2月に日本にいたとき、書店のベストセラー欄にあったので、買ってみた本。

5/31にやっと、一通り読み終えた。3か月。。。

実は、あまり読むのが進まなかった。

面白ければ、ものの2日とかからない量だが、少し読みだしては、眠くなり、少し読んでは飽きて掃除をしたりと、学生時代の自分に逆戻り。インドネシアのPSBB(外出規制)でもなければ、読み終わることはなかったと思う。

 

大雑把に紹介すると、無理やりこじつけた52個の「人生の知恵」を書いたもの。

 

なぜ、52個か? 思いつくのは1年間365/7=52週で、

無理やり1年分の週刊誌の連載契約かなんかのために52個作ったのではないだろうか?確かに10個程度は面白いし、その通りだと思うが、残りはうざったい、胡散臭い数合わせのような記事に感じてしまった。

日めくりカレンダーの"今日の一言~!"みたいなもので、だんだんネタが枯れてしまったのだが、それをうまくごまかした仕上がり。

さすが書き物のプロである。

 

まだ、日本ではベストセラーなのだろうか?

しかし、面白い部分は確かにある。そこにたどり着く前に飽きるだけの話。学校の授業とよく似ている。

 

各章のいくつかを書くと、

「世界で起きている出来事に責任を感じるのはやめよう」

(第35章)

実際、無駄なのだ。多くの場合。

 

「世界を変えようという幻想を捨てよう」

(第50章)

というのもあった。

結局、世界を変えたのは、ある特定の人ではなく、時代の流れや環境から、実は誰でもよくて、偶々そこに居合わせてそうなってしまっただけという理屈。

実際、そうだと思う事実も多い。

「現在を楽しもう」

という第23章は、認知症を持ち出しての究極の選択をさせながら、

結局、「将来記憶に残る、いい思い出を作る」よりも、「今を楽しむことの方が大切だ」という理屈であるが、現在、SNSなどで"ヘイト"を生甲斐にしている連中は、現在を楽しんでいるのかもしれない。ドロドロの精神状態で人を罵り、罵倒して、倒れるまで、死ぬまで匿名の嫌がらせや、ヘイトを蔓延させて、喜びを得ているとしたら、連中は現在を楽しんでいるのかもしれない。が、これに関しての考察は書かれていない。

 

こんな感じの章が52個も並んでいる。3か月、自分を叱咤叱咤して読み終えた。

中学生でも書けそうなものだが、中学生との違いは、小理屈と事実や歴史を参照して、「ありがたいお言葉」に作り上げている点であろう。

 

私なら、差し詰め:

「貴方に呪い殺したいほどの相手がいたなら、

呪いの方法を教えよう。これから毎日8時間欠かさず続ければ100%成功する。概ね100年以内に相手は必ず死ぬ。

しかし、貴方が毎日8時間、楽しく幸せに過ごしても、相手を概ね100年以内に必ず死ぬようにしてあげよう。

貴方がどちらを選んでも、相手は概ね100年以内に100%死ぬ。だったら、この先、どう生きたいですか?」

みたいなものを52個並べるところだろう。中学生にもできる。

 

まぁ、心安らかに幸せに暮らせるのが一番ということらしい。(That's the 宗教。)

これは、人を支配するものが行う洗脳でもあるから、あまり鵜呑みにしてもいけない。