今年度7月中旬、海の日三連休の山旅をUPします。

夏山シーズンも終わり、次のシーズンを待ち侘びる意味でも、今夏の山行を思い返し、しばらく書き連ねていこうと思います。
 
南アルプス南部の山々のアクセスは不便な様だが、自分の場合は、金曜の仕事終了後バスタ新宿から飯田方面行きの高速バス→バス停から徒歩圏内にあるジャパンレンタカーで車借り受け→登山口起点となる易老渡(実際は、その手前の芝沢ゲート)で明け方まで仮、という段取りを組んだ。
 
夜行バスは、途中の諏訪湖過ぎた所でそのまま松本方面へ北上する人と別れ、飯田方面へ行く人たちは小さなバスに乗り換えて南下となる。その後、幾つかの停車場でチラホラ乗客は降りていき、終点・飯田インターに着いた時は自分を含め、3人になっていた。

 

ジャパンレンタカーは中京地区を中心に店舗展開した、貴重な24時間営業してくれる会社様としてとても重宝している。オマケに飯田店近くにSEIYUも24時間営業なので、2日分の行動食(おにぎり+α)も調達した。我ながら絶好のアプローチ方法を見出した、と悦に入っております。

 

さて、翌朝はちょっと寝過ごし(夜中の登山口アクセスは皇海山の時ほどのしんどさは無かったが、慎重に運転)、5時チョイ前のスタート。以前は、この先の易老渡(いろうど)という処まで車で行けた様だが、道路状況よりこの芝沢ゲートからのスタートなる。

 

序盤、迂回の山道から見下ろす。確かに道は崩落していて、車で通り様がない!

修復したところで、また激荒れ天気になった時を考えると、手が付けられないのではないか?

 

崩落個所を過ぎ、フラットなダート道を淡々と歩く。時折、土砂崩れで盛土になった箇所も幾つか乗り越えていき…

 

易老渡前の橋を通過。周回コースの帰路に合流する所とインプットしておく。

 

易老渡自体は、一定の駐車キャパのある広場と物置の様な雨宿り小屋がある程度であった。

南アルプスの“深南部”といわれる地帯の登山口なので、どんな処か幻想を抱いていたものですが。

 

そこから先も崖崩落地点が幾つか有り。こんな所にも、人を安易に近付かせない何かを感じさせられる。

ずっと沢沿いを歩いているため、こんなダムも見下ろせる。

勿論水も奇麗だし、水音から迫力も伝わってくるし。

 

そして、中継地・便ヶ島(たよりがしま)へ到着。トイレにあずまやに、広めの平原に、とくつろぐには申し分ない。

休業中の聖光小屋という施設も建っているが、ここまで車でアクセス出来たらかなり行程は楽になるのに…と思いつつ、本格的登山道に進んでいく。

 

見晴らしの良いカーブ道が織り交ぜられ、向かいの山道でイノシシ親子がピューッと走り去っていくのも目にしながら、比較的平坦な道がまだ続く。こんな楽チンでいいのか、いずれ相当な上りが待ち受けているのだろうな、と覚悟は持ちつつも。

 

そうして西沢渡に到着。渡渉地点であるが、増水時は設営されているゴンドラを使用するというが、どんなものだろうか。

実際は、両岸に固定されいるこのロープを自分で手繰る様にして進める仕組みになっていました。

 

ところが、対岸に辿り着き、最後の一段高くなった所に降りるべく、体全身でグイッと手繰ったら

ゴツ~ン!

と、後頭部に強烈な衝撃を受けてしまった。

 

急な動きで、乗っているケージが前後に揺れたのと、体の後ろに重心が移っていたことが合わさって、ケージ内で後方転倒し、外枠(スチールパイプ)に後頭部を強打してしまったのです。

 

マジ痛かった。一晩で痛みが引いたのが救い。

 

その後、覚悟していた登りが始まる。少しはフラットな場所で休ませてよ、と言うほどの延々さ。

西沢渡から薊畑分岐までの樹林帯地帯は3時間弱とみていたところ、+1時間程かかってしまった。標高1,110mから2,400mまで上がるのだからそんなものか。ひんやりながらも高湿度の区間で、良い体絞りにはなったと思うが。

 

この薊畑分岐でおにぎりタイムの小休止。荷物をデポ(残置)し、聖岳方向に進んでいく。ガスガスの天気は雨粒を感じさせるほどで、もはや景色は諦めざるを得ない。

 

小聖岳という箇所を過ぎた登りで、先を歩いていた人が立ち止まっていて何かと思ったら…

久々の雷鳥さん!

 

冷たい風が荒涼さを後押しするようなガレ場を、エッチらコッチら登っていくうちに頂上に立てた様だ。

この聖岳は、もう少し先の奥聖岳に対し“前”聖岳と呼ぶ様だが主峰であることに変わりない。

ほんの10~15分歩けばあの先の“奥”に行けるのだが、強風の寒さと景色が望めない点を鑑みて、さっさと踵を返す事にした。この上写真にしても粘ってマシな状態で撮ったものです。

 

今回の周回はあわ良くば2日間で済ませたく、茶臼小屋のテント泊を企てていたのだが、時間的にその手前(先ほどの薊畑分岐の少し先)の聖平小屋にせざるを得ない。明日の行程がハードになるか、3日間費やすことになるか-

 

薊畑分岐に戻ってから先の道は予想外に長くしんどかった。雨も本降りとなり、文字通りフラットな聖平エリア内に木道を見つけると、有無を言わず小屋方面へ向かい、受付をした。

 

この聖平小屋は、今期はこの日から営業開始で、まだ荷揚げが十分でなく、食事はごはんとみそ汁のみしか提供できないと。まあ、己はおにぎりが持参しているから問題ないけど。ただ、名物なのか、受付時にフルーツポンチの振舞があった。

 

広いテント場が小屋前にあるが、雨の中、テントでやり過ごすスキルまで持つつもりは無いもので、オープン直後のガラすきだったこの山小屋内の寝袋でしっかりと就眠しました。

 

 

<当日の行程>

芝沢ゲート4:53→6:03易老渡→6:32便ヶ島→7:17西沢渡7:35→10:01苔平→11:13薊畑分岐11:32→12:18小聖岳→13:26聖岳13:35→14:24小聖岳→15:01薊畑分岐→15:30聖平小屋(泊)

 

 

久々に記事を書いたもので、まずはランキング最下位脱出から…

しかも、当該ジャンル「温泉」の「お」の字も出てこない記事でございますが

 

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