Ⅳ.ガイアとのおしゃべり～地球を選んでくれて、ありがとう～

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ガイアは

海と大地とおしゃべりをしていたのです

何気なく話しかけた言葉

「あなたたちは、なぜ地球に生まれてきたのか？」から始まった

地球ができるまでのお話です

ガイアが脱線しながらも

いっしょうけんめい話してくれているのは

空っぽの空間に　目には見えないうねりが現れ

やがて　そのうねりとうねりとが触れ合って

大きくなったり　ぶつかったりして

うねりの嵐のようなものが起こり

やがて

大きな変化が訪れたという話でした

そして

その大きな変化が起こることを知っていたのは

今　ここで話をしている私たちだと


なぜ、今ここにいる私たちが知っているのかを
これから【思い】というものを使って
説明してくれるのです

ガイアの声はゆったりとしながら

どこか重力を重たく感じるほど

気持ちが宇宙と一体化しているようでした

「思いはな、

遠くの星まで届くくらいの速さと

ものすごいエネルギーを持っているのだよ

そう
思いは、エネルギーそのものなのだ

そして　そのエネルギーには

時間というものは　影響されず

空間にも　影響されない

ものすごく自由なものなのだよ」

海が言いました

「自由ってことは

捕まえられないの？」

ガイアは目を閉じました

大地がガイアを覗き込むと

ガイアは大地に聞きました

「捕まえるかどうか？

どうだと思う？大地よ」

大地が空を見つめながら

少し考えて答えました

「鳥たちは、えさである虫を捕まえることは難しいみたい

でも・・・

エネルギーは目には見えないんだよねぇ

あ！

恋をする鳥たちは

逃げたりしないで向き合って

羽を広げて踊っているなぁ」

ガイアは、ゆっくりと、海のほうを見ました

「恋する鳥・・・？

クジラの親子は、いつでも隣で泳いでいるわ

イルカは、人間の心を癒すことができるみたいだし

見えない何かで、繋がっているってことなのかな

それって、エネルギーを捕まえているってことに

なるのかな」

ガイアは

海と大地の頭を大きくなでて

「よく理解しているね

やっぱり、君たちは何でも知っているんだよ

子どもだからとか

大人だからではなく

生まれる前から

知っているんだよ

いいかい

エネルギーは捕まえることができるんだ

同調することでな

互いにキャッチできるようになっておるんじゃ」

「どうちょう？」

「波が同じってことね！」

「そうじゃよ

波が同じ形で、幅で、長さを持っている同志で

化学反応が起こるんじゃ

電磁信号ともいう

わしらは、目には見えないが

いろんなところで

いろんなものと

繋がっておるんじゃよ」

「素敵ね！　

みんな、みんな、繋がっているのね！」

「じゃ、ぼくと、海も繋がっているんだな。

離れているように見えるけど」

「あらやだ、お隣同士じゃないの！」

「端っこはね」

「大地のいじわる！」

「」

あどけないやりとりを見つめながら

「繋がっているのが

美しく思いやりある関わりならばよいのじゃが

薄暗く冷酷な関わり方もあるのじゃよ」

ガイアの瞳は　遠い何かを見つめるのでした

つづく