【2019年】プロ野球ドラフト会議の評価|勝ち組と負け組はどこ?【採点】

2019年プロ野球ドラフト評価

プロ野球ファンなら気になる2019年ドラフト会議。各球団の来年以降の戦力に大きな影響を及ぼします。

どの球団が勝ち組でどの球団が負け組だったか?野球ファンは気になるところです。

今年は大船渡の佐々木投手や星稜の奥川投手など、高校生の有力候補が話題。

目玉を獲得できるかどうかが、ドラフトの勝者・敗者の分かれ目ともいえるでしょう。

もちろん、ドラフトの勝ち負けなんて10年以上のスパンで見ないと評価なんてできませんが、現時点での評価が数年度どう反映されるかも比較すると面白いですよね。

この記事では、2019年ドラフト会議の結果を評価し、勝ち組と負け組はどこかまとめました。

選手の評価の目安は以下の通り。キリがないので育成選手は省略しています。

  • S…この年No.1評価、競合必至クラス
  • A…1位指名、競合クラス
  • B…外れ1位~上位指名クラス
  • C…中位指名クラス
  • D…下位・ギャンブル指名クラス

それでは、各球団ごとにドラフト結果・評価をみていきましょう!

2019年ドラフトの競合結果

今年も競合が多かったドラフト会議。競合結果は次の通り。

  • 巨人:奥川×→宮川×→堀田
  • 阪神:奥川×→西
  • 中日:石川○
  • ヤクルト:奥川○
  • 西武:佐々木×→宮川○
  • ソフトバンク:石川×→佐藤
  • 楽天:佐々木×→小深田
  • ロッテ:佐々木○
  • 日本ハム:佐々木×→河野○
  • オリックス:石川×→河野×→宮城

なんと大学No.1森下投手は広島カープの単独指名。結果、最初は佐々木・奥川・石川3選手の競合となりました。

読売ジャイアンツ

巨人のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位堀田賢慎(青森山田)投手B
2位太田龍(JR東日本)投手B
3位菊田拡和(常総学院高)内野C
4位井上温大(前橋商高)投手B
5位山瀬慎之助(星稜高)捕手C
6位伊藤海斗(酒田南高)外野D

巨人のドラフト評価

評価:

クジを2回外した巨人でしたが、終わってみれば上手くまとまった印象。

1位~4位のどの選手も、充分主力として戦力になる可能性を秘めています。

下位指名の2人も、現有戦力を刺激しレギュラー争いに加わってこれる面子ではないでしょうか。

基本的にFAで補強できるチームなので、高校生を中心に良さそうな選手を引き上げていく方針で合っています。

育成指名の平間・加藤辺りも面白そうな指名です。

横浜DeNAベイスターズ

DeNAのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位森敬斗(桐蔭学園高)内野B
2位坂本裕哉(立命館大)投手B
3位伊勢大夢(明治大)投手C
4位東妻純平(智弁和歌山高)捕手C
5位田部隼人(開星高)内野C
6位蝦名達夫(青森大)外野D
7位浅田将汰(有明高)投手C

DeNAのドラフト評価

評価:

横浜DeNAは森内野手の単独指名に成功。投手・捕手・内野・外野とまんべんなく指名しました。

多分横浜ファン的には、森の単独よりも森下や奥川を狙いにいってほしかったのではないでしょうか。

単独を確信しての森指名でしょうが、二遊間を任せられる選手が中堅が多いことを考えるとアリだと思います。

下位指名も好選手が指名できており、4位東妻、5位田部、7位浅田辺りは順位の割に美味しい指名になる可能性を秘めています。

無難な選手を多く指名している印象ですが、全体的に上手くまとまっていると思います。

阪神タイガース

阪神のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位西純矢(創志学園高)投手A
2位井上広大(履正社高)外野A
3位及川雅貴(横浜高)投手B
4位遠藤成(東海大相模高)内野B
5位藤田健斗(中京学院大中京高)捕手C
6位小川一平(東海大九州キャンパス)投手C

阪神のドラフト評価

評価:

くじで奥川を逃した阪神でしたが、単独で西の指名に成功。

2位でスラッガーの井上を指名したことで、大砲不足に悩むチームに良い補強ができました。

井上は足の状態も心配でしたが、天然芝の阪神に指名されたのは良かったのではないでしょうか。

3位及川、4位遠藤はかなり美味しい印象。投手陣が充実しつつある中、将来有望な西や及川の左右の投手、そしてレギュラー候補になれる高校生野手が獲得できたのは非常に大きいです。

