週末のバンドマン

楽曲の考察から奏法解説、使用機材やらを記録していきます。主にギター。アニソン系メタル系多め。

Safe and Sound (Roselia) ギター弾いてみた

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※公式より引用

bang-dream.com

はじめに

前回はBanG Dream!プロジェクトのRoseliaより、Sanctuaryという楽曲を取り扱いました。


Sanctuary (Roselia) fullでギター弾いてみた【BanG Dream!】

 

今回も奏法解説ポイントはいつもより少なめですので、オタク的な考察も含めて記事にさせて頂きます(^^) 

 

 

楽曲の(オタク的)考察

Sanctuaryとほぼ同速の(推定)BPM90というスローバラード。

 

以下斜体部分は、Sanctuary同様の解説:

多くの楽曲がBPM180程度の激しい楽曲のような勢いで進む楽曲とは違い、もう一つの側面である叙情的なメロディや展開を駆使して楽曲を盛り上げる必要があります。

技術的なところは後述しますが、とかくこの手の叙情的な部分を表現するには楽曲への理解も重要です。

ここではまず、その部分から筆者progreなりの解釈を述べたいと思います。

※技術的な奏法ポイントは上の目次から飛んで下さい

 

ガルパ(ゲーム)での取り扱いはない

Sanctuaryと違うのは、ゲーム内では特段イベントストーリーで取り上げられた楽曲ではないということ。

BRAVE JEWELもそうですが、アニメのOPとEDに採用されているので、特段こちらでプロモーションすることはなかったということでしょう。

アニメに採用となれば、必然的に映像もつきますからね(^^)

 

時系列的にはNeo-AspectからBRAVE JEWELのカップリングであったSanctuaryの後に発売の楽曲ということになります。

Safe and SoundのカップリングがPASSIONATE ANTHEMなので、こちらのイベントの少し前くらいを想定して歌詞を読み解くと、Roseliaのメンバー各々の精神的成長が余裕とも取れる部分として歌詞に現れている…と見えなくもないです。

 

アニメBanG Dream! 2nd Season

一方で、アニメバンドリ二期の話を知っていると、歌詞の内容がまた違って解釈出来るので面白いです。

おそらく、こちらの解釈が優勢かなと筆者progreは考えています。

 

上述の時系列から、アニメ二期で主役バンドであるPoppin' Party(以下、ポピパ)のメンバーが経験するバンドの難しさ、それを乗り越える厳しさ、それを超えた強さを、ゲームイベント内で既に乗り越えた先輩バンドとして描かれているRoselia

歌詞に書かれている内容を、Roselia(湊友希那)の視点から見たポピパとして読み解くと、これが大変納得出来る内容となります。

 

OPのBRAVE JEWELも楽曲の雰囲気は全く違うにせよ、歌詞の内容は激励を意味した内容と取ることが出来ます。

EDであるSafe and Soundも、歌詞を引用していたらきりがありませんが、一番気持ちが集約されていると推察するならば、この部分でしょうか。

私たちにないイロとカタチで 埋めてゆく日々は

どんなにも代えがたい 絆となる

ポピパを応援する気持ちを歌いつつも、自分達に無いものを持っていることをきちんと認められているのが、この段階でのRoseliaの成長であり、この余裕なんでしょうね。

この自分達に無いものについては、アニメ三期でも触れられていました。

※三期まで話を広げると収集がつかないので、このくらいにしときます^^;

 

Safe and Sound

無事に〜とか、恙無く〜とかを意味する表現。

ejje.weblio.jp

英語圏では、母親が子供に「気を付けてね」という時によく使われる言葉だそうです。

www.eigowithluke.com

 

まさに後輩バンドを見守る想いそのもの、ということなのでしょう。 

 

この楽曲の題名やアニメのEDに採用された経緯から察するに、劇中でバンドとして渦中にあった後輩バンドであるポピパを、先輩バンドとして見ていく中での激励・称賛ソングとして捉えるのが妥当ではないか、というのが筆者progreの解釈です(^^)

 

奏法のポイント

  1. Aメロのリードフレーズ
  2. ギターソロ
  3. ラストサビ入りのキメ

※チューニングはドロップD(6弦のみ1音下げ)です


Safe and Sound (Roselia) fullでギター弾いてみた【アニメBanG Dream! 2nd Season ED】

 

Aメロのリードフレーズ (0:16〜 / 1:39〜)

この手の2つないし3つの弦を弾き分けながら弾くフレーズを弾くコツは、弾く低音弦側だけ軽くブリッジミュートしてあげることです。

※オフィシャルバンドスコアにも概ねその記載がされています

 

とは言え普段のコード弾きと比べるとミストーンも起こり易く、慣れないうちはなかなかうまく弾けない…と感じてしまうギタリストさんも多いでしょう。

 

