月があかるい夜に

針の毒を注ぐ

毒はからだを静かに巡り

夜の内側で 日々

成長しているのです

針の毒が注がれた

夜はまあるいのです

月の光に照らされた葉っぱも

輝くのです

まだ 痛いですか

針が 夜の皮膚を突き破るのは

もう まぢかです

ほら 悲鳴が聞こえるでしょ

月に照らされて

低く低く

森に

こだまするのです