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かぜよみの会 ~ 鹿嶋 神栖 潮来 香取 銚子 旭付近 の 文化系サークル~

茨城県鹿行地域にて、読書会を開催しています。少しでも興味を持たれた方や参加希望の方は、ruralbooks@yahoo.co.jpまでメールくださるか コメント欄 より お問い合わせください。

読書感想文が嫌いだった理由と、伝えることの難しさ

小学生の頃、読書感想文を書くのが嫌いでした。


なぜ嫌いだったのかというと、



「何を書いていいのかわからない」
「そもそも課題図書が最後まで読めない。眠くなる」




からでは無く、



「なんでこんなに思いの丈をぶつけて書いたのに、
コンクールで全く入賞しないんだろう?」


と苦々しく思っていたから。







平家も驚くほどのおごりたかぶり……(汗



幼い私は、それほど自分の文章に自信を持ってました。

「クラスの中でいちばん本を読んでいるのは自分だから、
自分がいちばん本の良さを伝えられるはずだ!」

と短絡的に考えてました。







当時仲良くしてもらっていた学校図書館の司書の方に、
私が書いた読書感想文を読んでもらうと、



「こどもにしては、面白い読み方をしたなあと思う。
でも、正直に言わせてもらうと……これは感想文
じゃなくてレビューだね



それから一言、


「審査員が求めてるのは、ちょっと背伸びしたこども
の文章であって、客観的な文学批評ではないんだよ」


との旨。



こども相手に正直すぎ……。







要するに、


・登場人物の気持ちを掘り下げて考えてない

・課題図書と関連した展開やメッセージが載っている
他の本を列挙しすぎ

・小学生の感想文の分際で引用や警句を詰め込みすぎ




などの理由から、校内コンクールですら2位3位止まり
だったのだ。




思えばこのときはじめて

「こんなに面白いと思ったのに、なんで伝わらないん
だろう。本の内容を誰よりも読み込んだはずなのに……」

と、文字で伝えることの難しさを痛感しました。




挫折を機に文章の勉強を始めた……ということもなく。







結局、


「誰に向けて書くか」で、同じ内容でも
文量や文体や切り口を変えないといけない


のを、10歳前後で身を持って知ったというわけです。



これ、あたりまえじゃないか!と思う方も多そう
なんですが。

意外と実践できてない人が多いです。



たとえば、Amazonで売られてるマンガの商品レビュー。
誰がこんな長い文章を読むんだろう……
ってのが多いですよね。
(自己満足やアウトプット力向上のためなら構いませんが)



マンガしか読まない人が、長文を読みますか?



個人的には、
マンガのレビューは、3行程度で・120文字以内に
収めないと視界に入れてもらえないような感じがします。



いかに短く魅力を伝えられるか。
コピーライター的文章が求められる時代です。



現代人は忙しい(と思い込まされてる)ので、
ツイッター程度の文量しか読まなくなってるので尚更。




この記事も長文になってきたので、一旦筆を
おくことにします。






図書館の司書の方、今ごろどうしてるのかな……。