【アジ】釣れる時期と時間、釣れる場所

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アジが釣れる時期・時間帯・場所

海釣りの中でも特に堤防釣り(波止釣り)を行う釣り人にとって、一番人気のターゲットはなんと言っても【アジ】でしょう。

アジ釣りのシーズンは初夏~晩秋ですが、この時期になると、足場の良い釣り場である堤防や海釣り公園は、朝日が昇る前から夕陽が落ちる頃まで、サビキ釣りでアジを狙う釣り客で大賑わいです。

アジのサビキ釣りで賑わう防波堤
アジのサビキ釣りで賑わう防波堤

ベテランさんだけでなく、初心者さんやファミリーさんも入り乱れ、同じように並んで行える釣りは、アジ釣りくらいだといっても過言ではありません。

アジ釣りが人気の理由は、概ね以下のような感じでしょうか。

アジ釣りが人気の理由
  • 安価で手軽に始められる
  • 安全性の高い身近な堤防で楽しめる
  • 初心者でも比較的簡単に釣れる
  • 様々な料理に使えて美味しい

特別な知識や技術は必要なく、初心者でも釣果を得やすいというのが第一の理由ですが、実は釣行の時期や時間帯、釣り場や釣り方を理解していなければ、そう簡単にはいかないケースも多々あります。

特に初夏~晩秋以外のシーズン外れのアジ釣りや、サイズのある大物を狙うケース、またルアーを使ったアジングを行う場合などでは、アジの習性を知ったうえで狙うのと、何も知らないで釣るのとでは、釣果に大きな差が出ます。

逆に、釣れる時期や釣れる時間、そして釣れる場所を理解していれば、より好釣果に繋がりやすくなります。

ここでは、アジという魚の特徴と習性について簡単に紹介した後、アジ釣りに適した時期(シーズン)、時間帯、そしてアジが釣れる場所について纏めます。

目次

【アジ釣り】特徴と習性 ~釣れる時期・釣れる時間・釣れる場所~

ここでは、アジを釣るために押さえておきたい基本知識として、以下の4点について紹介します。

アジ釣りに関する基本知識
  • アジの特徴と習性
  • アジの釣り場とポイント
  • アジが釣れる時期(シーズン)
  • アジが釣れる時間帯

まず始めに、アジという魚の特徴と習性について紹介します。

その後、アジの習性を踏まえた上で、アジを釣るために関係が深い、アジが釣れる場所、釣れる時期、そして釣れる時間帯について確認してみましょう。

アジが良く釣れる釣り場・時期・時間は、それぞれ密接に関わり合い、例えば、時期が異なれば釣れる場所や時間も変わってきます。

本記事をご覧になる方の釣行時の参考になるように、出来るだけ具体的なケースに分けて紹介してみます。

なお、これに合わせて、様々なアジの釣り方の種類についても紹介したいところですが、記事が長くなりすぎるので、これらについては別途、釣り方の種類をまとめた記事にて紹介しています。

アジの特徴

釣りターゲットとして大人気の【アジ】
釣りターゲットとして大人気の【アジ】

アジ(鯵)は、アジ科に含まれる魚の総称で、海釣りの中でも特に堤防釣りで釣れる一般的にアジと呼ばれているのは、【マアジ(黄アジ、赤アジ)】【マルアジ(青アジ)】のことです。

アジは魚屋さんでもよく目にする非常にポピュラーな魚ですが、30cmを超えるサイズの大きなものは基本的に沖で捕獲されたものです。

釣り人が湾内の防波堤で手軽に釣れるアジは、5cm程度の豆アジと呼ばれるものから、おおよそ20cm程度までの子アジがメインとなり、25cmを超えてくると良型、更に30cmを超えてくると【尺アジ】と言われ大物に部類されます。

体色の特徴は保護色になっており、背側は鳥類など上方からの捕食者を避けるための暗い色(青、黄、黒)、腹側はフィッシュイーターなどの下方からの捕食者を避けるための明るい色(白、銀)になっています。

体形は潮の流れや生息する場所にも影響しますが、葉っぱ形状からスリムな紡錘形のものまでが混在しています。

春~夏に旬を迎え、食用としてのメインとなるのはマアジですが、刺身やタタキなどの生食から、塩焼き、南蛮漬け、唐揚げや天ぷらなど、どのような料理にしても非常に美味しい魚です。

