CANYONBALL

CANYONでcannonballを達成するまでの記録

451ホイールを11速用に手組みする①(膝痛の合間にミニベロを購入して11速化した話し②)

IDIOM2を11速化するに当たり、まずやろうと思ったことは11速ホイールを入手することだった。 ホイールは何でも良いのだが、200㎞以上を走る可能性もあるため出来ればアルテグラハブ以上のもので静音性高くストレス無く走りたい。

そもそもミニベロホイールの選択肢は如何様か

ミニベロに乗るのは初めての経験で、ホイールの規格すら分からないところからスタートする。

まずフルサイズのロードバイクのように700x25cや28c、650x23c等のようにホイールに規格はあるのか、メジャー規格は何か調べるところから始めた。

調べたところ11速用に出来る主要なホイールは2種類あって

  • 406:ホイール直径が40.6cm(20インチ)

  • 451:ホイール直径が45.1cm(22インチだが、分類上は20インチホイール扱いらしい)

で、今は大径化が進み451が主流のようだった。

IDIOMのホイールは451なので、とりあえず購入対象は451にしておけば間違いなさそうだ。

※ 実際のところ11速化にホイール径はあまり関係なく、ハブさえ11速対応であれば18インチでも24インチでも可能だ

市販品を買うか手組みするか

「451ホイール 11速」で検索すると、ヤフオクやメルカリに紛れて1ページ目に千葉県のCYCLEHOUSE GIROさんというショップがヒットする。間違いなくミニベロでホイール交換しようと思った人は遭遇するサイトだ。

ここを見るとシマノ105ハブでアレックスリムズ(なんだそれ怪しいな)の前後セットで3万円、アルテグラグレードを見ると4万円。デュラエースで7万円だ。

リムがアレックスリムズ(なんだそれ怪しいな)なのにやたら高いな。レギュラーサイズのアルテグラホイールが4万円程度なことを考えるとちょっとコスパが悪いように感じる。コスパ厨には辛い選択肢だ。

2万円ぐらいで何とかならないのかと、手組みをするための道具は揃っているので手組みの情報を調べることとする。

さて「451ホイール 手組み」で検索する。

出てくるサイト出てくるサイト、15年前のインターネットを見ているような古臭さと独特のオタク感が醸し出ており踏み入れてはいけないような気分になる。

レギュラーサイズのロードバイクでもお馴染みの有名店が並ぶ中で一際惹かれるレトロなサイトに巡り合う。

CYCLETECH-IKD

雰囲気出てる!ここで買うことにしよう。

  • リム: 3500円位(アレックスリムズやんけ!!)

  • ハブ: 売ってない!!

  • スポーク: より取り見取り!!1本10円位~

  • ニップル: より取り見取り!!1つ数円~

リム2個で7000円、スポークとニップルを70本位買うとして5000円位。ということは12000円にハブの価格でそれなりの451ホイールが完成する!

アルテグラのハブがいいなと調べるとクラウンギアーズが楽天で出品しているものを発見。とりあえず手組は決定。

リムテープAmazonで購入することにした。

構成はアルテグラハブにアレックスリムズで行くとしよう。ハブは前5000円、後10000円で総額3万円弱位だ。

初めての手組みで仕入れる必要のあった知識

物品を買うにも「ハブの穴数」やら「リムの穴数」やら「スポークの本数と長さ」やらを計算しなければならないらしい。

ホイールの組み方(スポークの組み方に色んなパターンがある)によってハブ穴、リム穴、スポーク本数、スポーク長は変わるようだ。

さらにフロントは左右対称に組めるので分かりやすいが、リアはフリーボディとスプロケットがあるため左右非対称に組まなければならない。

どうやら、最初に調べるべきはスポークの組み方だということが分かる。

スポークの組み方は大まかに以下のような系統になる。 (間違ってたらごめんなさいね)

 スポークが交差する(タンジェント組)
     JIS組(今はあまり使われないらしい)
        2クロス(4本)
        3クロス(6本)
     イタリアン組(主流)
        2クロス(4本)
        3クロス(6本)

 スポークが交差しない(ラジアル組)

どうやら耐久性の面でラジアル組はあまり行われないようだが、なんせ見た目がスッキリしているのでフロントはラジアルにすることとした。

リアは難しい。フリーボディ側と反フリーボディ側で組み方を変えても良いらしい。

色々調べていると、反フリー側はラジアル組、フリー側はイタリアン組という格好良さげな組み方があることを知る。これだ。

次は2クロスにするか3クロスにするか。クロスというのは、1本のスポークがハブからリムまで伸びる間に何本の別スポークと交差するかということらしい。

クロスの数が多ければ横方向の剛性が高くなるという寸法だ(多分)。しかし小径の451ホイールで3クロスするとジャングルジムのようにゴテゴテしてしまう。

ここは2クロス4本イタリアン組で見た目スマートにいこう。(この呼び方はよく分からない。イタリアン2クロス4本"取り"と言ってる人も居たりする)

  • フロント: ラジアル
  • リア(反フリー側):  ラジアル
  • リア(フリー側): 2クロス4本イタリアン組

大体必要な初期知識は手に入れたし、組み方も決まった。

さて、この組み方でスポークは何本必要か……と思ったが、どうやらハブの穴数とリムの穴数が先に制約条件になるらしくそれを調べる必要が出てきた。

ハブの穴数とリムの穴数

アルテグラは6800シリーズのハブだと、フロント・リア共に32Hと36Hが市販されているらしいことが分かった。 なおこの時点で8000シリーズが発売されていたが、ハブ単体の販売は6800しかないようだ。

