2018年8月15日水曜日

イタリア映画おすすめ 俳優編【第3弾 マッシモ・トロイージ】


イタリア映画おすすめ 俳優編 

第三弾 マッシモ・トロイージ



出典:Wikipedia:マッシモ・トロイージ


長くはなかったけれど凝縮された俳優人生をおくったトロイージ。

彼の代表作は遺作でもある
「イル・ポスティーノ」(1994年)。



病気を抱えている彼が

心臓移植をおしてまで
撮り終えたかった「イル・ポスティーノ」。

時間は無限ではない。

それは誰にでもあてはまる。
その時間をどう使うかは
本人次第ですもんね。

これを知って

作品をみたら
あなたもきっと今をもっと生きれる。


マッシモ・トロイージについて


1953年ナポリ、サンジョルジョ・ア・クレマ―ノに生まれる。

1994年没。


出典:Wikipedia:イル・ポスティーノにて

高校時代、地元の劇場に、


レッロ・アレーナ、ニコ・ムッチ、ヴァレリア・ペッツァなど

とともに出演。

この時、脚本も書き始めた。


ここから、

トロイージの劇場での活動が始まった。

1970~1980年代には


”ラ・スモルフィア”というトリオ


(マッシモ・トロイージ、レッロ・アレーナ、エンゾ・デカーロ)


当時のナポリの人々の生活のなかでよくあることを


面白おかしく風刺し、


劇場で大成功をした。



後に


トリオ ”ラ・スモルフィア”で


当時の人気テレビ番組

( "Non stop", 
"Luna Park" = 土曜の夜に放送されていたピッポ・バウド司会の人気番組)

に出演することになった。



そして

1980年代になり、
いよいよ映画界に進出することになる。






主な作品


「3からやりなおし」”Ricomincio da tre"(1981)


マッシモ・トロイージ監督


監督初作品。


高い評価をうけ、

二つの賞
(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞での作品賞、主演男優賞)
を獲得した。

コメディーです。





あらすじ


ナポリのサンジョルジョ・ア・クレマ―ノに住む


かっこいいが抜けている青年ガエターノ(トロイージ)が、

田舎での平凡な生活から脱出するため、

叔母を頼ってフィレンツェに行くことを決心する。


ヒッチハイクでフィレンツェに向かうが、

車で拾ってくれた人が

実は自殺願望があって

車ごとあの世にいってしまおうとするのを

病院に連れて行くと約束し、

なんとかフィレンツェまでたどり着く。

その病院で看護師マルタと出会うことになる。。。




「遅くなってすみません」”Scusate il ritardo”(1983)


マッシモ・トロイージ監督


アイロニーコメディー映画。



あらすじ


ナポリの

無職で職を探す気も薄い青年
ヴィンチィエンツォ (トロイージ)は
刺激のない退屈な毎日を送っていました。


お葬式で妹の同級生だった

アンナ (ジュリアーナ・デ・シォ)と
出会い恋人同士となるのだが、

それもつかの間、

すぐにふられてしまいます。

どん底に落ち込むヴィンチェンツォは。。。。






「もう泣くしかない」”Non ci resa che piangere”(1984)


マッシモ・トロイージ、ロベルト・ベニーニ共同監督


笑えるコメディー映画。




あらすじ


舞台はトスカーナ。


小学校教師サヴェリオ (ベニーニ)と

用務員マリオ (トロイージ)は
車で仕事からの帰り

ガス欠になり、嵐の中

やっとのことで見つけた宿で
一夜を過ごす。

翌朝、

15世紀末にタイムスリップしていることに気づき。。。
舞台は1492年トスカーナの村フリットレ。


ともあれ、生活を始めますが、


マリオがスペインに行って

コロンブスの
アメリカ発見を阻止したいと言い出します。


さて

目的を果たし、
もとの時代に戻れるのでしょうか。。。


まさにボケと突っ込みの名コンビ。




「限りある神への道」”Le vie del Signore sono finite”(1987)


