私は「けものフレンズ」と「キズナアイ」と「100日後に死ぬワニ」にはなんかかなり共通点があるように感じます。
決してこじつけではないと思うんですがどうでしょうか。
主に「人気の落ち方」についてです。
世の中いくら人気コンテンツと言っても人気はいつかは必ず下がるものですが、この三者は単純に「落ち目になる」「飽きられる」「失速する」と言った類とは全然違うパターンの人気の落ち方をしたことが、なんか、「新時代の人気の落ち方」のように感じます。
「炎上」ともちょっと違うような気がします。
いや方向性としては、三者が人気が落ちた要因は炎上と言って差支えがないものだと思いますが、規模が違うと言うか、「炎上なんていう次元じゃない」と言うか、尋常じゃない人気の急落っぷりだったことが鮮烈な印象を抱かせます。
普通に炎上してコケたコンテンツってのも多く存在するのですが、そういうのは言い方は悪いですが炎上以前に別に特別人気があったわけでもない場合がほとんどです。
むしろ炎上して初めて「そんな作品(人)が世の中に存在したのか」と知るってことも多いくらいです。
しかし三者は様子が全く違います。
人気を獲得してた時期は炎上どころか多くの人に愛されていました。
そこまで愛されるコンテンツになると本来はアンチの人々が多少の火種を持ってきても(それが的を得た内容であっても)、ちょっとやそっとのことで人気が落ちるってことはありません。
これは逆を返せば「アンチではない人」が持ち込んだ「ちょっとやそっとではないネタ」で炎上させたなら、どんなに愛されてるコンテンツでも人気が急落してしまうってことです。
三者がまさにそれでした。要するに自爆です。
しかも、やらかした人は「発信する側」の人ではありますが、作者あるいは功労者とは直接関係ない人で「偉い人」なことが共通してます。
そこがまた世の中の人々の不評を買うんでしょうね。
作者はいい作品作ったのに、それを利用して儲けようとしてる人が、何が好評を得たのか理解してないまま醜悪で的外れな言動とかマーケティングとかをして人々の不評を買ってました。
ここで注意したいのは「いい作品を利用して儲けようとする」自体は別に何も悪くことです。
ファンだってむしろ「我々はお金を払って応援するからどんどん金儲けしてくれ」となることも少なくないです。
なのにそういうファンの心理を逆撫でするようなことをわざわざ自らやってしまって、人気を失って凋落してしまうわけです。
ファンの意向を把握することはそんなに難しくないことなのに。
大ヒットコンテンツを生み出すことは世の中とても難しいです。ほとんど運です。
でも、一度人気を獲得することに成功したなら、「何が人気になったのか」の分析はそう難しいことではありません。
なんたって今はファンはコンテンツのどこが好きなのかを発信しまくってるわけですから。それを読めばいいだけです。
それすらできない人が炎上させて、そのこと自体が「私が好きなコンテンツを取り仕切ってる人らはこんな程度の人らなのか」という失望を生み、人気凋落の負のスパイラルを加速させます。
三者はここも共通してると思います。
あと逆に三者の共通してない点というか、ワニには他2つと違い、人気の出方と急落のカーブがとんでもなく前代未聞のレベルで急だったという特徴があります。
けものフレンズとキズナアイには、後になって振り返れば「あの時点で運営者がまともな対応をしてれば人気を回復させることができたのに」と思えるポイントが存在しますが、ワニにはもうそんな考察の余地が無いほどの、一瞬の急落しかありませんでした。
一瞬の炎上が本当に一瞬で何もかもを台無しにしてました。
私はあのあまりの垂直落下っぷりに唖然としたものです。
果たしてこれは今回ワニだけが特別に被ってしまった異質な事態なのか?
それともこれが今後の「人気コンテンツの炎上」のモデルケースになるのか?
これは、次なる実例が発生してからでないと判断できませんね!
あ、ワニは今後映画かなんかで人気回復したりするでしょうか?
映画ってやつは本当に当たるかコケるかの予想できない代物です。
映画が大ヒットする可能性は(低いと思いますけど)決してゼロではありません。
むしろ私としては当たった方が面白いかなあ~。大どんでん返しの大番狂わせってのは見てるだけで楽しいです。
そういう動向を岡目八目で見物するのも、今の世の中の人気コンテンツの楽しみ方の一つですよね。
悪趣味ですけどネー。