山口県で逃走中の樋田容疑者が捕まりました。
道の駅で商品を服の中に入れて店の外に出ようとした所を女性警備員が声を掛けたようです。
樋田容疑者は元々、窃盗以外に性犯罪の前歴もあったようですから、そちらの二次被害が起こる前に逮捕された事は、何よりです。
ひょっとしたら、「警備員お手柄!」なんてマスコミで取り扱うかもしれませんね。
世間的には確かにお手柄なんですが、警備業界的にはきっと微妙な空気になるでしょう。
何故かというと、女性警備員(私服の保安の方かも)が声を掛けたのが、店内だからです。
いくら商品を服の中に入れようともまだその時点では「万引き」は成立していません。
「買い物かごがなかった、レジに行くつもりだった」と言われたら警備員は対抗出来ません。ましてや「犯罪者扱いされた、人権侵害だ!」と言われたら「和解の為」警備会社、当該施設の責任者ががん首揃えて謝罪に行く事態に発展します。
万引き常連者に至っては、そういう事を熟知しており悪用する輩もいます。
わざと商品をポケットなどに入れるところを保安員や警備員に見えるようにしておいて、後でこっそり商品を棚に戻し、店外に。
そこで声を掛けさせて「人権侵害だ!」と言ってゆする手口です。
盗んでから店の外に出るまで一瞬たりとも視界から消えない(目切れさせない)のが鉄則。
いずれにしても万引きが成立していない段階での声かけはルール違反であり、その状態で事務所に連れて行った行為は、監禁された!と相手に言われたら店側が罪に問われる危険性があります。
女性警備員の方が新人だったのか、警備会社が教育をしていなかったのか、、、
改めて書きますが世間的にはお手柄なんです。
でも樋田容疑者逮捕のニュースを見て勘違いした警備員が店内で声かけしトラブルを起こす事例が今後増えるかもしれません。
きっと警備業協会も、万引犯への対応についての取り扱いの注意点等、加盟会社に周知文をまわすことになるでしょう。
ただ、樋田容疑者が捕まった事は喜ばしいことに間違いはないです。