Google『STADIA(スタディア)』は、要はハイレベルなVM(仮想マシン・バーチャルマシン)ってこと

Google『STADIA』は、要はハイレベルなVM(仮想マシン・バーチャルマシン)ってこと

 

『STADIA(スタディア)』について再びまとめる

先日、以下の記事で速報した『STADIA(スタディア/ステイディア)』ですが、

Google『STADIA』はゲームの世界を大きく変える可能性~レイテンシ問題さえ解決できれば超多人数プレイも可能に~

その後、他のニュースメディアやブロガーの方たちが書いたものをみても、どうもイマイチぴんと来ないというか・・・

(ごめんなさい、偉そうにしてスミマセン)

なんか違うなぁ、ズレているなぁと思うものが多いので、再度自分なりに纏めてみたいと思います。

自分の頭の中身もちょっとは整理されましたので、前回の記事より、たぶんわかりやすいと思います。

そのぶんだいぶ前回の記事から端折りますので、もしよろしければ前回の記事もごらんください。

とりあえず、書いていきます。

 

 

 

『STADIA(スタディア)』は、つまるところハイレベルなVM(仮想マシン)クラウドってこと

はい、この一言に尽きます。

前回の記事でも触れましたが、『STADIA(スタディア)』は、つまりはハイレベルなVMクラウドってことなんです。

この件については、質問箱でも書きましたが

既存のGoogle Playは、アプリのファイルをダウンロードするためのファイルサーバと

前回ゲーム終了時までのプレイデータを管理するデータベースサーバでなりたっています。

今回Googleが発表した『STADIA(スタディア)』は、そういったものから一歩踏み込んで、バーチャルマシンでゲームすることになる・・・というあたりが新しいんですね。

 

 

 

『STADIA(スタディア)』はハイレベル仮想マシンVM・・・つまり仕事にもつかえるよねって話

『STADIA(スタディア)』は上記の通り、ハイレベルな仮想マシンVMです。

ですから、以下の方たちも気づいていますが

別にこのマシンパワーをゲームだけのために使う必要なんてない。

仕事にだってガンガン使えるはずなんです。

どういった使い方ができるかはわかりませんが、きっとそういったサービスも出てくると思います。

Googleの既存のクラウドサービスともいずれは融合していくと思います。

今はわけて運用するほうが効率的なんでしょうが、いずれ融合されていくと思います。

 

 

 

『STADIA(スタディア)』がVM化すれば、ゲームの形が変わる

なお、『STADIA(スタディア)』はゲームの形も変えます。

この件について、自分は他の方のブログなども見て回ったのですが、どうも自分好みの解説をされている方がいない・・・

というわけで、今回再度、『STADIA(スタディア)』の記事を書こうと思った次第です。

多くの方は、『STADIA(スタディア)』がゲームに与える影響について、4Kによる美しい画像とか、多ポリゴンによる水しぶきなどのグラフィック計算など、見た目の部分に力点を置いて解説されています。

しかし、自分はそれは『STADIA(スタディア)』でできることの一部しか説明していないと思います。

『STADIA(スタディア)』はそんなやわなものじゃない・・・

いや、もちろんまだ発表されただけでモノが出てきていないので何とも言えないのですが、

たぶん、そんな程度のうわべだけを新しくしたものをGoogleは出してきません。

もっと根本的な部分で変わります。

 

 

『STADIA(スタディア)』がVMクラウド化したおかげで、本当の意味でのMMOが実現する

『STADIA(スタディア)』において最も重要なのは、ゲームの処理・計算がクラウド側で行われることによって、

「数千人、数万人・・・それこそ数百万人が同じフィールドで活動するようなゲームだって作れる」

ということです。(上記表現は前回こちらの記事で書いたものです)

 

さきほどから書いているように、『STADIA(スタディア)』はハイレベルVMクラウドです。

クラウド側の構内ネットワークのスピードはめちゃめちゃ速いです。

もし処理の上限が近づいてきたら、必要に応じてマシンの割り当てを追加していくこともできます。

現在のMMOって上限何千人程度でしょうが、理論的には、これを上限何千倍、何万倍にもっていくことだってできるはずです。

これは、多数のプレイヤーや、多数のオブジェクトのデータをクライアント側と送信しあうより遥かに効率的です。

 

 

『STADIA(スタディア)』があれば、ウルティマオンラインもラグなしだったかも・・・

もう20年以上前のゲームになりますが、ウルティマオンラインというMMORPGがありました。

すごく革新的なゲームで、一つのサーバに1500人の同時接続を実現しました。

1500人というと、今どきの同時接続に比べたら大したことがないと感じるかもしれません、しかし、このゲームのスゴイ所は、アイテムのひとつひとつが床に置けたこと。

またアイテムひとつひとつに処理番号が割り振られていて、それらを積み上げたり、動かしたりできました。

建物のデータもそうで、クライアント側PCにインストールされたデータを利用して、サーバー側の指示で並べて表示する方法になっていました。

非常に自由度が高く、当時としても、現在にしても、ここまでの作品はなかなか無いようにに思います。

 

しかし、このゲーム、こんな仕様でしたから、プレイヤーがちょっとでも多く集まる場所では酷いラグが発生しました。

要するに、アイテム、オブジェクト、プレイヤーなどの情報があまりにも多くなると、極端に重たくなるという、わかりやすい例だと思います。

こうした問題は、『STADIA(スタディア)』なら解決しやすいはずなんです。

 

 

今までのゲームでは『STADIA(スタディア)』の能力は活かせない

ぶっちゃけ現状においては、ほとんどのゲームが、『STADIA(スタディア)』になってもまったくその良さを活かせないと思います。

ゲームプレイの操作でおこる通信量よりも、リアルタイム動画配信データの方がデータ量が大きすぎますから。

しかし、これはゲーム開発の現場がそういう風に設計しているから。

ゲームプレイ自体から発生するデータはなるべくサイズを落とすように設計しているからです。

これが『STADIA(スタディア)』では上限解放される可能性が高い。

そうなれば、多くのゲーム会社が本気の開発を行えるはずです。

いままで手枷足枷になってきた部分を気にすることなくゲーム開発できる・・・

それがどれだけありがたいことか・・・

『STADIA(スタディア)』は間違いなくヒットすると思います。

 

 

 

『STADIA(スタディア)』の未来は細田守監督サマーウォーズのOZ?

とりあえず、細田守監督のサマーウォーズの中に出てきた超巨大プラットフォームOZ/ウォズみたいなものを個人的に想像しています。

たぶん、Googleがこの路線を追求していけば、そうなると思います。

外れていないと思います。

以上です。