大成功のドラフトといってよいでしょう。

広島東洋カープ

広島のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位森下暢仁(明治大)投手A
2位宇草孔基(法政大)外野C
3位鈴木寛人(霞ケ浦高)投手B
4位韮澤雄也(花咲徳栄高)内野C
5位石原貴規(天理大)捕手D
6位玉村昇悟(丹生高)投手C

広島のドラフト評価

評価:

大学No.1右腕・森下の単独指名に成功した広島。

4位韮澤は、去年小園の獲得に成功しているだけに、セカンド辺りで考えているのでしょうか。

育成指名の持丸や木下もなかなか面白そうな選手たちです。

森下以下の面子がそこそこな印象は受けますが、森下1人でも充分お釣りがきそうなドラフト結果です。

中日ドラゴンズ

中日のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位石川昂弥(東邦高)内野A
2位橋本侑樹(大阪商業大)投手B
3位岡野祐一郎(東芝)投手C
4位郡司裕也(慶応義塾大)捕手B
5位岡林勇希(菰野高)投手C
6位竹内龍臣(札幌創成高)投手D

中日のドラフト評価

評価:

3球団競合で見事石川を引き当てた中日。

ここ最近ドラフト巧者の印象がある中日ですが、今回も好選手をそつなく指名してきました。

長距離砲がほしいところに石川は上手くはまるでしょう。投手もまんべんなく指名できたことで、戦力の上積みが期待できます。

内野が充実してきている一方、高齢化が進んでいる外野は大丈夫なのかという不安は残りますが、他球団の兼ね合いを考えるとこれがベストでしょう。

東京ヤクルトスワローズ

ヤクルトのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位奥川恭伸(星稜高)投手S
2位吉田大喜(日本体育大)投手B
3位杉山晃基(創価大)投手B
4位大西広樹(大阪商業大)投手D
5位長岡秀樹(八千代松陰高)内野D
6位武岡龍世(八戸学院光星高)内野C

ヤクルトのドラフト評価

評価:

3球団競合の奥川を抽選で見事引き当てました。もうこれだけでも大成功。

2位、3位も好投手を指名し、弱点である即戦力投手の補強に成功しました。

武岡は6位と、前評判の高さに比べて低い順位の指名になりましたが、数年内にショート争いに充分食い込める選手ではないでしょうか。

外野の層がやや不安な選手層ではありますが、それは来年以降のドラフトに期待です。

埼玉西武ライオンズ

西武のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位宮川哲(東芝)投手B
2位浜屋将太(三菱日立パワーシステムズ)投手B
3位松岡洸希(武蔵BC)投手C
4位川野涼多(九州学院高)内野D
5位柘植世那(ホンダ鈴鹿)捕手C
6位井上広輝(日大三高)投手C
7位上間永遠(徳島ID)投手D
8位岸潤一郎(徳島ID)外野D

西武のドラフト評価

評価:

抽選で宮川を獲得した西武。優勝こそしたものの、不安が残る投手陣なだけに8人中5人は投手。

ここ数年間の独自指名のせいもあり、若手野手層や支配下選手数に不安も残りますが、そこは少しずつ改善すべき点です。

全体的な面子としてはこれでよかったのか?と疑問に思いますが、まずは投手の補強ができたということで、そこそこの評価とします。

福岡ソフトバンクホークス

ソフトバンクのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位佐藤直樹(JR西日本)外野B
2位海野隆司(東海大)捕手A
3位津森宥紀(東北福祉大)投手B
4位小林珠維(東海大札幌高)内野C
5位柳町達(慶応義塾大)内野C

ソフトバンクのドラフト評価

評価:

支配下選手数が割とギリギリなところもあり、少人数の5人に終わったソフトバンク。

1位佐藤の指名は驚きでしたが、2位3位で盛り返した印象。

高齢化が進む野手陣が課題ですが、なんとか埋めようという努力が見えるドラフトだったと思います。

育成指名の石塚や大関は、支配下も狙える良い選手です。

東北楽天ゴールデンイーグルス

楽天のドラフト結果

順位選手名守備評価
1位小深田大翔(大阪ガス)内野B
2位黒川史陽(智弁和歌山高)内野C
3位津留崎大成(慶応義塾大)投手C
4位武藤敦貴(都城東高)投手C
5位福森耀真(九州産業大)投手D
6位瀧中瞭太(ホンダ鈴鹿)投手C
7位水上桂(明石商高)捕手D

