楽焼きの平鍋で焼いたステーキや、お食事を召し上がって頂きながらお酒も楽しめちゃう!
そんなイベントを企画中です。

詳細は、決まり次第追ってお知らせしていきますが、気になる方はまずは日程だけは押さえておいて下さいませ。

ご参加予定の作家さんの作品チラ見!

この平土鍋でのパエリアは絶品!ご馳走様でした。

次回以降詳しく綴って参ります。