何気に食卓に並ぶ魚を手軽にゲット出来るのは、海釣りの魅力の一つですね。

アジの習性

アジは回遊性の魚
アジは回遊性の魚

アジという魚種は、毎年春に外海で生まれた稚魚が湾内に入り、ある程度成長したら、再び外海へ出ていくという習性を持ちます。

ですので、実は波止釣りで釣れる大半のアジは、新子や新ジャコと呼ばれるアジの幼魚のことになります。

ところがエサが豊富な湾内では、一部のアジは外海へ出ずに、冬季に入ってもそのまま湾内の深場に居着くものが出てきます。

これら越冬組のアジは更に成長し、30cmを超える大物に成長しますが、寒い冬など本来のシーズン外にこのアジを狙う釣り方もあります。

そのあたりのことは、先程もお伝えしたように、別記事にて紹介します。

アジは群れで行動する習性があり、サイズの小さい豆アジや子アジは特にその傾向が強く、朝夕のマズメ時などには、この傾向がより強くなります。

これは、鳥やフィッシュイーターなどの外敵に狙われやすい、小型の弱い青魚の特徴でもあります。

逆にアジでもサイズが大きいものについては、一日のうちで日中や夜間などは群れが小さくなったり、散ってしまう傾向があり、こうなると数釣りが難しくなります。

次に、ナイトフィッシング(夜釣り)で行うことが多いアジングに代表されるように、アジは夜間でも釣れるのですが、基本的には夜行性ではなく昼行性の魚です。

ただし、夜釣りでは群れを釣るという日中の釣りとは少し異なり、ヒット数は減る分、サイズはワンサイズ大きな獲物が狙えます。

アジのエサは、動物性のプランクトンやシラス(魚の稚魚)がメインとなり、シラスの中には青魚(アジ、サバ、イワシ)の稚魚も含まれています。

そういう意味では、青物同士で大が小を喰らうという、共食いをする習性があるとも言えます。

それではアジの習性のうち、釣りに関与が深い点を、より詳細に見ていきましょう。

アジが釣れる釣り場とポイント

アジはもともと定着性のある魚では無いので、一般的な防波堤で、潮通しの良い釣り場であれば、何処でも釣れると言っても過言ではありません。

初心者でも手軽に狙える魚という点を考えれば、釣れる場所を問わないというのは、非常に嬉しい重要な条件です。

それでは、前項で説明した回遊性という部分も踏まえて、一般的な堤防釣りでアジが釣れるポイントを確認してみましょう。

アジが釣れるポイント
アジが釣れるポイント

春から初夏にかけて外海からやって来た、アジはまず始めに沖提(一文字)付近で釣れ始めます。

間もなく漁港や護岸などを含めた内海の防波堤付近まで接岸するようになり、例年6月頃からのシーズンが開幕する頃になると内海を中心にグルグルと回遊し、朝夕を中心に防波堤の足元までやってきます。

アジが良く釣れるポイントはやはり潮通しの良い場所ということで、防波堤の先端付近が一級ポイントになりますが、幼魚(子アジ)であれば堤防の中ほどでも潮が流れていれば釣果は得られます。

また、汽水域にも積極的に入ってきますので、河口付近でも十分な釣果を得ることが可能です。

特に豆アジや子アジは夏から初秋にかけて、防波堤の足元を狙ったサビキ釣りで数釣りが楽しめます。

夏場の一番活性が高い時期は、漁港の湾奥(最奥)まで入ってくるので、潮止まりとなるような漁船の係留場所でさえも普通に釣ることができます。

ただし、大型のアジは潮通しが良く水深のある沖目に回遊してくるので、外海向きへ仕掛けを遠投する方が釣果に繋がりやすいでしょう。

沖堤(沖の一文字)などの水深のある潮の流れの良い釣り場では、防波堤の足元でも大型のアジの釣果が期待できるのはそのためです。

先に述べたとおり、アジは夜行性の魚ではないので、夜が深まると釣果は落ちますが、防波堤の中でも常夜灯がある場所では、エサとなるプランクトンやシラスが集まりやすいので、夜間でも引き続き釣果が期待できます。

