受精卵が着床する子宮内腔の状態を調べる検査です。
とても大切な検査で、当院では必須検査と位置づけています。
子宮鏡(ヒステロファイバースコープ)は胃カメラと同じで、子宮鏡の先端は光ファイバーでカメラとつながっていてこれによって子宮内部の様子がモニターに詳しく映し出され観察します。
実際の検査では、軟らかく細いファイバースコープを子宮口から挿入し、子宮頚管を通して子宮内腔まで進めます。
当院で使用しているヒステロファイバースコープは直径が3mmと細いものです。
したがってあまり苦痛を伴わず、検査は通常数分で済みます。
月経終了後から排卵までの低温相の時期(月経周期7日目から12日目の間)に行います。
子宮粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮形態異常のほか、子宮内腔癒着などもこの検査でわかります。
また、この検査では、卵管への入り口である卵管子宮口を観察することができます。
卵管子宮口はまさに卵管の一部ですので、この部分の観察はとても重要です。
ここに、閉塞、狭窄、癒着、変形などがある場合には、卵管の異常と診断されます。
この検査は単独でも行われますが、当院では、検査時期が同じ卵胞期である子宮卵管造影検査と同時に行うこともあります。
次回はその子宮卵管造影検査についてお話いたします。
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文責:[不妊コーディネーター部門] 山本 健児 [理事長] 塩谷 雅英
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