息子の美術の教科書。表紙は奈良さんの巨大なオブジェ "あおもり犬"です。
びっくりしました。現代美術家の奈良美智 (なら・よしとも)さんのポップな作品が、教科書の表紙に選ばれるなんて!
「美術館に行き、そのレポートを提出する」という何とも素敵な夏休みの宿題は、この奈良美智さんの美術館を訪れることに決めていました。栃木県 那須塩原市に、奈良さんの作品倉庫N 's YARDが建設されたからです。
林の中に作られた建物は、静かでゆったりとした時間が流れています。
山田ガーデンが奈良さんの作品を初めて観たのは、何となく立ち寄った宮城県立美術館での企画展でした。約20年前のことです。
優しい色使いで描かれた2頭身の子供たちは、on the 眉毛な前髪が愛くるしくもあるのだけれど、大きな瞳はキッ、とつり上がり、まるで世間に反抗しているかのよう。1度見たら忘れられない強烈なインパクトと、あまりにもポップな作品に「これが芸術なのか!」とすっかりファンになったのでした。
それでも久しぶりに奈良さんの画を観て、時間の流れを感じたのは、"瞳" のきらめき。あんなに目がつり上がっていた2頭身の女の子たちは、この20年で、たくさんの光瞬く柔らかな大きな瞳に変身していたのでした。
奈良さんも間もなく還暦を迎えるお年なので、丸くなったのかな。いろんなことが許せたりするようになったのかな。
奈良さんのお力を借りて。
1日24時間しかない貴重なお時間を使って、山田ガーデンにお越しくださり、本当にありがとうございます。