同じ釣り場の中でも、良く釣れている場所と、あまり釣れていない場所が必ずあり、釣れている場所付近には釣り人も多く集まります。

初見の釣り場では周囲をよく観察し、釣れているポイントを覚えておくと、次回の釣行に活かせますね。

なお、湾内居着ぎ型のアジや産卵前のアジの回遊は、上記の紹介とは少し異なります。

厳寒期は沖目の深場にいますが、初春を迎える頃には上図のシーズン回遊コースと同じようなコースを回遊し始めます。

早い所では3月に入る頃から回遊を始めますが、この春の時期に釣れるアジは産卵前の個体が多いこともあり、20cmを超えるサイズが多いのが特徴です。

春はまだ水温が低く回遊の有無も不安定な点は否めませんが、遠投で水深がある沖目のポイントで良型の春アジを狙うのもアジ釣りの面白さの一つです。

秋シーズンのように数釣れるということはありませんが、春にアジが上がっている釣果を見かけたら、その釣り場へ出向くというのが釣果を上げる最善策だと言えるでしょう。

魚釣りは釣れる場所で竿を出すことが最善手です。

アジがよく釣れる時期(シーズン)と釣期カレンダー

どのような魚でも、時期(シーズン)は地域によって多少ズレが生じます。

ここでは、管理人が住む関西地方を中心としたシーズンの紹介になりますので、その点ご認識下さい。

まずは、アジが釣れる時期をまとめたシーズン表を記載しておきます。

アジ釣りの釣期カレンダー

スクロールできます
属性魚種シーズン(季節と時期)
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
青魚マアジ

一応スマホの機能差を考慮し、画像も貼付しておきますね。

アジが良く釣れる時期のカレンダー
アジの釣期カレンダー

アジが釣れる時期を春、夏、秋、冬の四季に大分類し、そして月単位で最もアジが良く釣れる時期を『』、普通に釣果が出る時期を『〇』、ムラが大きく釣り難しいが一応釣れる時期を『△』、ほとんど釣果が期待できずメインターゲットとして狙うとボウズが濃厚な時期は『無印』としています。

一応アジは周年釣れる魚に分類できるので、今回はアジがまったく釣れない時期を示す無印はありません。

初心者さんをベースにすれば1月、2月の厳冬期は無印でも良いのですが、一応アジは周年狙える魚でもあり、この時期に夜釣りのアジングに出るアングラーも多いので、一応釣れる時期として示しました。

それぞれのアジが釣れる時期の特徴について以下で補足説明します。

シーズンは【豆アジ】から始まる
シーズンは【豆アジ】から始まる

堤防釣り(波止釣り)のアジは、だいたい6月~11月頃がメインシーズンで良く釣れ、その前後の5月と12月は気候条件次第、そして春は釣り場にもよりますが3月、4月に釣れます。

アジの数釣りが期待できるシーズンは7月~10月ですが、シーズン始めの6月~7月の梅雨時期は【豆アジ】と呼ばれる、10cm未満の幼魚が釣果の中心となります。

余談ですが、豆アジはウロコを取らずに指だけで処理でき、骨も柔らかく、から揚げなどにすると骨ごとスナック感覚で食せるので、これもまたお子さん連れのファミリーフィッシングで人気のターゲットです。

そして、朝夕のマズメ時だけではなく、日中でも最も釣果が期待できるのは、7月下旬~9月中旬頃でしょう。

豆アジや小アジの群れが大きい時は、終日釣れ続けることもあり、こうなると数時間で3桁釣果というのも楽にクリアできます。

シーズン後半の秋で10月以降になってくると、アジも成長してきて20cm程度までの子アジが釣れるようになります。

ただし、時期が進むと同時に海水温の低下し、アジは沖の深みへと落ちていくので、11月に入ると徐々に釣れる数は少なくなります。

この頃になると、エサ釣りでは半夜釣りが釣果の中心となり、またナイトゲームでアジングをするアングラーにとっては、晩秋頃からが本気のシーズンインだと言えるかもしれません。

シーズン終盤にはほとんどのアジが沖へ帰って行ってしまいますが、エサが豊富な湾内では、一部のアジは居着きとなり、冬季であっても朝夕のマズメ時を中心に回遊してきて、沖目を狙う釣りで30cmを超える個体が釣れることがあります。

この場合、大規模な群れで行動しているわけではないので、たくさん釣れるという事はありません。

ここでは、あくまで初心者さんでもアジが釣りやすいシーズンを中心に紹介していますが、実際は12月後半から年明けの1月、そして春を迎える4月頃にもサイズの良いアジが狙えるという点は覚えておきましょう。

ただし、シーズン外れのアジは釣果に安定感はなく、釣り場やその年の水温、ベイトの発生などの条件により、ほとんど回遊しないということもあります。

そして、エサ釣りでは遠投サビキや夜釣りのブッコミサビキ、あるいはルアーならアジングといった少し知識と技術が必要な釣りを行う必要があります。

厳冬期の1月後半から2月、3月前半のアジ釣りは非常に厳しい釣りになりますが、この時期のアジでも釣り方次第で狙うことが出来るので、周年アジ釣りをされる方も少なくありません。

