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マーラー交響曲第5番 第4楽章”アダージェット” なぜ切なく聴こえるのかわかる気がした

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先ほど、秋になると聴きたくなる曲を書きましたが、今回はマーラーの”アダージェット”です。

偶然、ららら♪クラシックという番組で「マーラーの”アダージェット”」という再放送を見ました。俳優で司会の高橋克典さんも、作曲家の宮川彬良さんもマーラーの”アダージェット”が好きだとのことでした。

マーラー作曲のアダージェットとは、マーラーの交響曲第5番の第4楽章のことです。タイトルを聞いただけではわからなくても、メロディーを聴けば、どこかで聴いたことがあると分かる人も多いのではないでしょうか。

この曲は映画『ベニスに死す』でサウンドトラックに使われたほか、様々なドラマにも使われているようです。三上博史さんの主演ドラマ『それが答えだ!』でも、マーラーの5番に思い入れのある主人公の指揮者が演奏するシーンが描かれていたと思います。最近も山田孝之さんと菅田将暉さん主演ドラマ『dele(ディーリー)』の中でサウンドトラックとして使われていたと思います。

私はこのマーラーの”アダージェット”を聴くと、やたらと切ない思いになります。それが何故なのかは分かりませんでしたが、ららら♪クラシックを見ていて、分かったような気になりました。

マーラーは”アダージェット”を41歳で結婚した時に書いたと言います。相手は22歳の令嬢でマーラーとは19歳の歳の差がありました。新婚で幸せいっぱいのマーラーが、愛で安らぎに満ちた曲を書いた、と言えばそれまでなのですが、どうもそれだけではなさそうなのです。

マーラーのお母さんは52歳で亡くなったそうですが、夫から暴力を受けていたようです。若くしてお母さんを亡くしたマーラーは、お母さんの面影を若い結婚相手に重ねていた節があるようなのです。それを証拠に、マーラーは精神科医で有名なフロイトの臨床を受けていて、若い奥さんはマーラーの思いを受け入れられないだろう、という診断をされているようです。

作曲家の宮川彬良さんは、マーラーの恋愛は恋を超えて愛を感じる、そしてその愛には「天上」「命」「生きる」というものすら連想させると言っています。

私が感じた切なさは、そんなことだったのかもしれませんね。

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