この前、「日経DI」2017年12月号の「DIクイズ」で「ハーボニーとPPIの併用」についての記事を読みました。

今頃、12月号を読んでいるという…(苦笑)。まぁ、それなりに忙しいのです。

 

「服薬指導のエッセンス」では、PPIとの併用に注意すべき薬剤として、分子標的薬について記載しています。

実のところ、ハーボニーについて、私は認識がありませんでしたので、勉強になりました。

 

PPIは繁用され、併用注意の薬剤はたくさんありますが、どこまで踏み込むかは薬剤によります。

「服薬指導のエッセンス」で分子標的薬を取り上げたのは、効果が下がると問題が大きいからです。

ちなみに、ハーボニーの効果も下げるとのことで、薬剤の特性上、注意が必要でしょう。

 

併用されている場合の対処法は、薬剤により異なります。

「服薬指導のエッセンス」にも書いていますが、例えばイレッサは、イレッサを食後に服用できていれば、ほぼ効果に影響がないとメーカーから言われました。

また、H2ブロッカーなどで対処できるケースもあります。

水酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムのような制酸薬は、時間をずらせばほぼ併用可能です。

そして、今回新たに取り上げたハーボニーは、なんと「空腹時に同時服用」すると大丈夫らしいです。

このデータは添付文書に載っていますので、興味のある方は参照して下さい。

 

一方、PPIが相手薬剤の血中濃度を「上げる」ケースもけっこうあります。

表に掲載しましたが、アムノレイク、ジゴシン、プログラフ、リウマトレックスなどです。

ただ、これらは、医師が血中濃度や副作用をモニタリングしていれば、問題はありません。

そういう意味では、体調変化の確認は必要ですが、そこまで神経質になる必要はないでしょう。

 

今回の内容は、もし「服薬指導のエッセンス」の改訂第3版があれば、掲載したいと思っています。

第3版に更新できるかは、第2版の売り上げによるので、保証はできません(苦笑)。

 

それでは、表の改訂版を掲載しますので、参考にして下さい。

なぜかJPEGファイルがUPできないので(大きいから?)、リンクを貼っておきます。

https://www.dropbox.com/s/5hxb7iy21w4lqtj/%E8%A1%A86-1%20PPI%E3%81%A8%E4%BD%B5%E7%94%A8%E6%B3%A8%E6%84%8F%E3%81%AE%E8%96%AC%E5%89%A4%E3%83%BC%E6%94%B9%E8%A8%82.pdf?dl=0

 

さて、最近、新発売の薬剤もすっかり落ち着き、このブログの更新も落ち着きそうです。

個人的な話ですが、現在「認定薬剤師」の3年目のため、更新のため単位を取らねばなりません。

この夏は、少し単位修得の方にも力を入れたいと思うので、更新の間隔があく可能性があります。

今後も、何か話題があれば更新しますので、よろしくお願い致します。

 

※5月1日に「服薬指導のエッセンス改訂第2版」が発売されました。

自費出版のため、宣伝媒体がありません(切実)。

興味ある方は出版社のHPで立ち読みしてみて下さい。

もしすでに購入された方で「いいな」と思った方は、周りに拡散してください(苦笑)。お願いします!

https://www.tokyotosho.co.jp/info/syu/y09.html

 


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