もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

新型肺炎とWHOを学ぶ

2020年01月24日 | コロナ

 中国武漢市発のコロナウィルスによる新型肺炎の拡散が論じられている。

 感染源は特定されていないものの既に人から人への感染も確認されており、ウィルスは確実に変異し耐性菌に成長している疑いも報じられている。罹患・発病が報じられたのは昨年の12月8日で、12月30日になってようやく中国は患者数27名・死者1人と公式に発表したが、桁が違うのでは?との疑念が持たれていた。その後、1月20日に習近平主席が「迅速な情報発信」を指示して以降、患者数等は10倍近くに跳ね上がり死者も17人(23日現在)になるとともに、世界の8か国でも患者の発生が報告されている。WHOは、緊急委員会で「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」該当の討議を行ったが、症例のほとんどが中国国内であること・ヒトからヒトへの感染が中国以外では確認されていないこと・感染源が特定されていないこと等を理由に緊急事態宣言は見送ったが、中国以外の国に空港等での監視体制の強化は求めるものとなった。折に触れて国連事務総長・ユネスコ・WTO等の中国寄りを憂いていた自分としては、天然痘の撲滅やエボラ出血熱の局限等に大きな成果を挙げているWHOまでも中国に配慮しているのかと思ったが、パンデミックに対してはWHOに比肩するCDC「アメリカ疾病対策センター」も静観していることから、決定は妥当なものであるように思わざるを得ない。更にWHOには、先の中国発SARS(サーズ)発生時の緊急事態宣言における禍根がトラウマとなっているともされている。後日に判明したことであるが、症状や致死率が季節性インフルエンザよりも低くかったSARSに緊急事態宣言が出された裏側には、大手ワクチン製造会社の働きかけがあったとの疑惑が報じられ、当時のWHO事務局長が香港出身者であったことも疑惑に拍車をかけた趣がある。

 今回のウィルスは野生動物の病原菌が人間に感染するものに変異したとの説が有力であり、宿主の野生動物の減少や気候変動に存続の危機を持ったウィルスが進化したであるのかも知れない。「飛ぶものは飛行機以外・テーブル以外の四つ足は何でも食べる」と揶揄される中国料理であれば、同様の理由から変異する病原菌は、まだまだ数多いものであろうし、進化論に従えば今後とも新しい感染症は出現することだろう。マスクは日本人特有のファッションと冷視していた外国人にも、マスク着用者が増えているようである。マスクなどしたこともない自分であるが、貰う心配からではなく菌をばら撒いて他人に迷惑を及ぼさないためにも、遅まきながら進化しなければならないのだろうか。


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