高血圧の5つの原因
- 心臓から送り出される血液の量が増える
- 末端の動脈の血流が悪くなる
- 体全体の血液量が多くなる
- 血液がドロドロして血流が悪くなる
- 大動脈が老化などで劣化して血流が悪くなる
今日は最後の「5.大動脈が老化などで劣化して血流が悪くなる」です。
5.大動脈が老化などで劣化して血流が悪くなる
大動脈とは?
大動脈は、心臓から、脳、腎臓、肝臓などの重要な臓器に酸素や栄養素を送る血管です。
大動脈の血管の壁は、外膜、中膜、内幕の3層構造となっています。
全身でいちばん太い血管で、直径は15㎜~20㎜あります。
大動脈が劣化すると、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)や大動脈解離(だいどうみゃくかいり)などの原因になります。
大動脈瘤とは?
瘤(りゅう)とは、コブのこと。
でも、血管にコブができるわけではありません。
弱くなった血管が、部分的に拡張している状態です。
正常な太さの1.5倍以上の太さになるのです。
動脈瘤の内側では、血栓(血小板が凝集したもの)ができやすく、はがれた血栓が細い動脈をつまらせて、脳梗塞、腎障害、血流障害などをひきおこすこともあります。
大動脈乖離とは?
大動脈の壁は、3層構造になっています。
このうち、血液に接している内膜に裂け目ができると、中膜に血液が入り込みます。
そして、血管が縦に裂けてしまうことを大動脈解離といいます。
中膜に血液が入り込んだ結果、血管が二つに分かれたようになってしまいますが、この分かれた血管の壁は外膜1枚しかないため、破裂の危険があります。
大動脈が劣化する原因は?
大動脈が劣化するいちばんの原因は、アテローム性動脈硬化です。
アテローム性動脈硬化とは、コレステロールなどが蓄積することで、動脈の壁がもろくなった状態です。
そこに、高血圧が重なると、血管に負荷がかかってしまいます。
大動脈解離を発症する人は、ほとんどが高血圧だということです。
動脈硬化の原因は、高脂血症のほか、糖尿病、喫煙などです。