陰性だったら会いましょう。

ウィーンで迎えるクリスマスも4度目。一時帰国したいんですけど…友達に会いに旅行したいんですけど…!と云う欲求を押さえ込んでの2020年、年末。

 

オーストリアは3度目のハードロックダウンがクリスマス明けから始まる前に、最後に、と云うか今年最初で最後なんじゃないかというクリスマス会(日本語にすると漂う催し物感)のお誘いが舞い込んでいます。

 

その前にすること。そう、PCR検査。陰性だったら会いましょうなんて、こんなの世紀末かよ。そんな気持ちで行ってみたら、会場は未来世紀ブラジルな世界でした。

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手ブレじゃありません、プライバシー保護です。嘘です、手ブレです。

 

ゆうても、先週まで毎週劇場でPCR検査は受けていましたので、検査自体は慣れたものです。それもどうなのって話ですが。でも劇場に検査の方がいらして毎回受けていたので、今回のこの光景にはびっくりしました。

 

ウィーンでPCR検査を受けられるパターンは様々です。もし、すでに症状がある場合には、従来通り自宅で検査を受けるパターン。旅行帰りや、軽い症状がある場合に検査が受けられる場所、20ユーロ少々支払って、街中の薬局で受けられるパターン。検査の種類も鼻や口から採取するパターンもあれば、血液を数滴垂らして検査するものまで。

 

今回私が行ったAustria Centerでは基本的に症状がなく、ウィーンに居住している、働いている人が無料でPCR検査を受けることができます。人と会わなければならない予定があるけれど、心配だという場合にとてもいいと思いますので、私の体験をシェアします。

まずは、リンクのサイトから予約を取ります。

www.acv.at

私は症状も直近の渡航歴もないので、walk Inで受けられるAustrian Center を選びました。サイトのZum Schnelltest anmeldenから日付と時刻を選んで予約します。

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私は最後まで登録しきらずに、予約メールだけで会場へ行ってしまいましたが、そのまま必要な情報を登録しきって、個人のQRコードまで発行してから会場に行かれるのが時短でオススメです。

 

そんなわけで、予約の時間に合わせて会場へ行きました。最寄りのU1の駅を降りれば、検査会場までの看板があるので、迷わずたどり着けます。会場内ではFFP2マスクの着用義務があります。忘れてしまっても会場入り口で配布していたので大丈夫そう。いつまで配布しているか、いつまで無料かは不明です。

 

会場に着いたら、まずは登録の続き。e-Cardと写真付きの身分証明書の提示を求められます。私のe-Cardは写真付きだったので、それだけ見せて、個人情報(住所、電話番号)を登録し、QRコードが発行されました。このQRコードは検査結果の登録などに使用されるそうで、2月まで利用できるとのことでした。

 

あとは印刷されたQRコードの紙を持って、列に並びます。検査はいつも通り。鼻にぐいっと突っ込まれて、その棒を液体に突っ込んでしばしぐるぐる回すよう指示されます。ぐるぐる回しながら列を進むと今度は検査パレッドに4滴垂らすよう指示されて、その後、また10分ほど結果が出るのを待ちます。

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待っている間にいろいろ用意せよ、と書かれていますが、10分後に検査パレッドを見せて「はい、陰性。QRコード読み取らせてね」とピッとされ、24時間有効の陰性証明が発行されます。その後SMSで今後使用するためのQRコードが送られてきたりしながら帰宅です。だいたい30分ぐらいで終了しました。混んでいる時間帯があるかもしれませんので、かかる時間に幅はありそうです。

 

残念ながら、もちろん100%ではないけれど、やらないよりやるべき、ということで。ちなみにルームメイトもみんな受けたのですが、親の扶養でかつドイツ人の子はe-Cardが手元にないので、薬局で20ユーロ支払って検査していました。薬局では、e-Cardないですと言ってそのまま受けられたそうです。e-Cardがない場合、この無料のテストが受けられるのかは私も不明です。どこか読んだら書いてあるんだろうか…。ざっと見ると、受けられそうだけど…。ちなみに犬は同伴できないみたいです。これがQ&Aに出てるのウィーンらしい。

 

そんなわけで、クリスマス会に参加予定の友人は全員陰性の連絡。なんだか変な感じですが、そこまでしてでも会いたい人たちなので。個人のQRコードが発行される下に監視社会への影を感じなくもないですが、いかんせん病院は逼迫していますので、個人で協力できることをしようという気持ちが勝ります。一番は家ごもりがいいのでしょうが、散歩に行っても太陽すら見えない冬に、これからしばらく人にも会えないとなると、この2日間はクリスチャンとか関係なく会いたい…という気持ちでいっぱいです。病院勤務の方はクリスマスも病院なのかな…。無料でテストできるよう、準備と整備をしてくれたウィーン市にも働いているみなさんにも感謝しかありません。

もはやコロナにはもちろんかかりたくないけれど、「どうして」が複雑になりすぎていて、モラルを問われる毎日はうすーく削られるように疲弊するんだということをこの1年しみじみと学びました。今回のパンデミックから社会を支えてくれているはずの医療従事者を社会から孤立させない仕組みが必要なんだろうな…とうっすら考えてしまいます。いろいろ考えますよね…年末だもの。

 

今年も残り8日。久しぶりの友人との時間を楽しもうと思います。