十月も半ば。
今日は、インドのヨガの経典の一つ
バガヴァッドギーターのカードからの一枚。
40 ディッビャ・チャクシュ (神聖な目)
知るべき知恵、真実を見る目、自分への革命
人間の肉体にある目では、私の姿(ヴィシュヴァルーパ(宇宙の全相)を見ることはできない。だから君に、「ディッヴァチャクシュ(知恵の目)」を与えよう。その目を通して、Yogaの力で現れた私の姿をよく見るのだ。
世界一強く勇敢な戦士といわれていたアルジュナは、
世界を維持する存在の化身であるクリシュナから
一度に世界のすべてを見るディッヴァ・チャクシュを
与えられたとき、恐れで震えることしかできなかったと
いいます。彼でさえ、無秩序な現れと膨大すぎる情報に
耐えられなかったのです。
この詩のメッセージは、人は特別な体験を通して、Yogaの真髄を悟ることはできないということです。
たった一度の特別な体験やイベントは、人を変えられません。少しの間いい気分になり、特別扱いされている自分のエゴを一時満足させるだけです。
何だか、スピリチュアル・エゴという言葉も
思い当たる内容ですね。
体験で掴むのでなく、理解すべきことであるYogaの真髄は、
毎日Yogaを生き、地道な練習を通して心を磨き、
知るべきことを知る、とあります。
日々を真摯に生きていくのが第一なのでしょう。
私たちは世界を自分から離れたものとしてみています。自分と世界の繋がりを知らず、世界から離れている存在が自分だと思います。だから世界を恐れます。世界との繋がりが見えなければ、他人の言葉に悪意を見たり、比較したり、孤独になったり、小さな虫にさえ怯えます。刺したり、齧ったりもしない無害なゴキブリを怖がって、悲鳴をあげたりしたことはありませんか?
自分以外は敵として、外の世界と戦い、ストレスを感じ、恐れから他人や世界をコントロールしようとします。
変えられるのは、自分以外の何かではなく、
自分の心、考え方や物事の見方だけ。
もし、他人の冷たい視線や、批判、悪口、意地悪や噂に悩んでいるとしたら、他人に土足で踏み込まれるようなことを自分の心が許していないか?を確かめてください。
意地悪をしたり、蔑むようなことをいうのは、相手の問題です。その人はそんな風に振る舞うことしかできない事情があるのでしょう。不満やプレッシャーを感じているのは、その人の心のあり方。自分とは全く関係ありません。
客観的に物事をみること、そして
苦しむ誰かのために祈りましょう。
自分に革命を起こすこと、
自分を知って「世界を生きる」ことと
伝えてくれます。
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