ユキマツの「長期投資のタイミング」

「景気(企業利益動向)」「中銀の金融政策(金利動向)」「投資家のリスク許容度」などから長期投資のタイミングを探る投資ブログ

ドル建て日経平均は高めの水準 ~日本市場の概況~

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今週の日本の株価や金利をごく簡単に確認し、その後、株式の「割安割高の目安」になりそうな5つの指標で定点観測する記事。

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今週の日経平均

f:id:yukimatu-tousi:20191018160728p:plain※出所:マーケット|SBI証券

10.18は「22493」で前週比「+3.2%」。

2019年9月末は「21756」だったので、10月月間では「+3.4」。

昨年末は「20015」だったので今年は「+12.4%」。

日経平均の直近の高値は2018年10月の「24448」で今は高値から「−8.0%」の水準。

今週の日本10年債利回り

f:id:yukimatu-tousi:20191018161136p:plain※出所:日本 10年 | 日本 10年 債券利回りより作成

10.18は約「−0.14%」(前週末は「−0.18%」)で前週に続き低下。

今週のドル/円

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※出所:USD JPY | アメリカドル 日本円 相場情報 - Investing.com

今週は108円台でウロウロ。まったりした動き。

2018年のピークは10月「1ドル=114.55円」で、ボトムは3月の「1ドル=104.56円」。

5つの指標

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率 <日本市場。信用買いの損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス<日経平均版の恐怖指数>

日本バフェット指標

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳 ※期間:1985年1月末~2019年9月末

10.18の日本バフェット指標は「1.14」で前週の「1.12」から上昇。

2018年末は「1.06」で、今年は上昇。

直近の月末値ピークは2018年1月の「1.29」。

時価総額は約「633.2兆円」(全市場の合計値)。

確認できている範囲では、2018.1.23の736.8兆円が現時点での最大値。

現在は最大値を14.1%下回っています。

1985年からの日本バフェット指標の長期平均は「0.77」です。

割高圏の目安「1.0」以上なので、長期的観点からは

日本株は割高圏?

と推測。

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※出所:以下サイトデータより管理者作成 日本取引所グループ 世界経済のネタ帳

日本バフェット指標について詳しくはコチラ↓

日本バフェット指標 <日本の時価総額÷日本の名目GDP>

信用買い残

f:id:yukimatu-tousi:20190419215416p:plain※出所:トレーダーズ・ウェブより管理者作成 ※期間2001年6月1日~2019年4月12

2019.10.11 21403億円(約2.1兆円)。

前週比-112億円。

小幅な動き。

直近ピークは2018.3.23の約3.7兆円でその後、概ね減少トレンドとなっており市場の熱気は感じません。

水準としては長期平均の「2.4兆円」よりやや少なく、この指標からは

ふつう~やや割安?

と推測。

<2017.10.27以降の推移・月末値と直近数値>

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※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成

信用買い残について詳しくはコチラ↓

信用買い残 <信用取引における買い方の残高>

東証一部PBR 

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※出所:その他統計資料 | 日本取引所グループのデータより管理者作成 ※グラフの期間:1999年12月末~2019年9月末

2019年9月末の東証一部PBRは「1.1」(前月と変わらず)でした。

5ヶ月間「1.1倍」が続いています。

直近ピークは2018年1月末の「1.5」。

長期平均の「1.1」と同じ値で水準としては

ふつう?(割安ではなさそう)

と判断。

東証一部PBRについて詳しくはコチラ↓

東証一部PBR <東証一部上場企業全体の株価純資産倍率>

信用評価損益率

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※単位:% ※出所:トレーダーズ・ウェブのデータより管理者作成 ※グラフ期間:2001.6.1~2018.1.11

10.11は「-13.63」。

前週の「-14.05」からマイナス幅がやや縮小。

乏しい動き。

上記期間の長期平均は約「-11」であり投資家心理は

やや不安?