ピックの持ち方を見直してみる

皆さん各々使っているピックの種類は異なるかもしれませんが、ピックの持ち方は概ね共通するところがあるのではないでしょうか。

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1.利き手の人差し指第一関節辺りにピックを乗せます

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2.ピッキング同様に軽く握り込むように親指でピックを挟みます

ここから先はギタリストによって見方が分かれるところですが、指からはみ出るピック先が大きければ大きい程、ピッキング時の弦振動が最大化され易いというのが筆者progreの意見です。

勿論、弦振動の最大化に関してはピックの持ち方以外にも大変多くの要素がある為、この点だけで議論するのは不可能に近いですが^^;

 

弦振動が大きければ、理論上ではピックアップへの入力音が大きくなり、ボリュームの大きさに通ずるわけですが、力任せのピッキングでは安定しない弦振動故に音が詰まってしまったりして良い音になりにくいのはご経験があるかと思います。

従って(腕の振り方や構え方等を総じて)ピッキングフォームと呼ばれるものの要素の一つとして、筆者はピックの持ち方もここに含めています。

弦振動の最大化と表現するのは、力任せのピッキングと区別する為です。

 

そして弦振動の最大化を目指すのは、逆に弦振動を抑える表現…ミュートだったり、単純に弱く弾いて表現したりする時との差…一般で言うところのダイナミクス(強弱差)を大きくする為です。

※常に弦振動を最大化させて弾いているわけではないので念の為^^;

 

少し話が逸れましたが、筆者progre自身は普段この持ち方をしています。

この持ち方は特にコードを弾いた時に、全ての弦をしっかり鳴らし易い持ち方だと考えているからです。

一方でこれだけピックの先を出していると、今回の弦を弾き分けるような細かい単音フレーズが弾きにくいんです。

楽曲全般でこの手の単音フレーズが主であれば、ピックそのものを見直すと言うこともあります。

以前の記事で言及しました。 

 

ピックを短く持ってみる

ただし、コード弾きがメインで一部弾きにくい単音フレーズがある…と言う楽曲の場合がほとんどです。

その場合はピックの先をあまり出さない持ち方になるように、持ち手を少しズラします。

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3.弾きにくい時は親指を先端に寄せてピックの出先を短くします

これは、ピッキングハーモニクス奏法を使う場合に似ています。

元々小さめのピック(jazzⅲなど)をお使いの方は、最初からこの様な状態になっているのではないでしょうか。

 

話を当初の単音フレーズに戻しますが、弾きにくい場合は、いつもより少しだけ短くピックを持ってみると言うのも、試してみると良いと思います(^^)

 

ギターソロ (2:42〜)


Safe and Sound (Roselia) fullでギター弾いてみた【アニメBanG Dream! 2nd Season ED】

今ままで複数のRoselia楽曲をコピーされたギタリストさんであれば、とてもベーシックなギターソロだと思います。

 

前半はオクターヴ奏法で弾きます。

よりニュアンスを出す為に、音を動かすタイミングやスライドの有無を意識すると良いでしょう。

 

後半が少々アレですか。

同じオクターヴでも、前述のオクターヴ奏法では少々困難が伴う音並びになっている上、最後のハモりはオクターヴ下でなく、4度下になっています。

 

DigiTech drop

筆者progreはDigiTech社のdropを使用しました。

このエフェクターは便利で、モメンタリースイッチをonにすることで、スイッチを踏んでいる間だけオクターヴァーとして機能する様に使っています(^^)

※詳しくは過去記事をどうぞ

 

ハーモナイザー

最後のフレーズはハーモナイザーを使うのが妥当かと思われます。

ツインギター編成のバンドであればツインリードでハモるのも可能ですが、バッキングコードがここだけ抜けてしまうのも、Cメロに向けた展開としてどうなのだろう…と思うからです。

※個人的な意見です

 

今回、ハーモナイザーはKemper側で掛けました。

動画でdropの左に映っている小さいスイッチで、Kemperのハーモナイザー登録しているStompにアサイン出来る様になっています。

 

ラストサビ入りのキメ (3:30〜)

ギターソロ明けのCメロから、一度完全にブレイク(無音)になった後、Voの歌い始めが合図になるかのような入り方をします。

 

ここで使う奏法はハーモニクス

指定されたフレットの真上に軽く触れた状態からピッキングと同時に押さえている指を離すことで、ポーンという音が出ます。

 

最後に 

今回も楽曲の考察に文字数を割くと共に、奏法解説では少し見方を変えてピックの持ち方にも言及してみました。

筆者progreはプロの講師ではないので、そういったプロ経験のある講師の方々がなんと仰られるかはわかりませんが、いくつかの教則や経験則を総合的に昇華した独学として、一つの参考になれば嬉しいです(^^)

 

 

これ程の長文を読んで下さってありがとう御座います!

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参考音源

参考バンドスコア