今日は何となく気が向いたので、わが家のコンシェルジュのノフルさんが焼いたクッキーを持参して、レーンの村に行きました。なんとかシードと言ってちょっと珍しい材料が手に入ったから、せっかくだしみんなで食べたいよね。
ひとしきりお茶を楽しんで孤児院を後にすると、もうすっかり夜。風が気持ちいいので少し散歩してから帰ろうと思っていたら、村から離れた崖で見慣れた人物に出会いました。
「ヒューザ、どうしたの?こんなところで。って、珍しく帰ってたんだね」
さっきまでクッキーあったのに、一足遅かったね。僕が冗談めかして言うと、
「・・・ああ」
と、一言だけ返ってきました。どうしたんだろう?何だかひどくボンヤリしているみたいだなあ。
「ここで何をしてるの?」
僕が問いかけると、
「海、見てた」
とのこと。
「海?ああ、すぐそこだもんね」
こんな夜更けに海を見て、どーするのかな?と思っていると、ヒューザは静かに語り始めました。
「昔、あいつがよくここに来ててさ。晩めしの時間になったら、俺が呼びに来たんだ」
「そうなんだ」
「・・・何だろうな。待ってたらまた、ここに来ていて会えるんじゃないかな?って気がしてさ。あいつがよくいた場所、気がついたら足が向かってしまうんだ」
『えっ?ヒューザが僕に会いたがってるって?』
帰宅すると久しぶりにレーン君が来ていたので、僕は今日の出来事を話しました。
「うん。今さら会ってどうするの?何を言うつもりでいるの?って聞いたんだけどね」
『うんうん』
「分からないし、そこまで考えていない。ただ会いたいって」
『僕なんかとっくに死んでるのにな。もう会えないんだし、さっさと忘れちゃえばいいのに』
「そういうわけにもいかないんじゃない?あんな形で君らは死に別れてるんだし、忘れようにも忘れられないでしょ」
『そういうものかな?』
翌日、忘れ物をしたことに気づいたのでレーンの村に再び行くと、今度は村の浜辺でヒューザを見つけました。
「ねえ。君が【本当に会いたい】と思っているのって、誰?」
僕が尋ねると、ヒューザは怪訝な表情を浮かべました。
「もし、彼が生きていたとしても、以前と全く態度が変わらないとでも思っているの?」
「はあ?何が言いたいんだよ?」
イライラした様子の彼に、再び僕は問いかけました。
「あの時に練習用の剣じゃなくって真剣を使ったのは事実だし、本意じゃなかったとしても彼を斬ったのは君だよね?ひどいことされたって、怯えたり避けられるかもしれないって考えないの?」
「それは・・・」
「君が本当に会いたいのは彼じゃなくって、【斬られる前の彼】なんじゃないの?どっちにしろ、もう戻ってこない幻を追い求めているんだよ」
忘れるのは無理。
思い出すのは止められない。
思い出すのは止められない。
でも、後悔したり、悲しむためだけに過去を振り返るのは意味がない。後ろばっかり向いてないで、生きてるなら前を向かないとね。
「今日は僕、これで帰るから。またね」
返事がないので、僕はそのまま村を出ました。
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ドラクエ10の世界観や、フレンドさんから伺った話を元に曲作りをしています。
作詞と歌をしているのが私です。
作詞と歌をしているのが私です。
ドラクエ団さんとのコラボ作品。こすぎだいふくさんに、作曲していただきました。防衛軍をテーマにしています。
友を手にかけてしまったヒューザの後悔をテーマにしています。ハヤシライスさんに作曲していただきました。
去年12月、パープルリボンコンサートに来てくださった、フレンドさんへのお礼。FOSSIL Pさんに作曲していただきました。
ウェナ諸島のフィールドで流れる曲に歌詞をつけて歌ってみました。ピアノも私が弾いています。
フレンドさんの冗談がきっかけ。FOSSIL Pさんに作曲していただきました。
上の曲の女性バージョン。FOSSIL Pさんに作曲していただきました。
オンラインゲームでの恋愛がテーマ。前田遼さんに作曲していただきました。
最初に仲良くなった、自傷癖のある高校生の男の子がテーマ。ハヤシライスさんに作曲していただきました。