楽天のドラフト評価

評価:

選手層が充実しつつある楽天ですが、ドラフトの面子はこれでよかったのか?という疑問が残ります。

嶋を戦力外にしたり、3位に引き上げた平石監督を解任したりと、石井GMは暴走していると評判も立っていますが、ドラフトもうーんという印象。

独自指名路線でいきたかったのか?個人的には、独自路線に走った昔の西武や落合GMの中日を見ると、成功する可能性はかなり低いと思ってます。

指名順的には海野を指名できましたし、捕手補強は大丈夫なのか?という心配が残ります。

育成指名の江川・小峯・山崎・澤野辺りの面子は結構面白いと思いますが、こと支配下に関してはもうちょっと何かできなかったかといわざるを得ません。

千葉ロッテマリーンズ

ロッテのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位佐々木朗希(大船渡)投手S
2位佐藤都志也(東洋大)捕手A
3位高部瑛斗(国士舘大)外野B
4位横山陸人(専大松戸高)投手C
5位福田光輝(法政大)内野C

ロッテのドラフト評価

評価:

佐々木にパ・リーグ4球団の指名が重複し、見事引き当てたロッテ。

これだけでも充分大成功ですが、2位以降も好選手を指名できました。

まだまだ弱い選手層のところに、投手・捕手・内野・外野とまんべんなく指名に成功。

ここ数年のドラフトもかなり上手く進んでおり、数年前までが嘘のような、好選手が揃う選手層になるのではないでしょうか。

北海道日本ハムファイターズ

日本ハムのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位河野竜生(JFE西日本)投手A
2位立野和明(東海理化)投手B
3位上野響平(京都国際高)内野B
4位鈴木健矢(JX-ENEOS)投手C
5位望月大希(創価大)投手C
6位梅林優貴(広島文化学園大)捕手D
7位片岡奨人(東日本国際大)外野D

日本ハムのドラフト評価

評価:

日本ハムらしい好選手揃いの上手くまとまったドラフトという印象です。

1位2位は言わずもがな、3位の上野はなかなか固定できていないショートを任せられそう。

今年は育成指名も力を入れ、こちらも宮田・樋口・長谷川と支配下も狙える選手がとれました。

現状外野手の面子が怪しくなってきつつあるので、7位の片岡だけで良かったのかという疑問は残ります。

大成功とはいえないまでも、充分成功といえるドラフトだったのではないでしょうか。

オリックス・バファローズ

オリックスのドラフト結果

順位選手名守備評価
1位宮城大弥(興南高)投手B
2位紅林弘太郎(駿河総合高)内野B
3位村西良太(近畿大)投手B
4位前佑囲斗(津田学園高)投手B
5位勝俣翔貴(国際武道大)内野C

オリックスのドラフト評価

評価:

支配下の指名は5人にとどめ、育成で8人と大量指名をしてきたオリックス。

投手陣が充実してきていますが、野手に目を向けると小粒な選手が多いチーム。

その点では、1位の石川を外したのは構想上かなり痛かったはず。プロ入りがかなった勝俣の打力に期待したいところ。

全体的にはそこそこの選手が多い印象で、まあまあの評価としました。

2019年ドラフトの勝ち組・負け組はどこ?

広島は普通としていますが、限りなく勝ち組に近い評価です。

それくらい今年のドラフトは、セ・リーグ巧者でした。ここ数年をみても、ここまでセ・リーグ勝利で終わったドラフトはありません。

2019年ドラフト勝ち組

  • 東京ヤクルトスワローズ:A
  • 千葉ロッテマリーンズ:A
  • 阪神タイガース:A
  • 中日ドラゴンズ:B

2019年ドラフト普通組

  • 広島東洋カープ:C+
  • 北海道日本ハムファイターズ:C+
  • 福岡ソフトバンクホークス:C+
  • オリックス・バファローズ:C+
  • 読売ジャイアンツ:C
  • 横浜DeNAベイスターズ:C
  • 埼玉西武ライオンズ:C

2019年ドラフト負け組

  • 東北楽天ゴールデンイーグルス:D

2019年ドラフト結果・評価まとめ

今年はセ・リーグのチームが上手くドラフト指名に成功した印象で、パ・リーグはやや上手く運べなかった印象が残りました。

セ・リーグ各球団は若手野手も台頭してきており、ずっと負け越している交流戦も、パ・リーグに逆転する日も近いのではないでしょうか。

来年、これらの選手がどう順位争いに影響してくるか、楽しみですね!