自家製天然酵母作りで一番間違いやすいのが、オリと果肉を勘違いしてしまい、オリが溜まった!と思ってしまうことです。
せっかく順調に酵母エキスを作っていたのに、途中で出来上がったと勘違いしてしまったら、パン作りが残念なことになってしまいます。
それでは、オリと果肉の違いってどんなものなのでしょうか?
自家製天然酵母作りで一番大切なこと
自家製天然酵母作りで一番大切なことは、エキス作りの段階で、
どれだけ酵母菌を増やすことができるか
にかかっています。
酵母菌というものは、分裂して増えていきます。
この、分裂活動をしっかり行ってあげて、エキスの中に酵母菌をたくさん増やしてあげるのが、自家製天然酵母エキス作りです。
酵母菌が十分に増えなかった自家製天然酵母エキスを使ってパン作りを行うとどうなるのかと言いますと、ボリューム不足、発酵しにくいなどの弊害があります。
また、酸味が出やすいのも酵母菌が十分に増えてないパンに多いです。
自家製天然酵母パンは硬くて酸っぱい。
そんなイメージを持たれている方は、酵母エキス作りで十分に酵母菌を増やしきれていないという可能性があります。
なぜ果肉とオリを間違いやすいのか?
酵母作りでは、毎日酵母を仕込んだビンを振って、エキスの中に酸素を取り込むという作業を行います。
酸素をたくさん取り込んだ酵母菌は、活性化されて増殖が進むからこのようなことをします。
仕込んだ素材の種類によっては、丸ごと使うものもあれば、カットして使うものなど様々あります。
丸ごと仕込んだ素材の場合は、果肉が崩れるということはほとんどありませんが、カットして素材を仕込んだ場合は、ビンを振るたびに果肉が崩れるということがよくあります。
その、崩れた果肉がビンの底にたまり、オリのように見えるため、自家製天然酵母作り初心者の方は、オリが溜まったと勘違いされる方を多く見受けます。
果肉とオリの見分け方
それでは、果肉とオリは見分けはつくのでしょうか?
答えは・・・
もちろん見分けがつきます!
ここでは、どのように見分けをつけるのか、詳しく見ていきたいと思います。
沈殿物の色が違う
溜まっているものが、オリなのか、それとも果実なのかを見極めるには、しっかりと沈殿物の色を観察する必要があります。
ほとんどの果実の場合は、果実由来の色がついています。
果実が変色していることが多いので、沈殿しているものの色は茶色であることが多いです。
逆に、オリがたまるとすぐにわかります。
なぜかというと、白っぽいものがビンの底にたまるからです。
エキスの色が濃ければ濃いほど、オリの色は際立つのでよくわかります。
エキスの色が薄い場合でも、白っぽい沈殿物がたまるので、一目瞭然です。
ビンの底に溜まっているものが、オリなのかそれとも果実なのか。
しっかり観察して見極めてください。
オリはビンを揺すっても動かない
もう一つ、オリと果実を見分ける方法があります。
それは・・・
果肉はビンを揺すると動きますが
オリはビンを揺すっても動きません!
果肉はビンを揺すると、エキスの中をふわふわ漂うような感じで動きます。
ですが、オリはよほどビンを激しく振らない限り、動くことなくビンの底に残ったままです。
ビンの中に酸素を送る場合は、それほど激しくビンを揺することはないので、ビンを振っても底の部分に白いものが残っていたら、それはオリだと思って間違い無いです。
動画で、実物のオリと果肉の違いを撮りました。
ぜひ、オリと果肉の違いを確認してくださいね。
オリと果肉の違いを知って酵母エキス作りを楽しんで!
ここまで、オリと果肉の見分け方についてお伝えしました。
こうやってみると、全然違うものだということがおわかりいただけたと思います。
私の元には、生徒さんだけでなく、メルマガやLINEの無料会員の方から酵母の見極めの依頼の連絡が日々届きます。
皆さんのご連絡を見ると
「できたと思うのですが、どうでしょうか?」
と言って、オリが溜まっていないのに出来上がったと勘違いされている方がとても多いことに驚きました。
もしかしたら、この方達のようにたくさん間違っている人がいるのかもしれない。
そう思って今回はブログを書きました。
今回のブログで、少しでもあなたの自家製天然酵母作りが上達することを祈っています。
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