マレーシアの場合、日本の開業医や街のお医者さんにあたるのがクリニックと言って、総合病院のようなのがホスピタルと区別して呼ばれている。
クリニックはだいたいショップロットの中に入っていて24時間営業が多い。なので仕事終わってからとか急な発病には便利。もちろん、急に強盗に襲われて頭を縫うような大怪我した時も便利。(経験者談) そして自費治療でもそれほど高くはない。風邪などで薬もらうまでRM50程度で足りる。(クリニックによって違う。)
ホスピタルは救急はあるものの営業時間は普通のオフィスと同じ。中に入るとホテルのコンシェルジュみたいな人がいて、GLと言う受付窓口とファーマシーと言う薬の窓口、その前に順番待ちのベンチ。感じとしては日本とあまり違わない。
が、全然違うのは運営システム。どう言う事かと言うと、各科にあたる部分がそれぞれ独立したクリニックになっている事。つまり開業医がホスピタルの部屋を借りて独自に営業しているスタイル。賃貸マンションに全部医者が入っている的な感じ。
そりゃ、街のクリニックと何が違うんだ?、と思われるかもしれないが、実はそれでも一応連携はしている。例えば、昨日の夕刻にキャサリンさんは救急で診てもらった。救急の先生は専門医じゃないので応急処置だけした。そして明日、専門医に診てもらうようにとホスピタル内の専門医の予約をしてくれた。
朝になって再度ホスピタルに行って予約票を見せると専門医の所に行くように言われる。その専門医の診察を受けた時に専門医さんはレントゲンとCTを撮ってくるように言うので自分で行く。ちゃんと予約は入っていて少し待つと名前を呼ばれる。
レントゲンとCTを撮ると何も持たずにまた専門医の部屋に行く。ドクターはすぐに自分のパソコンから撮ったばかりの映像を見て診断をする。ドクターが松葉杖を電話で依頼すると松葉杖とともに専門の人が来て高さ合わせの後にレクチャーして帰って行く。各部門毎に独立開業しているけれども連携もしている。
元締めは建物と連携機能を提供していて中身は全部独立開業医。つまり医療の屋台村なのだった。
他人の仕事に口出ししない、自分の仕事に文句言わせないマレーシアならではのシステムになっている。だから多分院長巡回みたいなのは無いのかも知れない。料金は個別に発生するけれども一括で支払いだから別の不便じゃない。こう言うやり方もあるんだね、と言う事。
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