アジが狙える時間帯

アジが狙える時間帯は、基本的に朝夕のマズメ時で、時期を問わずにこの時間帯に接岸し波止際を群れで回遊します。

簡単に言うと、最も釣果が期待できる時合(じあい)は、朝日が出る少し前のタイミングから2時間程度(概ね5時~7時位)と、日が暮れる少し前のタイミングから2時間程度(概ね17時~19時位)ということになります。

ただし、時期によって水温の兼ね合いもあり、陽が沈んでいる時・日が昇っている時のいずれが良いかマズメ時は変わるので、参考までに管理人が住む大阪を中心としたアジの釣れるマズメ時を纏めておきましょう。

スクロールできます
魚種マズメシーズン毎の良く釣れる時間帯
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
マアジ5時30分~7時30分5時~7時4時30分~6時30分4時~6時
16時30分~18時30分17時~19時16時30分~18時30分17時~19時

こちらも一応画像を貼付しておきます。

アジが良く釣れるマズメの時間帯

なお、アジは波止釣りのターゲットとしては、どちらかというと潮汐の種類や、上げ潮、下げ潮のタイミングに影響されにくい魚だと言えます。

ただし、既に前項で紹介したように、このアジが良く釣れる時間帯は、シーズンによって変動します。

シーズン真っ最中の夏場は、湾奥までアジが入り込んで来るので、こうなると湾内をグルグルと回り、日中でも時間に関係なく釣れ続けるようなケースも珍しくありません。

潮通しの良い場所に建造された海釣り公園や、沖に伸びた釣り桟橋を持つ施設においても、同じような事が言えます。

逆に、シーズンの終盤になればなるほど、成長したアジの警戒心も大きくなり、回遊する時間帯が陽が沈んでいる時間帯になるケースが多くなります。

ファミリーフィッシングだと、陽が沈み始めたので納竿するかと思った頃合いにアジの回遊があり、悔しい思いをするケースも多くなります。

それと同時に魚の活性が高くなり釣れやすくなる時間帯である時合(じあい)が短くなるのも、シーズン終盤の特徴の一つです。

群れが小さく、短い時合の中で数を稼ごうと思えば手返しの良さがポイントになるので、マキエを切らさないように効率よく仕掛けを投入するように心掛けましょう。

シーズン外で大物を狙う釣り方もある
シーズン外で大物を狙う釣り方もある

なお、前項で記載したように、本格シーズン外の冬場や初春の頃でも、居着きの大物アジや産卵前に回遊してきた良型アジを釣るような方法もあり、この場合は、ほぼ半夜釣りか夜釣りになります。

アジは潮の干満を含めた潮汐の影響を受けにくいと言いましたが、夜間の釣りでは潮が動いていない時間帯は、確実に釣果が落ちるので、夜釣りでアジを狙う場合(特にアジングを行うアングラー)は潮汐を意識した方が良いでしょう。

その代わり、夜間は何時頃までしか釣れないというのはなく、潮の動きに合わせて一晩中釣果は期待できます。

アジは朝夕のマズメの時間帯だけ釣れる、日中の真昼間の時間帯でも釣れる、夜の時間帯しか釣れないなど、時期によって釣れる時間帯が変わる魚であるということを覚えておくと良いですね。

アジ釣りは出掛ける時期に合わせて、出掛ける時間帯を選び、なおかつ釣果情報などを調べて釣れている釣り場やポイントへ出向くというように考えておきましょう。

以上で、アジの特徴と習性の紹介を含めた、釣れる場所、釣れる時期、釣れる時間帯の紹介を終わります。

メインシーズンの初夏から秋口にかけては、初心者さんもベテランさんも同じようにアジの釣果を得ることは難しいことではありません(もちろん釣る数には差が出ます)。

ただし、シーズンの序盤や終盤の食い渋る時期、あるいはシーズン外の釣りでは、ここで紹介したような知識があるのとないのとでは、釣果の有無を左右することにもなります。

もちろん得られる釣果は釣り方の種類にもよるので、一概にこれだけで釣れる釣れないとは言えませんが、アジ釣りの基本的な知識の一端として覚えておいておきましょう。

アジの仕掛けや釣り方についても、順次紹介していきます。

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【お役立ちサイト】

日本全国の日の出・日の入時刻を簡単に調べられるサイトもあります。

> 日の出・日の入りマップ

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