2020年11月29日

パとセの違い・・・ここまでやります、ソフトバンク。


今年の日本シリーズ。ソフトバンクの圧勝=巨人の2年連続ストレート負けは、パ・リーグとセ・リーグの差が歴然なことを改めて知らせてくれる出来事だった。

このままだと、セの野球だけでなく、プロ野球がますます面白くなくなる。けっこう深刻な問題と感じたのだけど、世間的にはそこまで取り沙汰されていないような。

あの惨敗ぶりを見て、セ全体で早急に何とかしなくてはという動きが出てもおかしくないと思ったのだが、今のところその気配はなし(これから出てくるかもしれないが)。

この反応のなさには、少しがっかりしています。新型コロナの影響もあって、今はそれどころではないとしても、だがしかし。

結局、プロ野球全体を面白くしていこう、盛り上げていこうという気(発想)がないのかなって。自分のチームのことしか考えてないのかなって。

カープも、セも、一緒だなって。こんなんじゃ、来年もパに徹底的にうちのめされてしまうでしょう。


11月28日の「追跡LIVE!SPORTSウォッチャー」(テレビ東京)で、パとセの差を埋めるために、里崎智也さんはこんな提案をしていた。

「セもDH制にすればいい」と言う人もいるが、そう簡単な問題ではない。DH制にしたくない人もいる。そこで、交流戦を24試合から36試合に戻せばいい。コテンパンにやられてもいいから、パの打者をどう抑えるかという場をつくること、と。

具体的で実行可能なアイデアでいいなと思った。新型コロナの先行きが読めないので、来年可能かどうかはさておいてとしても。

一方、番組コメンテーターの中畑清さんは、「そんなことの前に、イチから(ゼロから?)身体を作り直してほしい」と話していた。

それはもう基本のこと。それぞれが力量を上げていこうとするのはプロとして当然とのこと。各チームが今すぐにでもやっていけばいいこと。

それ以上に、セの構造というか、人気に甘んじて球界全体を盛り上げる発想や工夫がなかったことを変えていかないと、変わらないんじゃないかという気がしている。

なんだか個人の精神論で何とかする発想にも思え、だからセは変わらないのかなとも思った。


11月26日、たまたま「斉藤一美 ニュースワイド SAKIDORI」(文化放送)というラジオ番組で、スポーツライターの小林信也さんが今回の日本シリーズについて語っているのを聞いた。

この試合結果は、日本プロ野球の危機。セパの構造、日本シリーズが最後の試合という構造が成立しないくらい深刻なことなんだけど、当事者のみなさんは考えているのかな、と。

采配や戦術・戦力・育成の差はもちろんだけれど、もっと本質的なことがある。ソフトバンクは球団を作っていく姿勢が違う、と(一方、巨人は場当たり的になんとか今年の戦力を整えようという感じ)。


小林さんの友人で、海外の企業研修で日本を訪れた人たちが何か日本で体験したいというプロジェクトのお手伝いをしている人がいて、香港からの研修生が野球を体験したいという話が持ち上がったそう。

これは、野球が日本の文化の一つと思ってもらっている、ということでもあります。

名古屋でやったときは中学生の野球チームに手伝ってもらったそう。「今度、福岡でやるから、誰か野球指導してくれない? 」と相談されて、まっさきにソフトバンクに聞いてみた小林さん。

実は、中日に打診したときはけんもほろろだったとか。でも、ソフトバンクは、全部うちでやります。施設も押さえます。スタジアムがダメなら二軍の球場で、OBも含めてコーチングスタッフも全部提供します。日程があえば、夜はゲーム観戦もいかがですか?とまで提案してくれたそう。

世界中で野球を好きになってくれる人がいるんだったら、我々で出来ることは何でもやりますという姿勢がまず違う、と。

そして、小林さんは「あのこと」についても触れていました。
(つづく)


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