と推測。

2018.12.7以降、長期平均を下回り続けており、今年に入ってずっと「-16~-13」あたりがレンジでさえない水準。

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※出所:トレーダーズ・ウェブより作成 ※期間:2019.1.11~2019.8.23

割安の目安「-25」以上なので、割安ではなさそうと判断。

信用評価損益率について詳しくはコチラ↓

信用評価損益率 <日本市場。信用買い残高の損益>

日経平均ボラティリティー・インデックス

★日経平均ボラティリティー・インデックスのメモ

1998年からの

・長期平均:24.9

・最低値:11.82(2017.7月)

・最大値:91.45(2008年10月)

・個人的には30以上で「株価の割安圏」を示唆しやすい指標と考えます。

<ここ1年のチャート:日経平均を併記>

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※出所:恐怖指数(VIX 日経VI VSTOXX) 日経平均比較チャートより作成

10.18は「15.63」。前週の「17.34」より低下。

長期平均は「24.65」であり、投資家心理は

安心?

と推測。

割安の目安「30」より小さいので、「割安ではなさそう」と推測。

※参考:最近のリスクオフ局面の最大値(概算値)。

2018.2月:38

2018.10月:31

2018.12月:33

2019.5月:25

2019.8月:26

恐怖指数について詳しくはコチラ↓

www.yukimatu-value.com

現時点での日本市場の割高割安、5つの指標からの推測、まとめ

あくまで個人的な判断ですが、現時点で各指標が示唆する株式の割安、割高の判断をまとめます。

★日本バフェット指標⇒割高圏?

★信用買い残⇒ふつう~やや割安?

★東証一部PBR⇒割安ではなさそう

★信用評価損益率⇒割安ではなさそう

★日経平均ボラティリティー・インデックス⇒割安ではなさそう

総合的に判断すると、わたしは日本株式は「やや割高?」と推測します。

 

現時点での日本株の長期投資のタイミングとしては

①リスク資産の資産配分が大きくなりすぎていれば、所定の配分に戻す

②資産配分において、株式の配分比率を減らす

③資産配分において、現金の配分比率を増やす

④長期投資を一時やめる(投資をやめる機会を探している場合)

のに適す時期だと考えています。単なる経験則ですが。

※長期投資に関する一つの判断です。短期、中期的な投資には役立たない可能性が高いです

※基本的にできるだけ「割高な時期に株を売り、割安な時期に株を買う」という判断に基づいています

※単なる個人の感想です。未来は誰にも予知できません。投資は自己判断、自己責任で 

※指標ごとに、データ確認時期にタイムラグがありますので、必ずしもリアルタイムの判断ではありません

サブプライムバブル期と「今」のデータ比較

※出所:日経平均、TOPIX⇒Yahoo!ファイナンス、東証REIT指数⇒SBI証券、貸し出し態度判断DI(中小企業)⇒主要時系列統計データ表

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●日本のバフェット指標、時価総額:そこそこ高水準

●信用評価損益率:平均以下
●TOPIX:2018年1月高値「1911」の「-15.1%」の水準

●東証REIT指数:今週も上昇。2007.6月の水準まであと3%程度

今週の日銀ETF買い

2018年は年間で約6.5兆円の買い出動。

中銀が1年で時価総額の1%程度を売らないで(今のところ)買い増し続ける日本市場。

下記サイトによれば今週は出動なし。

※参照サイト:日銀ETF買い入れ結果https://nikkeiyosoku.com/boj_etf/

あとがき

 米中貿易協議の行方。

①サラプライズ合意により強いリスクオン

②「限定的な合意」により地味にリスクオン

③事実で売る展開(期待感の剥落から地味にリスクオフ)

④サプライズ的に決裂で強いリスクオフ

今月は中国国慶節にはプット買いで挑みましたが、今回は日経平均オプションの「コール買い・プット買いの両建て」で小さく勝負。

先週は上記のように書いていましたが、結果は今のところ

②「限定的な合意」により地味にリスクオン

だったでしょうか。

オプションの両建ては10/16に処分。

コールの利益がプットの損をやや上回り地味に利益。

中小型株で行っているロングショートのロング銘柄群の動きは日経平均に完全に負けていますが、ショート群もさほど上昇せずトントン。

日本株で盛り上がっているのはどちらかというと大型株か。

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月末の時価総額でみると、今は2019.2月末、4月末と同程度。

2018.1月末や9月末の700兆円水準にはまだ10%程度の距離がありますが、ここからさらに伸びるかどうか。

ドル建てでみた日経平均は最近のピークまであと3~5%のところ。

わりと高めの印象。

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※出所:ドル建て日経平均 (日経平均 ドル換算)より作成 ※数値は概算値

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