さよなら群馬 三波石峡を渡って
(写真:「三波石峡のみち」終点の登仙橋)
よければ読者に!⤵
みなさん、こんにちは。
(= ^ω^)ノ
埼玉県境を目指す旅の最終回です。
前回は、群馬・埼玉県境最深部の渓谷を抜け、神流(かんな)湖を望むところまで到達しました。
前回の旅はコチラ⤵
今回は、とうとう県境まで到達!
詳細図はコチラ⤵
保美濃山バス停から、群馬最後のルート「三波石峡のみち」に入り、県境の登仙峡バス停までの約5kmの旅です。
神流湖に沿って
石神峠から8kmにわたって続くスーパー林道を下り、ようやく見えた神流湖
湖の真ん中が県境。
つまり、向かいに見える山々は埼玉・秩父の山並み。
もう矢も楯もたまらず、一気に林道を下り降りました。
そして、「渓谷を下るみち」の終点、保美濃山バス停に到着。
時刻は15時10分でした。
いやー、このルートはかなりきつかった!
とにかく、前半の渓流沿いの道がかなりタフなうえ、その後に続く林道もまた長く、肉体的にも精神的にもかなり疲れが・・・。
ただ、幸いなことに、次の「三波石峡のみち」は僅か5km。
この程度なら何とか頑張れるでしょう。
ただし、終点の登仙峡バス停は、15時台のバスを逃すと、次は18時過ぎの便しかない。
(`・ω・´) 急ごう!
少し焦って、目の前に伸びる湖沿いの道を進みます。
ハアハア・・・
しかし、進むにつれ、何かが違うことに気が付きました。
地図ではもっと、湖のそばを道が走っているはず。
なのに、どんどん湖から遠ざかっていく。
(;゚Д゚) 間違えた!
焦っていたので、地図で次のルートをよく確認せずに出発してしまいました。
何という失敗・・・
バス停まで戻り、もう一度道を探します。
すると、バス通りの道の脇から、湖方向へ下る道が。
なぜこんな道を見落としていたんだろう。
一旦、ルートとは逆方向に下っていくので、最初から念頭にありませんでした。
ちなみに、石神峠から下ってきた林道の出口は正面に見える三叉路で、バス停はこの写真の後方50mくらいの位置にあります。
ともあれ、この段階ですでに20分ほど失ったので、15時台のバスには間に合わないことが確定してしまいました
といっても、やはり明るいうちにはバス停に到着しておきたい。
急いで坂を下ります。
途中、草が通せんぼをするように伸びていました。
これはちょっと面白かった。
湖畔に沿って道が続いているのがわかります。
やはり、この道が正しい道です。
よーし、行こう!
さらに道は続いています。
船が打ち捨てられていました。
「コバヤシ号」
ストレートすぎる名前が、なんだか哀愁を誘います。
釣り場でしょうか。右手になにやら施設が見えました。
こんな感じで行ければ、案外すぐに登仙峡バス停まで到着できるかもしれません。
と思っていたら、道は湖を離れ、登りに変わっていきます。
そしてトンネルに出ました。
トンネルを進めば、下久保ダムを経由せず三波石峡のほうへ抜けられるようですが。
しかし正式なルートは湖沿いに下久保ダム方向。
トンネルには向かわず、右へと進みます。
10分ほど行くと、下久保ダムが見えてきました。
ここで16時ちょうど。
これなら、明るいうちにはバス停に到着できるでしょう。
県境を越える!
群馬・埼玉の県境は、神流湖の真ん中にひかれている。
つまり、神流湖に横たわる下久保ダムの堤の上に、県境があるのです。
堤の上には、立派な道路が伸びていました。
さあ、いよいよ県境だ!
堤の上から、群馬側を振り返ります。
湖の奥の山、その中腹を横切って、道が伸びているのがわかります。
あれは恐らく、ついさっき下ってきたスーパー林道でしょう。
いよいよ群馬ともお別れです。
そして、ついに・・・
\(*´Д`) / 県境っ!
本物の県境です!
群馬に入って1年4ヶ月、とうとう埼玉に到達したんです!
真夏のわたらせ渓谷では、川に飛び込み、
真冬の赤城山では、雪の中で焚き火をし、
伊香保では温泉に入り、
榛名の尾根をわたり、
妙義の奇岩を仰ぎ見、
県境部の秘境を越えて・・・
ぼくはこの足で、群馬を歩き切った!
なんだか熱いものが込み上げてきて、少し涙が出そうになりました。
さよなら群馬
さて、本当であれば、このまま堤を埼玉側へと進んでいくのですが。
この道をまっすぐです。
しかし、この先、三波石峡へと下った後、通行止めになっている個所があるとの情報が掲示されてました。
そこには、先ほどのトンネルを抜け、そこから三波石峡へと下る迂回経路を使用するようにと書かれてあったのです。
ただ、ぼくはどうしても正規ルートの下久保ダム上で県境を越えたかったので、敢えてここまで来たのでした。
だけど、通行止めなら仕方ありません。
ふたたびトンネルまで戻ります。
そして、三波石峡へと到着。
先ほど越えた県境のダム堤が、はるか上に。
渓谷は大小の石で溢れていますが、これらは三波石(さんばせき)と呼ばれ、古くから珍重された石材です。
もちろん三波石峡の名は、この貴重な石の名にちなみます。
峡谷に架かる橋の上から見ると、緑っぽい巨石がゴロゴロしているのが分かる。
これが三波石です。
この渓谷には、その形状から、かめ石、ふうふ石、よろい石、ぶどう石などの面白い名前を付けられた48もの奇岩が転がっており、三波四十八石と呼ばれているそうです。
さて、そろそろ終点の登仙峡バス停まで向かいましょう。
川沿いの舗装道を進んでいきます。
ほどなく、大きな赤い橋が見えてきました。
どうやらあれが、登仙橋。
その近くに、登仙峡バス停があるはず。
橋には、大きく「埼玉県」との標識が。
バス停は、この橋の向こう。
つまり、川を渡って埼玉側になります。
さあ、もう一度県境を越えよう。
そして、これで本当にお別れです、群馬県。
ダム上の越境とは違い、今度は寂しさを感じます。
橋を渡り、振り返ると、「群馬県」の標識が。
さよなら、群馬!
一緒に旅した1年4ヶ月、どうもありがとう!
絶対に忘れないよ!
やがて日は暮れ、橋は闇に包まれていきます。
橋は静かにたたずんでいましたが、何となく、ぼくを見ているような気がします。
ぼくは、頭の中で旅の記憶をたどり、バスが来るまで橋にもたれていました。
そうすることで、楽しかった群馬の旅の思い出を、分かち合えるような気がしたのです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回からはいよいよ、埼玉編の開始です!
次回の旅はコチラ⤵
それでは、また。
よければ読者になって下さい⤵