■筆者が作曲・編曲した楽曲群をYouTubeにて配信中です♪■

  

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これは2015年10月17日に、色彩検定協会(旧A・F・T)主催/色彩認定講師ライセンス更新時の研究発表会で、私が発表した研究結果からの抜粋です。インド紀行の話題は、以前にもこのブログで触れましたが、文字と写真をもっと密接に組み合わせて、再編集しました。
 
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インドは昨今、目覚ましいほどの経済的発展を遂げてきました(ただし貧富の格差は拡大)。同じ経済大国である我が国日本と比べると赤道に近い低緯度に位置し、歴史的背景や宗教観などにおいても大きな相違点が見受けられますが、その象徴の一つとも言えるのが遺跡です。
 
インドの遺跡と言えば真っ先に思い浮かぶのは、白く優雅な大理石で構成されていることで有名な「タージマハル廟(びょう)」という巨大な建造物ですが、他の遺跡群はどんな色彩なのか、長年興味を抱いてきました。そして2013年9月、海外旅行など滅多にしない私にも、この度ようやく渡航の機会が訪れ、実際に目にすることができました。
 
今回の取材対象となったのは、インド北部に位置する首都デリー、アグラ、ジャイプールの三都市です。インドの国土全体と比べると極めて限られた範囲ですが、これらの三都市はお互いに、車で約6時間を要する移動距離であるため、現地滞在期間が正味4日間だったことを鑑みれば、それでも周れた方だと考えています。
 
この三都市の遺跡群を見渡して気付いたことは、「タージマハル廟(アグラ)」のような白一色の建造物は希であり・・・

 


 
それよりも赤褐色の石(赤砂岩)で構成されている建造物が著しく多いことです。これはひとえに現地で赤砂岩が多く採掘されることによります。

 


 
一口に赤砂岩と言っても「アグラ城(アグラ)」のように赤砂岩一色のものもあれば・・・
 


フマユーン廟(デリー)」や・・・

 

 
風の宮殿(ジャイプール)」のように、白い大理石と組み合わせたコントラストが印象的なビコロール配色・・・

 


 
クトゥブミナール(デリー)」のように、トーンが異なる赤砂岩を組み合わせたトーン・オン・トーン配色など様々ですが・・・

 


 
これは建造当初からのカラーデザイン方針であったり、あるいは既存の建造物を取り壊したリサイクル方針であったりすることによります。

 

いずれにしてもこれらの赤砂岩は、日中は空の青さや草木の緑との対比、夕暮れ時は一層増す赤みなどの趣が感じられます。

 

【ファティプールシクリ(アグラ)】


 
これらの建造物の写真をいくつか取り上げ、「Colors Pallete Generator(カラー・パレット・ジェネレータ)」というウェブ上のフリーソフトウェアを用いて変換・生成した、色彩の大まかな分布を示すパレットのサンプルはこちらです。
 

【アグラ城(アグラ)】

 

【風の宮殿(ジャイプール)】

 

【クトゥブミナール(デリー)】

 

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さて、現在の順位はいかに!?

  


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