映画「ドラゴンボール超 ブロリー」感想 /ネタバレあり

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映画「ドラゴンボール超 ブロリー」が2018年12月14日、公開となった。

この映画はTVアニメ『ドラゴンボール超』の続編となり、「力の大会後」後の話。

 

今回の敵はタイトル通り「ブロリー」

ブロリーは圧倒的な戦闘力を持つサイヤ人で、過去に3度も映画化されている。

「ブロリスト」と呼ばれるブロリー好きが存在するほど、人気があるキャラクターだ。

 

そんな「ドラゴンボール超 ブロリー」を鑑賞してきたので感想を書く。

ここからはネタバレありの感想なので、これから映画を観る人でネタバレ嫌いな人は注意!

映画「ドラゴンボール超 ブロリー」について

「ドラゴンボール超」とは

「ドラゴンボール超」はTVアニメ及び、Vジャンプで連載されている漫画。

原作の最終回「魔人ブウ」編の続きとなっており、2015年〜2018年までで全131話が放送された。

「破壊神ビルス編」「フリーザ復活編」「破壊神ジャンパ編」「”未来”トランクス編」「宇宙サバイバル編」で構成され、新たな仲間や敵が登場。

ドラゴンボールの再ブームを起こした作品だ。

 

あらすじ

これは、新たな”サイヤ人”の物語。

「力の大会」後の平和な地球。

宇宙にはまだまだ見た事のない強者がいるとわかった悟空は、

更なる高みを目指して修行に明け暮れていた。

そんなある日、悟空とベジータの前に現れたのは、

見たことがないサイヤ人”ブロリー”。

惑星ベジータ消滅とともにほぼ全滅したはずの”サイヤ人”がなぜ地球に?

再び地獄から舞い戻ったフリーザも巻き込み、

全く違う運命をたどってきた3人のサイヤ人の出会いは、壮絶な闘いへ―

 

映画「ドラゴンボール超 ブロリー」の感想

序盤:過去編

原作、旧作アニメしか見ていない人でも分かりやすいよう、新しい設定が含まれた過去編が描かれた。

フリーザの幼少期や、バーダックの性格、悟空の母ネギの存在、ベジータの弟の存在、ナッパは昔髪があった事など。

昔とは若干設定が変わったり追加されたものの、新しくも懐かしい印象。

 

特にバーダックとネギが息子のことを思いやって、悟空を地球に飛ばすシーンは素晴らしき改変。

バーダックもネギもサイヤ人には珍しい優しい性格、というのがよく伝わったはず。

 

中盤:ブロリー、地球へ。

辺境の星で父親と共に育ったブロリー。

偶然フリーザ軍に拾われ、フリーザ・父親と共に地球へ。

旧作の映画では、さほど掘り下げられず、悪としてのイメージが強かったブロリー

今回の映画ではそこを中盤でしっかり描いてくれた。

新キャラクターのチライレモとのやり取りで、実はブロリーは戦闘が好きではなく心優しい正確だという事が分かる。

この掘り下げと、ブロリーの事を大切に思ってくれるチライ・レモの存在が、ブロリーを単なる悪として感じさせない。

「父親の教育のせいで戦闘兵器のようになってしまったが、本当は心優しい」という設定は、戦闘中もブロリーを応援したくなる気持ちが出てくる。

 

後半:圧倒的な戦闘シーン

後半はずっと戦闘シーン。

視聴者を休ませてくれないボリュームで、変身を次々に繰り出すのが特徴。

ベジータ vs ブロリーでは、ベジータが通常・超サイヤ人・サイヤ人ゴッドで戦い、ブロリーは通常・髪逆立ちで戦う。

ブロリーはベジータに圧倒されつつも、生まれつきの戦闘センスですぐに対抗できるようになり、サイヤ人ゴッドのベジータとも対等に戦えるように。

 

