12月6日の記事「ラクな仕事なし」はドール的に難しいかと思っていったん非公開にしたのですが、読み返して「こういうことも必要かも」と再掲載しました。イイネ!してくださった方ありがとうございます、そしてすみませんでした。お暇でしたらお読みください。
あすか「ウー、寒い、ただいま、ビーちゃん」
久美子「ただいま、うにちゃん」
あすか「さて、日曜も終わりか。なんか復習でもしておくかね」
あすかっちの声「あれ、アンバーにクリスタル!エヴァンズさん今日夜勤だっけ?」
アンバー「急患が入ったの。学童保育も今日やってないからよろしく」
クリスタル「よろしく」
久美子「…」
あすか「じゃ、ナポレオンの皇妃ジョゼフィーヌのお話をしよう。この結婚、ジョセフィーヌのほうが年上で、出会った時、ナポレオンはまだフランスの将軍だった。ジョゼフィーヌには2人の息子がいたんだけど、ナポレオンは我が子同様に可愛がったんだよ。戦場で彼はジョゼフィーヌに熱烈な恋文を送り続け、全戦常勝。美しいジョセフィーヌは彼のミューズだったんだ」
アンバー「ステキ」
クリスタル「♡」
あすか「ところがジョセフィーヌは夫の留守に浮気ばかり。あんまりひどいんでナポレオンはジョセフィーヌと離婚を決め、彼女を荷物ごと追い出して彼女の連れ子二人に『パパとママは離婚することになったけど、お前達、どっちにつく?』って。二人の息子は『ママ』と答えたんで、ナポレオンはいったん離婚を諦めた(注意:諸説アリ)」
あすかっちの声「でもジョゼフィーヌにはナポレオンの跡継ぎの子が出来なかったから、皇妃としては苦しい。結局離婚することになっちゃうんだけどね。それでハプスブルク家から若いお嫁さんをもらうんだけど、その後もナポレオンはジョゼフィーヌをパリに棲まわせて、相談事をしたりして親しい友人としてしょっちゅう出入りしてたんだ。とはいえ戦場のミューズを去らせた代償は大きかった。ナポレオン、戦争に勝てなくなっちゃったんだ」
アンバーの声「えー!」
あすか「ナポレオンは皇帝ではいられなくなってエルバ島に流された。ナポレオンの味方は逃げちゃったけど、ジョゼフィーヌは陰で援助して彼を支えていた。エルバ島脱出して戦うも、もうナポレオンは勝つことが出来なかった。最後はセントヘレナ島に流された。ナポレオンは病気にかかって亡くなった。最期の言葉の単語の中には『ジョゼフィーヌ』が入ってた。ジョゼフィーヌもまた、亡くなる時の言葉にナポレオンの名があった」
あすか(右)「これにてナポレオンの皇妃ジョゼフィーヌのお話はおしまい」
アンバー(左)「ロマンチック!感動~!」
クリスタル(奥)「感動~!」
久美子「…」
あすか「次はなんのお話がいいかな?」
アンバー「お城が出てくるお話はないの?」
エヴァンズさん「ああ疲れた、アンバー、クリスタル、帰るわよ」
あすか「エヴァンズさん、お疲れ様です」
エヴァンズさん「お互いにね」
エヴァンズさん「はい、今夜の報酬」
あすか「え?こんなにー?どうしよう短時間なのに」
エヴァンズさん「いいのよ。アンバーやクリスタル、最近よく勉強をするの。その影響でうちのマナとカナも勉強熱心になったから助かるわ、受け取って」
あすか「じゃ、いただきます、ありがとうございます」
エヴァンズさん「じゃ、またよろしくね」
久美子(右)「あすかっち、私にも何かお話ししてよ。勉強してみたくなったわ」
あすか(左)「どんなお話がいい?」
久美子「さっき言いかけてたお城のお話」
あすか「ああ、『狂王ルートヴィヒ』か。おっけー。オペラが衰退した事情は私が思うには上演時間が長くなりすぎたことかと…でもバイエルンの王ルートヴィヒは政治経済より詩や音楽など芸術を愛する、内気な青年だったんだ。かれはのちに非常に美しいノイシュバンシュタイン城を建て、のちに国民から『メルヘンの王様』として愛されるように…」
あすか「こうしてルートヴィヒは湖の中で主治医とともに…あれ、久美子ちゃん、寝ちゃった?うーん、もうちょっと退屈じゃない話し方を考えるか」
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この皇妃ジョゼフィーヌの逸話はあっちこっちから昔聞いた話、テレビで見た話などを参考にしてあるので、多少おかしなところもあるでしょうが物語として受け容れていただけると嬉しいです。