ウイスキーの刻 ~Whiskyのとき~

耳を澄ませば聴こえるウイスキーのメロディ。
『ウイスキーの刻』は、その真実を探し求めていきたいと思います。

『時空革命(STR)』③

2020-01-20 19:19:19 | 日記
 こんばんは。Aokiです。

 人間は「社会的な動物」と位置づけられています。

 単独で、人類が作り出した一切の道具を使わずに
 生きることは、とても困難なことでしょう。

 また、たとえそうしたいと考えましても、
 よほど未開の地で生まれない限り、
 多くの支配と監視、制約の中におります。

 もはや、この星の隅々までが多くの監視下にあることを考えますと、未開の地も時間の問題かもしれません。

 人類は、【現在】の「地上」から「海洋」、「上空」、「その向こう」に至り、一方で「ミクロ」の世界にまで進出してきました。

 そして、いよいよ、不完全ながらも、【近未来】を取り込むところに来ました。

 これまでは、ある種の人間による「抑圧」、「生殺与奪」という名の人為的「近未来」はあったものの、それはタイマーのレベルでした。

 しかし、これから起こることは、まさに「次元」が異なることかもしれません。


 人間の価値観は千差万別とはいっても、そこには何らかの「価値観」は存在していました。

 そこに、欲望・欲求という、生物として制御しきれない要素も関与することで、不合理・不条理な結果が錯綜しているのが、社会の構造と言ってもよいかと思います。


 なお、「価値観」と呼べるのは、自分自身を例外にしない考えだけです。

 「自分は他人の家から勝手に金銭を持っていくが、他人が自分の家に対して同様なことをするのは許せない。」

 これは、「価値観」ではありませんね。

 「何の価値も産み出していないのに親の財産を相続した者は、その半分を社会福祉のために寄付すべきだ。だから、自分はそうした。」

 これは、「価値観」です。

 ただ、「価値観」で自分を律することは自由ですが、他人に押しつけてはいけませんね。


 さて、やや脱線しながらも「価値観」についてふれましたが、テクノロジーには、こうした「価値観」そのものが存在しません。

 「テクノロジーを創り出すのは、人類だろう。それならば、人類がモラルかルールで制御できるのでは?」


 プディングの童話を思い出します。


 美味しいプディングをつくるご婦人には、3人の娘がいました。

 「甘くて美味しいプディングをつくるには、少量の塩を入れるのがコツなのよ。」

 ご婦人の口ぐせです。

 ある日、ご婦人は、手が離せなかったので、長女に塩を入れるように頼みました。

 「いやよ、面倒くさい。」

 そこで、次女に頼みましたが、次女にも断られました。

 最後に末娘に頼んだのですが、この娘にも無下に断られました。

 仕方なく、仕掛の仕事の手をとめ、プディングに塩を入れにいきました。

 ご婦人が再び仕事場に戻ってからのことです。

 長女「さっきは断ったけど、美味しいプディングを食べたいから塩を入れてくるか。」

 長女が塩を入れました。

 次女「ちょっと邪険にし過ぎたかな。塩を入れて機嫌をとろうっと。」

 次女も塩を入れました。

 末娘は、台所を通ったときに、塩を入れてほしいという母親の言葉を思い出しました。


 この星には、いったい何人の娘とオトメンがいるでしょうか?

 どれほどAIが進化しようとも、全ての情報を持ったひとつの頭脳で制御しない限り、未来を制御することはできません。

 「全ての情報を持ったひとつの頭脳」・・・

 「究極の民主主義は、独裁政治である。」という政治学のひとつの結論を思い出します。

 最も合理的ですが、致命的な欠陥があります。


 さて、『止められない未来』に、あなたはどのように向き合いますか?

 「便利な世界の何が悪い!大歓迎だ。」

 「自分の力で人類の未来を変える!」

 「どうせ何をしたって無駄なんだから、好き勝手に生きるさ。」

 「どうしようどうしよう・・・」

 
 私の向き合い方は、「あるがままに」です。

 冷静に考えますと、時代の移り変わりは凄まじいものがあります。

 しかし、それだけのことです。

 どれほど便利な乗り物があっても、ポカポカ陽気の日には自分の足で歩き、
 どれほど手軽なスマホがあっても、街を歩いて見つけたお酒を愉しむ。

 どれほどコインの表を装飾しようとも、ICチップを埋め込んだとしても、一杯のウイスキーを飲むには、飾らないコイン1枚で充分です。


 “ウイスキーの刻”は、通信不能ですし、コンピュータ制御もできません。

 「文明」が、海から上陸し、高い山を目指す方向性を持つのに対し、“ウイスキーの刻”は、生きものが、生まれた意味を静かに全うする道の途中にある茶屋のようなもの。

 少し疲れたら、ひと休みしてください。

 温かいお茶があります。

 お団子もあります。

 そして、一杯のウイスキーが、そこに在ります。

 あなたが、そこに在るかぎり。


                        Z.Aoki
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