【抗がん剤終了後:約3か月半】走馬灯を(勝手に)垣間見た1日 | New「がん」と私の奇妙な共同生活

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2017年に卵巣がん(組織型:明細胞腺がん)ステージⅢを告知された看護師が、
社会をサバイバーしていく過程をお伝えします。

 

─経緯─

    

2017年9月12日、「卵巣がん」の疑いを指摘され、翌日S大学病院を受診。卵巣は約9~10cm大。破裂の危険があるとのことで精査と安静を目的に緊急入院。(その後、9月25日付で看護師退職) 10月26日に両卵巣、子宮は膣上部までの切除術(膣上部が直腸・尿管と癒着しており、切除不可能だったため)、大網部切除。右卵巣は術中に自然破裂。病理診断の結果は卵巣がんの中の明細胞腺がん 大網部に播種転移見られたことからⅢa期。12月21日よりTC療法(パクリタキセル ・ カルボプラチン)開始。4月24日より最後の6クール目開始。
    治療終了後、開腹手術の影響により腸ヘルニアとなる。
    6月29日に診察の結果、腫瘍マーカーは正常値。血液データ異常なし。CT検査の結果「腸ヘルニア」以外、変化なし。

      

【本日抗がん剤終了後約3ヶ月半】
    お盆時期なせいか、走馬灯見ちゃったわぁ…

 

皆様、お久しゅうございます。
誕生日クライシスも…終わったのか?終わってないのか??というぐらいの微妙な感じではありますが、ひとまず元気にやっています。

ちなみに、現在篠崎は神奈川県足柄上郡に引っ越しております。

ババン!


箱根のやっまは~天下の険♪

※いや、この写真の山は箱根じゃないよ。位置的に箱根は写真の左側です。

いや~、いいところです。
この写真の手前は川原なのですが、「川音川(かわおとがわ)」という名前です。名前のとおり、川のせせらぎが心地よい♪
まさしく「アーシング三昧」な場所です!

…と、地域自慢はこの辺にして。

実は、ですね。
ここ1週間ほど、ちと体調を崩していたのですが…10日の金曜日辺りから、でしょうか。本格的に体調がおかしくなりまして…。
「あかん…。引越疲れだ。今日は1日休みたい」と思うも、看護師派遣会社(今月から週三日のパートを開始します。自らなかなか運動しないので、週三日ぐらい体動かさないと体重だけが増加していく一方だぞ、と(^^;))から「就業のために、すぐに住居を証明出来る書類を取ってきてくれませんか?」と言われ…町役場まで、歩くことなんと1時間!

しかも灼熱地獄。
しかも炎天下。
(神奈川県には「熱中症警報 運動は原則禁止命令」が出ている日でした。)
これで完全に「ノックアウト」を喰らい…
土曜日・日曜日は…仕事をしていても、「あかん…。なんだか体がえらくしんどい」と思うようになり…
しかも、このしんどさがどうも「がんが発見される前の3ヶ月間に味わった体調不良っぷりに似ている」ということに気づいてからは…。

頭の中「る~、る~る~る~(T▽T)…(by夜明けのスキャット 由紀さおり)


…って、いかんいかん! このまま放置しておくと、果てしなく「フランダースの犬状態(※とどのつまりは『アンハッピーエンド思考』)に陥るので、気を紛らわすために「元気になる映画でも観よう」と、いつも決まってそういう時に見る「なぁ~んにも頭使わないで楽しめる映画」ときたら、「パイレーツ・オブ・カリビアン」!
もう何十回観たンだがという感じですが(脇役がどこで使い回されているかまで把握するほど)それを見ながら、夕飯を食べていたところ…

急に異変が。

半分ほど食べたところで、急激に吐き気がしてきたのです。
いや、でもここでもっと早く異変に気づくべきでした。実はその時、すでに21時をまわっていましたが、私がその日に胃に入れる食事は「それだけ」だったのです。
すなわち、まぁったく!食欲さえわいていないことに気づいていなかった、という──。

その日初めての食事を食べたものの、どうしてももどしたくなって…
吐こうとするも、全然吐けず(ちびっとは出ましたが)。
だけど、何だかこの異常な腹部膨満感

これ、この時(パリパリ麺で腹がはち切れそうになった事件)とまったく同じパターンじゃない??

