久しぶりに夜、ゆっくりする時間があったので
溜まっていた録画番組を見ていました。
その中に、福島県南相馬市に移住した柳美里さんが
地元で震災後に開校したふたば未来学園高校の演劇部で
一緒に芝居を作っていくドキュメンタリー番組がありました。
再放送の録画ということで、2018年のできごとだそうで、
その後、この学校の演劇部は東京公演を行い、
全国大会で賞も取っていて、
今さら話題にするのも気が引けるのですが……。
柳さんの高校生に対する姿勢と、
その影響を受けて自分を見つめ、言葉で表現する高校生に
胸を打たれ、書いておきたくなりました。
震災時にまだ幼かった高校生は、
その時のことを無意識に思い出さないようにしながら過ごしていました。
「悲しみは聞いてくれる人がいないと流れでてこない」と
その蓋をされた記憶を思い起こすように
さりげなく、回り道を示しながらアプローチする柳さん。
次第に、「蓋をしていた」ことに気付き、
複雑な気持ちをそのまま認め、言葉にし、表現していく高校生……。
やっぱり私は
高校生の年代の子が好き。
ずっと関わりながら見守る仕事をしていようと思いました。
そして
若い世代を育てるということは、
こんなふうに丁寧に心を通わせて、時間をかけて行う
重く素晴らしいものだ、ということを改めて感じました。