皆さま　こんにちは

万象算命創楽院の峯耀子（みねようこ）です。

 

お久しぶりです。

ようやく秋らしくなってきましたね

生活をもっと見直そうと8月末あたりから

食や生活スタイルを変えまして、

夫婦で楽しんでいます。

そんな中、気が付くともう10月でした。

今年もあと2カ月ですね

 

 

 

さて、最近読んだ本のお話です。

 

「木を見る西洋人　森を見る東洋人」

思考の違いはいかにして生まれるか

リチャード・E・ニスベット著

 

 

西洋人と東洋人（東アジア人）の

考え方は何故違うのか。

社会心理学など研究者たちの実験

分析を元に書かれた比較文化の本です。

 

 

私自身20年以上、英語を日常的に使う

環境にいたので英語と日本語の違いや

物の見方や考え方の違いというのは

常々感じていて、なるほどそういう

事なんだなと納得する部分が

多かったですね。

 

 

著者が、ある中国人の哲学者に

東洋と西洋はなぜこんなに

思考習慣が違うのか尋ねたら

「そちらはアリストテレスで

こちらは孔子だからね」

と冗談を言ったそうですが、

面白い話ですよね。

ここからまた話が展開していきます。

 

 

さて、下記のイラストを見てください。

 

質問です。

牛は、AのニワトリとBの草、どちらと仲間でしょうか？

 

 

 

 

これをお読みのほとんどの日本人の方は

「牛とBの草が仲間」と答えるのではないでしょうか。

 

 

 

実は西洋人は「ニワトリと牛」

東アジア人は「牛と草」

と組合わせる傾向が強いそうです。

 

西洋人は「牛とニワトリは動物」

つまり同じカテゴリーの共通性による

グループ分けをする傾向があり

東アジア人は「牛は草を食べる」から

という関係性に基づき分類する事を

好むようです。

興味深いですよね～

これ以外にも、これでもかと言わんばかりに

たくさんの面白い実験と分析結果がのっています。

 

 

また本書には東アジアの人は「包括的」

西洋の人は「分析的」と書かれて

います。

 

包括的とはその対象を取り巻く

「場」全体に注意を払い、対象と

さまざまな場の要素との関係を

重視する考え方。

分析的とは何よりもその対象そのものの

属性に注意を向けカテゴリー分類

する事をによって対象を理解しようと

すること。

本のタイトル通り

西洋では「分析的=木=部分」を見て

東洋では「包括的=森=全体」を見ると

いう事だと思います。

算命学はじめ、東洋の思想はこの

全体を見るという考え方ですね。

 

確かに私も経験がありますが

日本の病院は、ほとんどが西洋医学の治療ですが、

例えば皮膚科へ行けば、ひどい湿疹などは

大抵ステロイドが処方されますよね。

その「部分」だけを見て、抑え込もうとする。

一方の東洋医学だと舌診や脈診、陰陽五行

「気」で症状の原因を水毒か？

または内臓、自律神経？など

「全体」から探っていくのだと思います。

※私の経験上

西洋医学だと即効性はあるが、完治しない可能性

東洋医学だと時間がかかるが、完治する可能性がある

と感じているのですが

症状に応じて選択するべきで、単純にどちらがいいと

いう物ではないですね。

 

 

「中庸」「万事塞翁が馬」

「出る杭は打たれる」「陰陽五行説」

「気の概念」など東洋の考え方に

ついても触れており、やはりこれらは

直接的で部分重視の一般の西洋人とっては

なかなか理解できないものでしょうね。

 

人の性格についても

アメリカ人はその人の性格は

どんな状況に身を置いても変わらない

と考える傾向が強く

東アジア人は身を置く状況の影響も

受けると考える傾向があるそうです。

 

 

西洋と東洋の違いといっても

この本は、西洋人（アメリカ人）の

学者が書いたものです。

ですので実験と分析、そして考察と

西洋的なアプローチで書かれているとは

思いますが、東アジア各国の学生や

研究者の分析を多用、考慮しており

当然、優劣を語っているものでは

ないし、客観的な視線で捉えようと

しているなと感じました。

 

さて、世界は確実に中国やインドなどの台頭からも

わかる通り、アジアの時代にシフトしています。

グローバル化=西洋化ではなくなりつつあります。

 

ただ日本人(東アジア人)は今でもいわゆるアングロサクソン系を

広告に使う事を好み、西洋への憧れが強い。

何故日本人向けの商品にこのモデル？と

私は昔から疑問ですが、確かに奇妙な事ではあるんですよ。

例えばフランス国内の広告モデルがアジア系だらけだったら

どう感じます？

 

特に若い人たちには、これからの

日本の方向性というか世界の立ち位置を

真剣に考えて欲しいですし、

そういう志の高い方には是非読んで欲しい一冊です。

読みやすいですし、面白かったです。

 

※西洋人、東洋人(東アジア人)と一括りに

できないでしょと思われる方もあると思います。
本書にはその定義も細かく分け、冒頭に説明しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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