その後、悟空 vs ブロリー。悟空も通常・超サイヤ人・サイヤ人ゴッドで戦闘。

それでもブロリーに圧倒されるが、超サイヤ人ブルーとなる事でブロリーを追い詰める。

しかしそこでフリーザの策略で、ブロリーを超サイヤ人へと進化させる。

超サイヤ人となったブロリーは意識が飛び自分を制御できない状態になるが、超サイヤ人ブルーの悟空を圧倒。

ベジータと共闘するも、ブロリーには手も足も出ない

そこでブロリーのターゲットを上手いことフリーザへ移し、悟空とベジータは瞬間移動で逃走。

ブロリーにボコられたフリーザは怒り、ゴールデンフリーザに変身して対抗。

その間に、悟空とベジータはブロリーに対抗するために、フュージョンを試みる。

ゴールデンフリーザをも圧倒し、ターゲットをウイスへと変えるブロリー。

そこへフュージョン成功したゴジータが登場。

ゴジータはブロリーを圧倒!

超サイヤ人ブルーとなり、ブロリーは手も足も出ない状態に。

ゴジータがトドメのかめはめ波を放つが、ブロリーを案じたチライたちが神龍に願った「ブロリーを元いた惑星にもどして」という願いが叶えられ、戦闘終了

 

 

カメラワークや作画も素晴らしかった。

かなりスピーディーな戦いにもかかわらず、どんな攻撃を繰り出しているのか、しっかり把握できるのには驚きだ。

スピーディーな戦いにありがちな「何をしているのかわからない」、という事がはほとんど無かった。

 

その分、仕方ないことだが、会話がほとんど無く「だぁぁぁぁ」「がぁぁぁぁ」「はぁぁぁぁぁ」とかずっと叫びっぱなし。

悟空の声の野沢雅子さん、ブロリーの声の島田敏さんの喉が心配になる程。

(ちなみに大声での収録を3時間やって、島田敏さんは頭がガンガンしていたが、野沢さんは全く問題なかったという話。悟空は中の人も規格ハズレのようだ」)

 

変わらぬギャグセンス

ドラゴンボールはちょいちょいギャグを挟んでくるから面白い。

ドラゴンボールを狙うフリーザの願いが「5cm身長を伸ばしてほしい」。なぜ5cmかと問われると「そのくらいであれば不自然でなく、まだ成長期だと思われたい」から。

ブロリーに追い詰められ、もはや悟空とベジータがフュージョンするしかないという状況で、あの「たこ焼きダンス」をしたベジータが「かっこ悪いからやりたくない」と駄々こねたり。

シリアスなシーンにもサラッとギャグを入れてくる。

そこがドラゴンボールの面白いところでもあり、鳥山明のギャグセンスのすごい所だと思う。

 

残念ポイント

戦闘シーンが単調

多彩に変身をするので、それなりに楽しいのだけれど、戦い方がそう変わるわけではない。

変身によって攻守が入れ替わる、という感じだ。

「このフォームはパワータイプだから殴り重視」、「このフォームはスピードタイプだから手数重視」など、変身を使い分けるとより楽しく見れると思うんだけどね。

ブロリーが旧作よりも弱く感じた?

ブロリーの圧倒的な強さは、旧作の方が強く感じた。

戦闘シーンでブロリーが劣勢になっている時間が長かったからかな。

旧作は戦闘の序盤だけ劣勢で、後はずっと圧倒していた印象。

 

ブロリーの事を掘り下げた「本当は戦闘が嫌い」と性格づけた故のデメリットでもあるかも。

その事により、劣勢な時に「ブロリー可哀想だな」というブロリーを応援する心が生まれてしまい、弱いイメージを作ってしまったかなと。

 

映画「ドラゴンボール超 ブロリー」の評価

結論、「ドラゴンボール超 ブロリー」は”ドラゴンボールの映画らしい映画”。

ストーリー、戦闘、作画、ツッコミどころ全て含め、「これぞドラゴンボール」と思える仕上がりだ。

特に「ドラゴンボール超」を観てきた人は満足できる作品だろう。

原作や旧アニメから入ってきた人も、違和感なく観られるはず。

ただ、ブロリーの扱いが丁寧な分、旧作のブロリーを愛してやまない「ブロリスト」には評価が分かれるかもしれない。