野鳥用落花生のリースをこさえてみた | 八ヶ岳ゆるふわ日記

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八ヶ岳南麓大泉と東京を行ったり来たりの毎日。日々のよしなしごとを綴ります。

(栄えある大勲位落花章頸章を受章)

 

 八ヶ岳南麓大泉の滞在もあとわずか。一か月ほど留守をするのでせっかく集まってきた野鳥がまた姿を消してしまいそうなので、バラ師匠お勧めの落花生リースをこさえることにした。

 

 用意したものは、落花生(中国産)、ハリガネ(アルミ製)、ニッパーである。期せずして安倍総理の激励もいただいた。どうか安心してお任せください。国民も頑張っております。

 

(下に敷く新聞はお好みで) 

 

 ハリガネの先をとんがらせて(←ここ重要)、落花生にハリガネを貫通させるだけの単純作業である。

 最初は鼻歌まじりで作業は進む。

 

 ヒマこく 爺いたちは ヒマこく野辺~ええで~

 中国産豆の首飾り やさしく編んでいた

 おお愛のしるし 豆の首飾り

(ザ・タイガース「花の首飾り」なんと1968年のヒット曲だった)

 

 落花生リース、単純作業ではあるが、それなりに奥が深い。ご参考までに以下ポイントを。

 

① ハリガネは師匠にならってアルミにしたのだが、これで落花生を貫通させるのは至難の業だ。

 

  高校時代に熱読(熟読ではない)した大藪春彦の小説に出てきた話だが、銃弾は硬いものにあたると
 柔らかい方に進む性質があって、第一次大戦の時ドイツ兵の放った銃弾があるフランス兵の額に当た
 り、弾丸はそのまま上にずれていって頭とヘルメットの間を抜けていったそうだ。この幸運なフランス兵
 の頭にはモヒカン刈りの逆の形の溝ができたという。

 

  これと同じことが落花生の内部で生じる。

  落花生に進入したハリガネは内部で柔らかい方向に進み、思わぬ所から出て来たり、中でトグロを巻
 くことすらある。これを防ぐには、

  ハリガネにクセがついたらニッパーで斜めに切り取って貫通力を保ち、かつ直線状態を維持する

  落花生の殻の硬い方から進入してなるべく柔らかい方からハリガネが出てくるようにする

 というのが重要だ。

  実際のところアルミのハリガネよりスチール製ハリガネがよいように思える。また、千枚通しであらか
 じめ穴を穿つというのも一考の価値がありそうだ。

 

左:先端がとがっていることが重要 ハリガネが曲がらないようにするのも重要

右:安倍総理の、もとい、落花生の背中方面から腹に向けて通すのが具合がよい。豆のフォルムがしっ
 かりしたやつは殻が頑丈なので指先要注意

 

② 落花生はどんなものがいいのかバラ師匠に尋ねると、

 「フフフ。中国産いいのよ。人間が食べるわけじゃないから」

 とのことだったが、これはむしろ千葉県産より中国産がよい

  殻付き落花生を食うと、時たま殻が薄くて茶色が濃いヤツが混じっている。こいつはだいたい豆が不
 味いのだが、リース作業には優しいのである。出荷前に入念な選別を重ねた立派な千葉県産では作
 業が捗らないだろう。

 

③ 師匠は落花生の両端をほんの少し切り落として野鳥が食べやすいようにしていたが、これは敢えて
 やらないことにした。食いやすくするとすぐ枯渇してしまうからである。

  野鳥はもともと硬いままの実を嘴で壊しているのだろうから、何とか食えるはず。

 

 およそ1時間でリース2つが完成した。

 

(大きいリースと小さいリースができた サイズの差に特に意図はない)

 

 さっそくそらの首にかけて記念写真をとる。

 

(迷惑なんだよね、はっきり言って)

 

 これで1か月は無理でもしばらくは持つであろう。なんとかこれで食いつないでもらって留守の間に営巣するといいのだが。