林太郎です。



May the force be with you !

  ーフォースと共にあらんことを!ー」



映画『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の公開後に家で流行った言葉です。いってらっしゃいの挨拶のあとに高校生の息子が言うようになりました。素直ですね。



息子に言われてみて、改めて良い言葉だと思って僕も使ってみることにしたのですが、相手の平安や奮闘・勝利を気遣う愛に溢れた言葉だと思います。



あるとき、力禅をしているときにふと、「【force】と【氣】は同じものだよな」という考えが浮かんできました。



force】という言葉は僕には馴染みが薄いのですが、捉えている現象はたぶん【氣Qi-gong】と同じもので、ほかに【プラーナPurāṇa】も同じものを捉えているのではないかと思います。



力禅をしていると【氣】の流れが整ったり強くなったりするのを体験することがあるのですが、【氣】を使って病気を癒したり、あるいは合気道の達人のように人を投げ飛ばしたりもできるのですから、



映画『スターウォーズ』の中でジェダイ達が用いる不思議な力は程度の差こそあれリアリティを描いたものではないかとの思いに至りました。



と言うよりもむしろ映画の中で描かれていることの方が現代の僕たちの認識の先を行っているとしか思えないことがあって、この映画を単なる空想として捉えるのは違うような気がしてきました。



あくまでもこれは僕の私感ですが、映画『スターウォーズ』シリーズの根っこにあるのは今の社会情勢や、あるいは地球全体として人類が経験していることの本質的な原因を提示することとその解決への糸口が含まれているのではないかと思ったりするのです。



でも、こういうテーマというのはとてもセンシティブなので、下手をすると思想的な反発を受けることもあるでしょうし、特に子供達には難しくて敬遠されてしまう懸念もあると思います。



その点この映画はフォースの力とか宇宙戦争だとか、インパクトのあるものを題材に選んだことで誰にでも受け取りやすい内容になっていると思うのですが、シリーズを通して最もインパクトのあるforceは、実は究極のリアリティではないかと思うのです。






映画『スターウォーズ』のストーリーは単純明快で、闇の力(ダークフォース)光の力(単にフォースと表現されている)のバランスを如何にして取り戻すかに尽きると思います。



別の見方をすると、光の力をして闇の力に如何にして勝利するかでもあると言えなくもないですが、細かいことを言えば、闇と光はどちらも相互依存関係にあるため闇の力だけがなくなるというのは妄想でしかなく、したがって闇の力と光の力のバランスを取るというのが妥当な見方ではないかと考えます。



闇の力というのは映画の中で明確に示されているように「恐れ」です。その反対に光の力は「愛」だと捉えると、この物語が言わんとしていることが見えてくると思います。



実はヒーリング(癒し)の世界では人の行動を追求していくと究極的に行き着くのは「恐れ」を動機としているか「愛」を動機としているかであると言われています。



「恐れ」というのは動物的な本能なので消えることはなく、逆に「恐れ」が消えてしまうと危険回避ができなくなるため死に直結するとされています。



こうしたことからも闇の力を消し去ることはできない、要するに"必要悪"ということになるのですが、その闇の力をどのように捉えてどのように扱うかによって人の行動がまったく違ってしまいます。






僕は達真空手をするようになってから人生において初めて自分の内面にある「恐れ」と向き合うようになりました。



それまでは他人事としては受け止めてきましたが、自分が「恐れ」を避けるための行動を取っていたとは認めたくなく、その結果、殆ど自動的に当たり前のように「恐れ」を回避する行動を取るようになっていたと思います。



言葉を発するにも、何か事を起こすにも、根底には「恐れ」があって、それを回避する目的で選択が行われていたといっても言い過ぎではなかったと思います。それは今でもまだ自分の中にあります。



でも、最近では「ちょっと待てよ。その行動は何から来ているのか?」と自分に問いただすことも増えてきました。よくよく考えていくと「恐れ」を回避するための行動だったりするのです。



映画『スターウォーズ』で出てくるdark force(ダークフォース)】と呼ばれる暗黒面のフォースの力は、紛れもなく僕の内面にある「恐れ」のことを指しているのです。



この映画を客観的に観ているうちは楽しんでいられたのですが、自分の内面にある「恐れ」を意識するようになってからは他人事ではなくなってきました。



個人に深く関わりのあるテーマではないかと思うようになったのです。



そして、



世の中の動きに目を向けてみると、、、



例えば社会経済の根底をなしている株の値動きというのは投資家の心理をそのまま反映した生き物のようなもので、その動きを見ている限りでは「恐れ」や不安要素で株価が変動しているは明白です。



そして、今この記事を書いてる時点は新型コロナウィルスが世界的なパンデミックを引き起こした最中なのですが、かつてヨーロッパを席巻したペストや、幕末時代に江戸を襲ったコレラでも、そこには常に目に見えないものに対する「恐れ」があり、それがためにパニックに陥っていたということが見えてきます。



安倍内閣総理大臣は緊急事態宣言の発出に際して国民にこう訴えかけました。



「いま私達が最も恐れるべきは

 "恐怖"それ自体です。」



この言葉は集団心理を突いた非常に重い言葉ではなかったかと思います。



また、イタリアの高校の校長先生が生徒たちに送ったというメッセージの一文にもこんなものがあります。



『社会生活や人間関係を汚染するものこそが、新型コロナウイルスがもたらす最大の脅威だ・・中略・・目に見えない敵からの脅威を感じているときは、仲間なのに潜在的な侵略者だと見なしてしまう危険がある』



これがまさしくダークフォースの力だとは思えないでしょうか?



僕たちは満員電車の中で咳を一つした人に対して怒りの視線を傾けたり罵声を浴びせたりしてしまいますし、ウィルスを持ち込んだのはお前だろ!とお互いに罪を擦り付けるようなことも平気でしてしまうのです。



こうした行動の根底には「恐れ」があることは明白で、詰まるところは自分自身が侵略されることに対する恐れ(防衛反応)があるのです。




このような自然的な反応をすぐさま批判するのはどうかと思いますが、でももっと成熟した対応もできるのが人間の良いところでもあると思うのです。



たとえば、中国の大連市から友好関係を結んでいる北九州市にマスクが届いたというニュースが飛び込んできたのですが、これは2月の時点で北九州市がマスクと防護服を無償提供したお礼だったらしく、マスクが入れられたダンボールには「北九州がんばれ!日本がんばれ!」という張り紙がされていました。



こちらはさしずめ光のフォースといったところでしょうか。



闇の力を完全に消し去ることはできないかも知れませんが、それをコントロールすることはできます。



達真空手での訓練はこのことを実体験として僕に教えてくれたように思っています。特に"押忍(おす)"の精神と掛け声は意識を下っ腹に向けることによって困難を乗り越える力を与えてくれます。



心の中で"押忍"と叫びながら僕自身の中にある「恐れ」に向き合うことで、それを克服する道が新たに目の前に広がったと思います。




「ダークフォースから

 目を背けてはならない」




これは映画『スターウォーズ』の中でマスターと呼ばれる覚醒した先達が修行中のルーク・スカイウォーカーに語った言葉ですが、まさしくこの通りだと思います。



内面にある「恐れ」にしっかり向き合うことによって、私たちは自己をコントロールして社会に流されない強さを持つことができるのではないかと思います。




以上。

河辺林太郎でした。








★こちらもご覧ください

【動画・達真空手演武〜日本刀VS空手〜】

 

 

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https://m.youtube.com/watch?v=X2cSlqip8T4

 

 

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