さてフロントは32Hと36Hどちらにするか。32Hだと片側16本ずつスポークを張ることが出来るが、色々調べていると32H全部使う必要は無いということも分かった。なるほど奥が深い。

どうやらフロントは32Hのハブを使って、片側12本の24Hで組めそうなのでなるべくスッキリさせたい派の私はこれで行くことにした。見た目が全て。

リアはどうするか。まず反フリー側は割と自由に組めるらしいので、見た目格好いいしラジアルにしよう。もう片方は2クロス4本イタリアンで、フリー側:反フリー側は2:1のスポーク本数がいいっぽい(理由は分からん)。

2:1で穴を全て使うことを考えると24:12で36Hを買うしか無いわけだが、先ほど仕入れた知識によるとハブ穴は使い切らなくても良い。

ここは反フリー側8本、フリー側16本にしよう。見た目もスッキリだ。

ということで、ハブの穴と組み方は以下に決まった。

  • フロント: 32Hハブで片側12本のラジアル組(ハブ穴は片側16個空いているので、3個連続でスポークをハメて1つ飛ばすを3セット組むことになる)

  • リア: 32Hハブで反フリー側8本のラジアル組、フリー側はスポーク16本で2クロス4本イタリアン組(ハブ穴は片側16個空いているので、反フリー側は1つ飛ばしで8穴使うことになる)

後から知る事になるが、初手組で451がそもそも難易度が高い上に、上記の組み方は非常にトリッキーで高難易度だったらしい。

さてリムは穴を残すことが出来ないため、フロント・リア共に24Hのアレックスリムズを買うことにした。

スポーク長を計算する

スポーク長を計算するためには、係数となるハブの部位呼称の知識が必要だ。

私がスポーク長計算した時はひとまとめの良いサイトが無かったが、今調べるとめちゃめちゃ分かりやすいサイトがあった。

ここでERDやPCD、フランジ距離を勉強すると良い。 https://jitensha-tanken.geo.jp/spoke.length.html

スポーク長の計算はここで行った。ハブのメーカーサイトで仕様を確認して値を入力すると良い。 http://spoke.gzmapss.com/

6800アルテグラのハブプロフィールはフィクションサイクルさんがなぜか詳細公開してくれていたので参考にした。 フィクションサイクルの紹介ページ(スポーク計算サイトもまとまってる)

参考に私は以下のスポーク長、本数を購入した。スポークは予備込みのため必要本数より多い。

  • ALEXRIMS R390 20(451) x 1 1/8 Black 24H 2個

  • DT Swiss Champion Spoke 2.0 Black 196mm 28本(フロント用)

  • DT Swiss Champion Spoke 2.0 Black 200mm 20本(リアフリー側用)

  • DT Swiss Champion Spoke 2.0 Black 193mm 12本(リア反フリー側用)

  • DT Swiss Alminium Nipple 2.0x12mm Color Black 54個

色気を出してちょっと良いスポークを購入したため、想定外に高くついたが仕方ないだろう。

手組の器具

手組には以下の器具が必要になるが、元々完成ホイールの振れ取り用に所持していたため追加購入は不要であった。

この辺りの器具が無ければ費用も嵩むため、手組はその行為自体を楽しめなければメリットは無いと断言したい。

※スポークレンチは購入サイズに注意が必要だ。サイズが合っていないスポークレンチだとニップルが舐めまくってしまう。

MINOURAの振れ取り台は、簡易センターケージが付属しているので初心者はとりあえずこれを買っておけば良いかと思う。

各器具の役割は以下の通りだ。

  • 振れ取り台: リムが真円では無い(縦振れ)、横方向に歪んでいる(横振れ)ことをチェックするための器具

  • センターケージ: ハブが、リムが描く円の重心にあるかチェックするための器具

  • スポークレンチ: スポークとリムを固定するためのニップルというネジを回すための器具

私はジャストサイズのスポークレンチを使ったにも関わらず舐めまくって苦労した。

CYCLETECH IKDさんの対応が神がかっていた件

メール内容は晒せないが、発注に対する返信で非常に丁寧に手組に対するアドバイスを頂いた。

お忙しい中いつも私と同様のメールを下さるものでもないと思うが、リム・スポークのバラ買いをどこですれば良いか分からない方はとりあえずここで買っておけば良いと思う。

またてっきり無名のショップかと思ったが購入後にTwitterでIKDの名前を挙げると界隈の方は皆ご存知であった。

実店舗が群馬にあるようで、ブルベで通過する際は是非立ち寄る所存だ。

振り返ってみると手組はコスパが悪い

プロが組んだアルテグラ組の451完成ホイールが4万円で購入できるのに、わざわざ3万円も払った上に酷い長時間をかけて組上げることになった。

手組は趣味です!と言いたい方以外は、特に余り数を作ることにならないであろう451ホイールの手組はお勧めしない。

次回、手組実践。

↓こちらからAmazonに飛んで、その後適当に何か買っていただけるとブログ更新頻度が多分上がります
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