昨日のブログ記事を書き上げてから、どうにも今使っているジョウロに我慢ならなくなり、新しいデザインのものに買い替えました。
放置してあっても気にならない色。しかも大容量だもんね!
何十年も前の話になりますが、山田ガーデンの住む市内にある、老舗のデパートが閉店したんですね。
時代の流れに乗れなかったのか、はたまた乗らなかったのか解りませんが、周りはどんどん変わって行くのに、そのデパートだけは時が止まっているかのような品揃えでした。他のデパートは郊外に進出し、その周囲は新たな街が出来て、考えられないような賑わいです。
このグリーンのジョウロ、山田ガーデンが生まれた時から何ひとつ変わっていません。おそらく半世紀以上同じものを作り続けているのだと思います。ホームセンターにもこのジョウロが大量に並んでいます。
それが私には退屈で溜息が出ます。いつまで同じものを売り続けるのだろうか、と。
例えば別の色で生産しようとは考えないのでしょうか?形はこのままでも、紺色や赤なんていうのもかわいいと思うのですが。
それとも退屈だと思っているのは私だけで、実はものすごく売れていて半世紀ずっと増収増益の右肩上がりなんだろうか。ガーデニング人口が減っているのだから、それはあり得ませんよね。
ハス口の繊細さは素晴らしいものがあって、ふわっと出る柔らかい細い水は植物にダメージを与えず、優しい気配りがあります。だからこそ残念でなりません。
花卉業界は、若い人を取り込もうと品種改良を重ねています。今の時代に合わせて、微妙な色合いを出したり、シャビーやロマンチック、クラシックなイメージで、花弁を小さくしてみたり大きくしてみたり斑入りにしてみたり… "オシャレ" という入り口からガーデニング人口を増やそうと必死で頑張っている感じが伝わってきます。
では、それに付随するものはどうでしょう?こだわりを持ってオシャレに作業道具を揃えたい方はたくさんいます。オシャレという入り口から始めた方は、オシャレをどこまでも追及します。でもそれがお店に売っていない。あるのは庭にそぐわない、昔から何ひとつ変わっていない、時代の流れを掴んでいないものばかり。
最終的に、外国のデザイン性の高いものをネット通販で購入したくなるのも理解できます。
以前も書きましたが、ガーデニングを趣味としている年代は60~50代がほとんどです。それ以下の団塊ジュニアである40~30代が次世代となるわけですが、この年代はインターネットを頻繁に使う中心年代でもあります。世界中の様々な情報をインプットしているこの年代に、四半世紀前からの商品で太刀打ちできますか?みんなもっと舌が肥えていますよ?
ブリキ製の手作りジョウロ、なんて付加価値が付いているならば例外でしょうが、老舗のデパートと同じ道を辿るのは目に見えています。それに気付いているのでしょうか?
どうかお願いです。「こんな程度でいいだろう」という商品で、私たちをがっかりさせないで下さい。時代のニーズを嗅ぎとって下さい。
ガーデニング人口を増やすためには、時代に合わせて変化させてゆく、あなた方の力が必要です。