ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

霧氷に魅せられて

2020-11-23 18:39:20 | 風景写真/霧氷

 霧氷に魅せられて、この11年の間、様々な場所で何百枚と霧氷の写真を撮ってきた。撮影地を思い起こして列挙してみると以下になる。

  • 山梨県山中湖村
  • 山梨県北杜市/清里
  • 静岡県裾野市
  • 栃木県日光市/小田代ヶ原
  • 長野県軽井沢町
  • 長野県松本市/上高地
  • 長野県松本市/美ヶ原高原
  • 長野県塩尻市/高ボッチ高原
  • 長野県茅野市/蓼科高原
  • 長野県諏訪市/霧ヶ峰高原

 霧氷は、着氷現象の一種で、氷点下の環境で樹木に付着して発達する白色や半透明の結晶構造が顕著な氷層の総称である。蔵王や北八ヶ岳等で見られる樹木が完全に氷や雪によって覆われた樹氷とは異なる。
 霧氷は、場所によって付く条件が異なっている。例えば、小田代ヶ原では、湿度が高く、夜半から快晴無風で、夜明けは放射冷却で氷点下になることが条件になる。天気図では、西高東低が崩れた後、高気圧に広く覆われることが必要である。開田高原や上高地も同様の条件であり、上高地の田代池の霧氷を撮影した時は、マイナス23℃にもなった。一方、美ヶ原高原や霧ヶ峰高原では、気温が氷点下で、夜半に上空を低気圧が通過し天気が荒れることが条件になる。或いは、気温が氷点下で、湿度が高く霧が発生した時、霧が風によってカラマツ等の木々に吹き付けられれば霧氷が付く。文字通り「霧氷」である。朝には晴れていれば撮影的には最も良い。
 霧氷が見られる期間は、おおむね11月上旬頃から3月中旬頃までで、乾燥する2月にはあまり見ることができない。この霧氷が付く条件と私の休日が合致しなければ撮ることができないが、昨年から今年にかけては、稀に見る暖冬でチャンスが一回も訪れなかった。
 この冬はどうであろうか?昨年に比べれば寒い冬という予報に期待したいところだが、2017年は11月19日に霧氷を撮影した美ヶ原高原。アクセスするビーナスラインは、今年は11月25日で冬期通行止めになるため、21日~23日の連休が自家用車で行けるラストチャンスであったが、気温と天候条件が合わない。王ヶ頭ホテルのブログを拝見しても、霧氷が付いた朝はない。
 他の撮影地へは、上高地を除けばポイントまで自家用車で行けるので、これからが本番になるが、今季は今までとは違った霧氷の光景を撮りたい。「水鏡に映るカラマツ霧氷」と「毛嵐と霧氷」この2枚である。水鏡と霧氷は、池が凍ってしまう前に霧氷が付かねば撮ることができない。毛嵐は、無風快晴、放射冷却で氷点下15℃以下という条件。前述は、池が凍った時には撮っており、後述は撮ったもののCFカードの不具合で保存されていなかった。どちらもリベンジである。勿論、ダイヤモンドダストとサンピラーが見られるならば、これまでとは違った構図で撮りたいと思っている。
 霧氷の季節は始まったばかりである。運よくチャンスが訪れることを天に祈りながら待ちたいと思う。

 以下に掲載した霧氷の写真は、2011年1月3日に山中湖の別荘地において初めて霧氷を撮影した思い出深い写真と2012年12月2日に塩尻市の高ボッチ高原に前日入り、車中泊で早朝から撮影した中からの蔵出し写真である。この日、もし霧氷が付いていなければ、午前8時頃に起こった中央道の笹子トンネル崩落に巻き込まれて死んでいたかもしれない。今でも「奇跡の絶景」に感謝している。(高ボッチでの他の写真は、ブログ検索窓に「高ボッチ」と入れて頂くと見ることができる。)

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。

霧氷(山中湖村にて)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/5秒 ISO 100 +1/3EV(撮影地:山梨県山中湖村 2011.1.03)

霧氷の写真

霧氷(高ボッチ高原)
Canon EOS 5D Mark Ⅱ / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/15秒 ISO 100 +1EV(撮影地:長野県塩尻市/高ボッチ高原 2012.12.02 7:22)

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