旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

宝探し in チベットのアンティーク・ショップ

2018年08月16日 | 仕入れ旅



ジャララ〜〜ンとたくさん並んだ品々。

チベットのアンティーク・ショップ、いわゆる骨董屋の店内。
チベット現地の骨董屋の写真は珍しいかもしれない。

「おいおい、ここ一軒だけで仕入れは充分なんじゃない?」
と言われそーだが、
よくよく見ると、そーでもない物がほとんど。

ここの店の物量は多い方なので、
初めて実際に見ると、おぉ、と感じるかもしれないが、
慣れてくると、イマイチやね、と感じるよーになる。

ひとつひとつを近くで見ると、
造りが雑だったり、
銀ではなかったり、
状態が良くなかったり、
古くなかったり、
他でもある物だったりと。
中にはチベットではないブータンとかの物まである。
ここまで数が多いと雰囲気で良くみえちゃうのだ。

しかも、
雑然と置かれてる物の中で、
お!これ良いね、と思う物があったとしても
は?そんなに高いの?とゆーよーな金額を言われる。

隣に吊るされた物と金額の桁が違ったりする物が
一緒くたにゴチャゴチャになっているのである。

ここの店でなくともも、
総じて同じような感じで、
良い物は高く、
そーでない物が多い、
というのが定番。
ただ、この店のよーな雰囲気を持つ店は、
よーーく探すと遊牧民系などの物が埋もれていたりするので面白い。
こんな中から、現実的な値段で、珍しく、古く良い物、
をワクワクしながら、ひたすら探すのだ。

まさに、「宝探し状態」

でも、一回、よーーく探して面白い物を仕入れてしまうと、
その後行っても、基本的には新たに入荷した物は数少ないので、
良い物を探すのは、更に苦労して掘り返す必要がある。
または、新たに仕入れた物があるタイミングで来店するなど、運次第となる。

この店は、まだ整頓されている方で、中には黒光りする正体不明の物が
薄暗い中、ひたすら積まれている店すらある。
よーは、長年かけて集めた物達が長年ずっと置かれているという感じなのだ。


いずれにせよ、
このレベルの物量を持つ店を、
丸ごと、ネパールとか日本に移動させれば、
話題になるのにな〜、と
いつも思う。


チベットの骨董屋でも得手不得手や個性があり、
小物が強い店から、仏具系の店や漢民族向けの高級志向店、
または、この店のよーに雑然と置かれた古道具が多い店まで様々である。

因に、この店のオヤジはゴリゴリ系の遊牧民出身。
未だに、チベット伝統的スタイルのつま先が反った革ブーツを現役で履いている。
なので、馬具とか遊牧民系の装飾品、ワイルドな革物が強い。
もちろん英語は一言も、中国語もほとんど話さない昔気質のチベット・オヤジ。
今風チベタンの性格の良い娘がいるのだが、古い物の売買はやる気がないよーだ。

オヤジ、おっ死んだら、どーすんだろ、これ。
どの国の、どの商売でも跡取り問題か。


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