【人生あれこれ】没イチ | New「がん」と私の奇妙な共同生活

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2017年に卵巣がん(組織型:明細胞腺がん)ステージⅢを告知された看護師が、
社会をサバイバーしていく過程をお伝えします。

【簡易プロフィール】
2017年卵巣がんの組織型「明細胞腺がん」。腹膜に播種転移あり、ステージⅢaと診断。
TC療法6クールを終え、8月に看護師復職するもいっきに体調を崩して再入院により退職を余儀なくされる。
その後は静養を続けているが、王座復活…じゃなかった、社会復帰のチャンスを虎視眈々と狙っている。(詳細な経緯は
こちら」)

昨日はソフトバンクが通信障害とゆ~なんだかドエリャ~日でしたね…。

私はソフトバンクユーザーなのですが、昨日はちょうど職業訓練校の説明会の日で、ずっと携帯は圏外だし、学校まで行きたいのにナビは使えないしで、ドエリャ~目にあってました…。(電信柱の丁目番地を頼りに行くという、超ウルトラ原始的な方法で無事辿り着きましたが…)
 

回復した後も、繋がったり繋がらなかったりと不安定な状態でしたが──そんな中で、ふと目にしたYahoo記事のタイトル。

「没イチ」

………(・_・;)

「なんだろう?? 『一回、ボツになった原稿』って意味なのかしらん?」と思いながら記事を読んでみたところ、なんと「配偶者に先立たれた高齢者さん」のことを、没イチというそうです…。

 

──(-_-;)

 

「終活」だの、高齢社会に向けての分かりやすい言語が普及するのはまぁ否定しませんが…没イチっていう言葉は──良識的にいいと言えるのかどうか…という判断はひとまず措いておくとして。

 


※看護師を続けていたら、認知症か老人看護の認定看護師資格を取っていたかもしれないというぐらい、高齢者看護に思い入れがあります※
 

その記事によれば、奥様が先立たれた場合の高齢者さん(すなわちお子さんからすればお父さん)の食事に対する対応についてが書かれていました。

今まで料理をしてくれていた奥様が亡くなった後の、ご主人の食事が低栄養になったり、或いは中性脂肪大歓迎ぐらいの勢いの食事になったり、ということへの対策とでもいうのでしょうか。

確かに、私が訪問看護師をしていた頃も、奥様に先立たれたご主人の独居生活というケースがまま見られまして、こうした場合には娘さんが近くにいる場合は娘さんがご飯の支度をしたり、或いは介護サービスで宅配弁当のようなものがあるので、それを申込されている方なども結構いらっしゃいましたね。

 

とはいえ──1番問題なのは、「そういうご家族がいても、どこに相談していいのか分からずそのままになっているケース」かと思われます。

たぶん、本来は介護サービスを受けた方がいい状態であるのに、どこに相談していいのか、或いはそういうサービスがあることも分からずにそのままになっているというケースは割と多いのではないかなと思います。

かくゆう私も、がんになった直後は「様々、社会資源を応用できる」ということが全然頭に浮かんで来ませんでしたからね(^^;)。

看護学校で習っていても、いざ自分がそういう立場になった時には「すっこーん!!!」と頭から抜け落ちてしまうところがミソでございます…。こんなエラそうなこと言っていながら、いざ自分の母親がそういう状況になった時に「あら! そのままになっていたワ~」なんてことにならないよう、注意したく思いますです、はい…。

そんな記事を目にした翌日の今日。

病院受診のために家を出たものの、予定より早く出たので「今日は役所周りもしなくちゃならないし、やらなくちゃならンこといっぱいあるから、小田原で軽く食事してから行こう」なんて思い、最近よく小田原にて足繁く通うカフェに入りました。

食事を持って席につこうとした時、どこに座ろうか悩んだのですが、なんとな~く居眠りをしていたおばあちゃんの隣に座ることにしました。

私が鞄を置いたりトレイを置いている最中、ふとおばあちゃんが目を覚まし、私の方を見て話しかけてきました。

 

「食べたら眠くなっちゃった」

 

私は笑顔で、「そうなんですねぇ、気持ちよくなりますしねぇ」なんて返しつつ食事を食べ始めたところ…

なんと、おばあちゃん話が止まらない…

 

「どこから来たの?」から始まり、その地域の観光場所の話に行き、「小田原の人は、みんなおっとりしていて親切で優しいのよ~」と行き着き、「でもね、私は小田原出身じゃないのよ」という話になり…

あまりに私も頷いているだけだと悪いかなと思い、「どちらのご出身なんですか?」と尋ねると、「九州なの」と。

「ああ、ではご結婚されてこちらに来たのですね?」と尋ねたところ、

「違うのよ。息子と一緒に住んでいたんだけど、息子がこっちに転勤になってね。居場所がなくなっちゃうから一緒について来たの」と…。

 

………(・_・ )

…ってことは。

没イチ?(習った言葉をすぐに使いたがる小学生みたい…)

 

おばあちゃん「最初は神奈川だっていうから、どんな都会かと思ってきたンだけど、前に住んでいたところと変わらないのどかな場所でね~」

私「そうなんですね~! それでしたら、昔なじみの雰囲気で住みやすいンじゃないですか?」

おばあちゃん「ええ、そうなの。小田原の人は、おっとりしていて親切で優しくて──」

 

あ、あれ? 話がグルグルし始めたぞ…。

看護師の職業病というか、職癖というか…高齢者の方と話している時に色々と観察してしまうところがあるのですが…話している最中に、「夜間、よく眠れずにいつもごそごそ起きて何かやっている」とか「日中、眠くなることが多い」とか、

 

んん~…。ちょっと──大丈夫…かなぁ?と気になりました。

とはいえ、そんな突っ込んだことも聞けないし──

そうこうしているうちに、また眠りこけてしまいました……。

 

んんんんん──!!!!

このままにしておいて、いいのかなぁ~???

むっちゃ葛藤;

しかも、手提げ袋とかすごく無造作に置いてあるけど、その状態で熟睡しちゃっていて、物取りに遭わないかしらとか、エラい余計なお節介な心配をしだす始末。

 

かといって、完全に「これは認知症の特徴で、徘徊して困ってる状態」といえるような雰囲気はまったくないし──少なくとも、このカフェで注文して食べることが出来ている時点で、認知症状がそんなに重度のわけでもないし。

 

こういう時、本当にどうすればいいのか悩むのですが──

悩んで悩んだ挙げ句、「きっと大丈夫! このおばあちゃんは、こう見えてしっかりしている!」と自分に言い聞かせて、席を立って店を出ました。

 

でも、店を出てからも「出る時にひと言、『お荷物気をつけてくださいね』とか声をかけるべきだったろうか」とか、あれこれ悩んでしまい──もうもうアフターフェスティバル(篠崎流「あとの祭り」)

 

でも、これから高齢社会に向かうにつれて、こうしたことって枚挙にいとまがなくなるンだろうな~とは思います。

あのおばあちゃん…。こっちに来てどのぐらい経つのかは言っていなかったけど、年老いてから生まれ故郷を出るのは…結構しんどいンじゃないかな~と勝手に憶測…。

親戚はもちろん、知り合いや友だちとも離れてしまうわけですしね…。
これからも幸せに暮らしてほしいと、切に願っております──。

 

 

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