マッシモ・トロイージ監督


コメディー映画。




あらすじ


1920年代ファシズム時代の南イタリアが舞台。


理髪師カミッロ  (トロイージ)は


ヴィットリアとの失恋のショックから

足が動かなくなり、
不自由な生活をしていました。

ルルドへの列車での旅で

後に親友となる
足の不自由な
オルランドと知り合うが。。。


ほとんどのシーンが

プーリアのルチェラで撮影された。
映画の中では架空の街アクアサルブレが舞台。




「スプレンドール」"Splendor"(1989)

エットレ・スコラ監督



あらすじ


閉館が決まっている
田舎町の映画館 “スプレンドール”。


館長ジョルダン (マストロヤンニ)が
映画と歩んだ人生を回想する。

映画が彼と結び付けた二人、

案内嬢シャンタル (ブラディ)と

映像技師ルイジ (トロイージ)の

人生をかえりみる。


人生と名作映画が結び付けられ
話のなかで上映される。


静かなドラマチックな作品。

でも、
映画を愛していたのは
彼らだけじゃなかったのですね。










出典:Wikipedia:スコラ監督、トロイージ、マストロヤンニ




「BARに灯ともる頃」"Che ora e'?"(1989)


エットレ・スコラ監督



あらすじ


父 (マストロヤンニ)と兵役の息子ミケーレ (トロイージ)の

久しぶりの再会のお話。

最初の気恥ずかしさから

話をしながら
徐々に打ち解けていく。

楽しく久しぶりの再会を過ごすのだが、


父親が自分の価値観を息子に押し付けることに

息子と口論になる。
(どこの国や時代もほんと同じなのですよね。)

仲直りをしようとするが。。。

さて、どうでしょうか。












「愛だと思っていたが一人乗りの馬車だった」”Pensavo fosse amore, invece era un calesse”(1991)

マッシモ・トロイージ監督



あらすじ


ナポリ。

レストランを経営するトンマーゾと
本屋で働くチェチリア。

仲睦まじく
上手くいっているようだったが、

結婚式の前日、
チェチリアが
トンマーゾの怠惰な性質と浮気を理由に
結婚を拒否する。


まわりの友人も恋人とトラブルあり、

友人の妹の女の子からトンマーゾへの
アタックあり、

チェチリアの風変わりな新しい恋人あり、


はたして、
この二人はどうなるのでしょうか。。。






出典:Wikipedia:トロイージ、幼馴染のアレーナ、アルボレ、二ケッティ、ベニーニ




出典:Wikipedia:ルケリーニ、マストロヤンニ、ヴラディ、トロイージ






「イル・ポスティーノ」"Il Postino"(1994)

マッシモトロイージ、マイケル・ラドフォード共同監督

ナポリ沖の小さな島が舞台。



感動します。

あなたも観て下さい。







おすすめ俳優編その1アルベルト・ソルディ
おすすめ俳優編その2マルチェロ・マストロヤンニ

まとめ

彼が最後の作品を発表してから、
ずいぶんと月日が流れました。

時が立つと
話題になることもどんどん
少なくなっていきますが、

イタリア映画を振り返ると
やはり、
彼のことは
避けては通れぬようにおもいます。

私は残念ながら
ナポリの方言が分かりませんが、

関西出身なので
地元の言葉で地元のことや
自分のことを
表現するということが
しっくりくるように、


彼も
自然体でずっと作品を通して
自分自身を表現していたのでは
ないかと勝手に思っています。

最後に、

子どもの頃から
患っていた心臓病。
ごく一部の親しい人にしか
詳細は語らなかったそうです。


若くして亡くなってしまって、

まだまだ
素敵な作品を作っていっただろうことを
思うと残念ですが、

人生とは、

時間とは、
彼自身コメディーを演じながらも
常に頭の中にあった思いだとおもいます。



いい作品は
年月が経っても
いいんですよね。


当時
映画館でみた「イル・ポスティーノ」
今でもやっぱりおすすめです。


出典:Wikipedia:ヴェニス国際映画祭ヴォルピ賞(男優賞)

イタリア映画おすすめ俳優編第一弾

イタリア映画おすすめ俳優編第二弾



イタリアコメディー映画おすすめ第一弾”VIVA! 公務員”

イタリアコメディー映画おすすめ第二弾”風来坊”シリーズ
イタリアコメディー映画おすすめ第三弾”人生ここにあり”



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