久遠のしらべに…4 | ある日突然、東方神起sec

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ある日突然、東方神起からのお引越しです。

疲れた…セフォラさんの後をついて家へと帰る。

「チャンミン、大丈夫?」
セフォラさんに背中を押され家の中へと入った。

「…大変な一日だった。」
頭からかぶってた布を脱ぐ。

「チャンミン、よくがんばったわ…」
しばらく、僕の両腕をさすってマッサージをしてくれる。
セフォラさんだって疲れているのに…僕が微笑むと安心したようにうなずいて、ご飯の準備を始めた。



「チャンミン、ただいま!…今日どうだった?」
ミノが帰ってきたとたんに質問攻め…その明るさに僕の気持ちも上向く。

「…よく頑張ってたわよ…ユノ様がいらして、チャンミンが話しかけられたんだけど、ドンヘ将軍が助けてくださったの。」

「それ、本当?」
ミノが僕の手を握る。
僕が力なくうなずくと…

「ダメだ…そんなことになったら…チャンミンは…」
僕の手を掴んだ手に力が入る。

「ミノ、明日はチャンミンの顔に泥を塗って行きましょう…汚く見せていればきっと大丈夫よ…それにいつも視察に来るわけではないからね」
セフォラさんとミノが僕のために話し合う。僕が捕まったら…かくまってる二人はどうなるのだろう…きっと命がけで僕をかくまってくれているんだと今さらながら気づく。

このまま、ここにいてもいいのかな…。
こんなに優しい人たちの命を危険に晒すことになったら…でも どうするべきか、わからない。

食事を終えると寝る時間…昨日は寝れなかったから、すぐにうとうとし始める。

「チャンミン、今日はお疲れ様…おやすみ。」
ミノに頭をなでられて…シウォン兄さんを思い出す。

今ごろ、きっと僕のことを必死に捜してる…僕は古代エジプトに来てしまった…兄さん助けて…涙があふれて頬をつたう。

「チャンミン…明日は大丈夫だから、心配しないで…」
ミノが泣き出した僕を心配してくれる。
ごめんねミノ…僕が来たことで、ミノもセフォラさんも苦労をかけてしまってる。

「ミノ…ありがとう」
ミノの肩に頭を乗せる…ミノが嬉しそうに僕を見つめる。

「明日も、きつい苦役があるよ…早くおやすみ。」
その言葉に、うなずいて目を閉じると、深い深い眠りに落ちていった。


『チャンミ~ン…』
兄さんが僕を呼んでる…

『きっとナイル川の近くにいるはずだ…チャンミン、どこだ…返事をしてくれ!』

ここだよ、ここにいる…シウォン兄さんのそばに…だけど、僕の声は兄さんには届かない。

『チャンミン…どうして俺はあの時ひとりにしてしまったんだ…』
あんなに強い兄さんが、肩を震わせて…

ごめんね…兄さん。
僕、絶対に生きて21世紀に帰るから。

僕は古代エジプトにいるよ…
僕のことが見えない兄さんに抱きついて今にも倒れそうな身体を支える。


少しずつ離れていく身体…離れたくないのに何かに引っ張られる。

兄さん!兄さ~~~ん!

「…さん、に…さん」

「チャンミン!」
誰かに起こされる…兄さん?

「兄さん!」
目が覚めて現実を思いだす…。

「チャンミン大丈夫?すごくうなされてたけど…兄さんって、誰?何か思い出したの?」
ミノが僕の汗を拭きながらのぞき込む。

「…兄さん?…あ、兄さんが今、ナイル川にいたんだ…もしかしたら、会えるかもしれない。」
僕はそう思いつくと布を軽く羽織って家から飛び出す。

「チャンミン、危ないよ!」
ミノの静止も聞かずに走り出す。

走って走って…ナイル川へ。

「兄さん…」
ナイル川についたけど…そこには何もなくて、静かに川が流れるだけ。

「チャンミン、早く家に帰ろう…朝だけど、兵士に見つかったら…」
追いかけてきたミノに腕を掴まれる。

「お前たち、ここで何をしている」
兵士の声…こんな朝にいるなんて…兵士に両腕を掴まれて動けなくなった。

「…どうした?」
聞き覚えのある声…まさか…

「娘…昼間の…?」
馬からファラオが降りて近づいてくる。

「…チャンミン!」
兵士に両腕を掴まれたミノが叫ぶ。

「ほう…チャンミンというのか…」
あごをつかまれてファラオの方に顔を向けられる。

「昼間は布で顔を隠していたが…こうしてよく見ると…やはり美しい……話せぬが、まぁよい 気に入った、連れてまいれ。」
ファラオがそう言うと兵士が僕を縄で縛る。

僕が必死に逃げようともがくと、ファラオがムチを取り出して
「娘…もし、逃げようとしたら…」
ミノに近づくと…そのムチを振るった。

「うわぁ~~~!」
ミノがその痛みに声をあげる。

「この青年がどうなるか…わかるな」
僕を見てにやりと笑う。

氷のような微笑みを浮かべるファラオ。
なんて酷いことを…僕が睨むと…

「そのようなかわいい顔で睨んでも痛くもかゆくもない…」
声をあげて笑い出した。

「うう…」
ムチで打たれた痛みで唸るミノに近づこうとすると、兵士に縄を引かれひっくり返った。

「やめい!娘には手荒なことをするな…行くぞ」
ファラオが馬に乗り込むと兵士が僕を引っ張りながらついて行く。

なんて軽率なことを…悔やんでも、もうどうすることもできない。
縄につながれた僕はミノと一緒に宮殿へと連れて行かれた。

つづく



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