いや、でもこれはまだ卵巣手術前の話。
と、いうことは…

(゜д゜)まさかの…再 ・ 発…(「セーラー服と機関銃」の「かい…っかん」なノリで)。

 

「る~、る~る~る~…←しつこい


********脳裏に過った場面(by小説風)********

 診察室の扉を開けると、電子カルテを前に気難しい顔をした担当医が座っていた。いつもは笑顔で親しみやすい雰囲気の彼が、今日はどうもうち沈んでいる。私は奥底から染み出るような不安と対峙しつつ、それと向き合わないよう意識を反らしながら椅子に腰をかけた。
「篠崎さん、ね……」
 担当医が重い口を開く。私はその先を聞きたいような、でも聞いたら日常のすべてが消え失せてしまいそうな予感がしていた。そう、間違いない。自分の体の状態は、誰よりも自分が知っているものなのだから。
「最初の手術の際、リンパ郭清をしておくべきでした。これは僕の判断ミスです」
「何を仰りたいんですか、先生。はっきり言ってください」
 私が先を急かすと、担当医はようやく私と視線を合わせた。しかしその目は後悔に満ちており、同時に私のことを憂いているようにも感じられた。
「がんが、転移しています。リンパを通じて大腸と胃と膵臓、肝臓にも一部遠隔転移が見られます。原因不明の腹部膨満感と胃痛、吐き気は、それが原因と思われます」

 

「る~、る~る~る~(T▽T)」←妄想で勝手に涙するヤツ。

冗談はさておき。
本気でそのぐらい、昨晩は苦しみましたです…。
吐きたくても吐けない、お腹は張ってる、とにかく苦しい。

こうなるとですね、人間、どんな発想に行き着くかといいますと…
「私の人生、いい人生だったじゃないか(T-T)」と、すでに終わった気分。
ああ、あんなことも、こんなこともあったけど…
こうしてみると、すべてが愛しい想い出だワ。←勝手に帰結

そして…朝が訪れました。
結局、吐き気と苦痛で一晩中眠れませんでした
私は即、大学病院に電話をかけ、予約外受診の承諾を得ました。
「あかん…。これ、入院になったらマジどうしよう…。それどころか、ホスピス探さなくちゃいけないかもしれない(まだ早いて…)

そんなこんなで、電車に揺られてがったんごっとん。
1時間ほどで大学病院に着き、外来で症状を話したところ、10分ほどで看護師が駆けつけてきました。
「篠崎さん、排ガス出てます? 便は?」

あれ? …そういやぁ…

「そういや…出てない気がする。便も…3日ぐらいご無沙汰…かな」
そこでふと気づいたもうひとつの可能性。

もしやこれは、イレウス(腸閉塞)か?!

 

血圧を測ったところ、通常は上が110前後なのに「165/95」というなかなか出ない当たりくじ。
あかん~。なんかだんだん、暗雲が立ちこめてきたぞ…と思っていたところ。

X線画像を見て、「画像診断上、イレウスの可能性が高い」と言われ、緊急でCTに。

そっか。イレウスだったら何となく症状に当てはまるものはあるけど…でも、腸ヘルニアのところが閉塞していたらやばいな、こりゃ即手術だワ…。

う~ん。走馬灯までは見なくても良かったことは確信できたが、それにしても「8月はめっちゃ!!!やることいっぱい月」の私としては、入院+手術もかなりの痛手だぞ…。
しかも出費がかさむ…。頭の中で色々お金の計算を始める始末。

そしてCTの結果が出た頃は…すでに15時まわっていました…。
だけど、全然「お腹がすかない」。
ただ単に「夏バテ」か??という疑いも過り始めているものの、やっぱりここはすっきりと結末を知りたい。
その思いだけで「ひたすら!!」結果を待っていた──ところ。

ついに、私の診察の番が来ました。

********実際に起きた場面(by小説風)********

 診察室の扉を開けると、電子カルテを前に気難しい顔をした担当医が座っていた。いつもは笑顔で親しみやすい雰囲気の彼が、今日はどうもうち沈んでいる。私は奥底から染み出るような不安と対峙しつつ、それと向き合わないよう意識を反らしながら椅子に腰をかけた。
「篠崎さん、ね……」
 担当医が重い口を開く。私はその先を聞きたいような、でも聞いたら日常のすべてが消え失せてしまいそうな予感がしていた。そう、間違いない。自分の体の状態は、誰よりも自分が知っているものなのだから。


「それで、CTの結果はどうだったのでしょうか?」
 担当医はにっこり♪笑ってこう言った。
「極度の便秘です!」

 

は????Σ( ̄ロ ̄lll) 

イ…イレウスじゃなくて…
がんの転移でもなくて…


べ、便秘~????

「まぁ、でもCT上でもかなり便が溜まっている様子が見られますので、下剤で集中的に出した方がいいでしょう。しんどいようでしたら入院も出来ますが、どう致しますか?」
「いえ! 自宅静養します」

…便秘で入院してたら、市民の皆様に面目が立たない。
いや…。CTだのXPだの、高額の検査を「たかが便秘」でしてしまっただけでも、市民の皆様「保険費用の無駄遣いして、ごめんなさい!!」と土下座者です。

ああ…、恥ずかしいったら…。昨日の騒動は一体何だったんだ…。
見上げる空には稲光。
う~ん…。まだまだ夏は続きそうだ…(THE END)

 

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